RITでは、社員が安心して育児休業を取得できるように「育休差額サポート制度」を導入しています。育休中は国の給付金が支給されますが、上限や支給率の関係から給与との間に差が生まれるケースも少なくありません。そこでRITでは、その差額を会社が補填することで、金銭的な不安を理由に育休取得をためらうことがないような仕組みを整えています。育休を特別なものではなく「当たり前」にしていくために、会社としてどのような環境づくりを行っているのかーー。
今回の座談会では、この制度の背景や実際の利用体験について、制度づくりに関わったメンバーと、実際に育休を取得したメンバーに話を聞きました。制度が生まれたきっかけ、育休を取る前に感じていた不安、実際に取得してみて感じた変化など、現場のリアルな声を紹介します。
座談会参加メンバー紹介
福田さん(CTO兼CHRO)
RITの組織づくりや制度設計にも関わる。5歳と3歳の子どもを育てる二児の父。第一子・第二子で育休を取得し、第三子誕生に伴う育休取得も予定。
新井さん(コーポレート)
人事や広報を担当。RIT女性社員初の育休取得者。3歳と1歳の子どもを育てる二児の母。第一子・第二子ともに育休を取得。
横山さん(エンジニア)
プロジェクト開発に携わる。第一子(10か月)の誕生を機に育休を取得。
Q1:まず最初に、「育休差額サポート制度」がどんな背景で生まれたのか教えてください。
福田:一番大きいのは僕自身が休むにあたって気になることだったんです。
育休って、元々の手取りがそれほど高くない場合は給付金である程度カバーされるので手取りはそんなに変わらないこともあるんですが、給与レンジが高くなってくるとそうはいかないんですよね。特に20代後半とか30代中盤くらいで、給与がそれなりに上がってくると、育休を取ったときに給付金だけだと手取りが半額以下になるケースも出てきます。そうなると生活レベルを維持するのがつらいとか、金銭的な不安があるとか、そういう理由で育休を取らない人もいる。なので、そこは会社から差額を出して、気にせず休めるようにしましょうということで生まれた制度です。
新井:当時、福田さんがいろいろ制度を調べて、試験的に開始しましたよね。
福田:そうですね。ベンチマークしていたのはメルカリでした。いろんな会社の人事制度を見ていて、「イケてる制度をやっている会社」を参考にしていたんです。その中で、こういう制度をやっている会社もあると知って、「そんなことやってもいいんだ」と思って。それならうちでもやろう、という感じでした。
※わかりやすくするために簡易化しています
Q2:育休を取る前の不安や迷いはありましたか?
横山:一番大きかったのは金銭面の不安ですね。僕は第一子だったので、どこにどれくらいお金がかかるのかも分からなかったですし、その前の年に大きな出費もあったりしていて、お金があまりない時期でした。給付金は67%くらいだったと思うんですが、そこに加えて赤ちゃんが生まれるとお金も出ていくので、「これは苦しいな」と思っていました。ただ、RITには差額サポートがあったので、それがあったことで金銭的な不安がなくなりました。この制度がなかったら、たぶん取っていなかったと思います。
新井:男性と女性では平均的な取得期間が異なるので少し考え方が違うのかなと思うんですが、私は金銭面の不安よりも、復帰したときに自分のポジションがあるのかとか、仕事をまた覚え直さないといけないんじゃないかとか、そういう不安の方が大きかったですね。特に第一子のときは保育園も初めてでしたし、子どもが病気になったときどう対応したらいいのか、という不安がありました。
福田:僕の場合は、そもそも自分が育休を取ることを前提に制度を作ったので、不安というより「どうすれば休みやすくなるか」を考えていました。やっぱり一番大きいのは金銭面なので、そこを会社として補填する仕組みにしたという感じですね。
Q3:差額サポート制度を知ったときの率直な感想を教えてください。
横山:僕は転職活動のときにWantedlyの記事をかなり読んでいて、その中で差額サポート制度の記事を見た記憶があります。RITのエンジニア組織も魅力だったんですが、「こういう福利厚生もあるんだ」と思って。そのとき他にも内定をもらっていた会社があったんですが、将来のことも考えてRITを選ぶ理由の一つになりました。
新井:私は「こんな会社あるんだ」という印象でした。大手企業だと差額サポートがあるところもあるらしいんですが、RITくらいの規模でこういう制度を整えられるのはすごいなと思いましたね。
福田:僕自身は制度を作る側だったので、「これなら休めるな」という感じでしたね。もともと男性の育休取得が進まない理由の一つが金銭面だと思っていたので、そこを解決できる制度にしたかったんです。
毎日の読み聞かせが日課です(横山)
Q4:もしこの制度がなかったら、育休は取っていたと思いますか?
横山:正直、取らなかったと思います。やっぱり金銭面の不安が大きかったので、差額サポートがあったからこそ取れたという感じですね。
新井:女性の場合は長く取るケースが多いと思うので、制度の有無というよりは「取らざるを得ない」という側面もあります。ただ、会社としてこういう制度があると安心感は大きいと思いますし、男性も育休を取得することでそういった雰囲気が構築されるのは素晴らしいですね。
福田:僕は取ろうとは思っていましたが、期間は短くなっていたと思います。この制度があることで、安心してある程度休めるというのはありますね。
Q5:実際に育休を取ってみて、仕事や価値観にどんな変化がありましたか?
横山:価値観はかなり変わりました。子どもが生まれる前は、プログラミングが好きで土日もずっと没頭していました。ご飯を食べる時間も惜しいくらい仕事していたこともありました。でも子どもが生まれてからは、プログラミングよりももっと楽しいものに出会えた感じがあります。今は子どもの時間軸に合わせて仕事を調整するようになって、家庭が円満になったと思います。
新井:私もメリハリがすごくつくようになりました。仕事する時間はしっかり仕事して、子どもがいるときは子どもと遊ぶ。そういう意識が強くなりましたね。あと、仕事を頑張る理由も少し変わって、子どもや家族のためにも頑張れるようになったと思います。
福田:僕は育休中に本でも読もうかなと思っていたんですが、そんなことできるわけもなくて。時間自体はあるんですが、気力がないんですよね。思ったより何もできないな、というのが正直な感想でした(笑)。
育休を経て、働く時間の捉え方が変わりました(福田)
Q6:RITは、子育てとキャリアの両立についてどんな会社だと思いますか?
横山:個人的にはめちゃくちゃ子育てしやすい会社だと思います。フルリモートなので仕事の合間に子どもと触れ合えるのも大きいですし、看護等休暇などもあります。キャリア面でも、育休を取ったことで不利になるようなことはありません。
新井:制度だけじゃなくて、意識の部分で子育てに理解のある会社だと思います。子どもが急に熱を出して休むときでも、「お大事に」と言ってくれたり、ミーティングのリスケなども柔軟に対応してくれます。フルフレックスでコアタイムがない(注釈1)ので、日中にリカバリー補助制度(注釈2)を使ってリフレッシュする時間を取ることもできて時間をコントロールしやすいのも良いですね。
福田:僕は本当は男性も1年くらい育休を取るべきだと思っています。女性だけが長く休むのは不公平だと感じているので、男性も休みやすい環境を作りたい。この制度は「休んでもいいよ」というより、「休むのは当たり前」という意味合いの制度でもあります。
注釈1:コーポレートはフルフレックス、エンジニアやコンサルタントは裁量労働制です。
注釈2:リカバリー補助制度:健康増進、業務の生産性向上を目的として一人7500円/月をサポートしています。ジムやマッサージに使用できます。
休日は公園で思いっきり遊んで、自身もリフレッシュしています(新井)
Q7:最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
福田:今は育休取得者への金銭的なサポートを中心に制度を作っていますが、それだけでは不十分なところもあると思っています。育休を取る人だけでなく、取らないけれどサポートするメンバーにもどう還元していくかというところも、これから取り組んでいきたいですね。
横山:僕自身、育休を取らせてもらって、たぶん他のメンバーにも多少迷惑をかけた部分はあると思っています。なので、さっき福田さんがおっしゃったように、育休を取る側だけじゃなくて、サポートする側にも何か還元できる仕組みがあると、より良いと思いました。
新井:RITでは、制度を人事だけで作るのではなく、メンバーの声を拾いながら形にしていくことを大切にしています。福利厚生を含め、制度そのものをみんなで作っていく組織でありたいと考えています。こうした取り組みの一つとして、RITではくるみん認定も取得しました。今後も制度や働く環境を、メンバーと一緒にアップデートしていきたいと考えています。制度づくりや組織づくりに関心のある方にも、きっとフィットする会社だと思います。
みなさんありがとうございました!
今回の座談会を通じて、RITの制度や働き方について少しでもイメージを持っていただけたら嬉しいです。
RITの福利厚生については、弊社HPでも詳しく紹介していますので、興味を持っていただいた方はぜひご覧ください。
RITの福利厚生についてはこちら