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仕事とライフイベント両方に寄り添う支援。すべての働く女性にキャリアの選択肢を

Professional Studio/Interactive dialogue:004 Senior Consultant 神野 遥

Professional Studioで活躍中の人材にフォーカスを当てる“Interactive dialogue”。4回目の今回は、神野さんにインタビューを敢行します。

神野さんはこれまで求人広告、人材紹介、ブティック型エージェントと人材業界ひと筋でキャリアを積み重ねてきました。その中でぶつかった壁や違和感、気づきなどを活かしてProfessionalStudioでは女性のキャリア支援に取り組みます。

バイタリティあふれる神野さんに、これまでの経歴とこれからチャレンジしていくことについて語っていただきました。

つながる仕事の面白さに目覚める

ー神野さんはずっと人材ひと筋のキャリアを歩んでいらっしゃいますが、学生時代から志望されていたんですか?

就活をはじめた頃は、記念受験のノリで有名メーカーにばかりエントリーしていました。ところが面接で志望理由が全然出てこないわけです。そこであらためて自己分析をすると、どうやら無形商材に向いているとわかった。つまり自分の営業力で成果を出す仕事があっているらしい。それでマーケット自体も伸びていた人材業界に絞ることにしました。

第一志望だったJACリクルートメントから内定をいただけてホッとしたのも、つかの間。リーマン・ショックの影響で経営状況の悪化が内定者全員に告げられます。半年先が見えない状況とまで言われ、泣く泣く内定承諾後辞退。あわてて就活を再開し、なんとか求人広告代理店に滑り込むことができました。


ーいきなり波乱万丈なキャリアの幕開けですね。当時は求人広告も大変だったのでは?

おっしゃる通り、リーマン・ショックの煽りを受けて採用予算や広告出稿費は削られるばかり。しかも代理店ですから競合差別化も難しくて大変でした。

営業として3年ほどがんばったのですが、求人広告はいわば掲載までのビジネス。その後の採用や定着までなかなかコミットしきれない点にもどかしさを感じて、JACリクルートメントに転職します。


ー3年越しでリベンジ転職を果たすわけですね

もともとの第一志望でしたし、きちんと求職者に伴走するなら両面型の人材紹介業だと思い、あらためてJACリクルートメントの門を叩きました。ただし入社3年目ぐらいまでは頑張って稼ぐことがモチベーション。紹介業の本当の面白さはわかっていませんでした。

それが4年目ぐらいから過去にご支援した方と再びご縁が生まれることが増えてきたんですね。再度転職支援をご依頼いただくケースもあれば、紹介先企業から案件をご発注くださるケースもあったり。

そのあたりから人材紹介業ならではの「つながる仕事」の面白さに目覚めます。点から線、そして面といった具合に、立体的に仕事を捉えられるようになってきたんですね。

ーまさに人材紹介の醍醐味ですよね。JACリクルートメントには約10年ほど在籍なさった後、ブティックエージェントに移られますが…

在籍中にマネジメントまで経験させてもらったんですが、さすがに1,000名規模の組織になると管理職は社内向けの仕事がほとんどになります。また領域も職種も支援できる幅が細かくセグメントされてしまい、担当領域以外は手が出せなくなりました。業界を超えた転職が増えている中、ご支援できない方も増えてくるわけです。

そこでもう少し自由に動き回れる環境を求めて、ハイクラス特化型のブティックエージェントに転職します。ただし入ってからわかったのが、ブティックでは専門性が高くないと生き残れないということ。私のキャリアはどちらかというとゼネラルで、細かく狭い世界で深掘りをする専門性も特定の業界のネットワークも持ち合わせていませんでした。


ーProfessional Studioとはどういった経緯で出会ったのでしょうか

もともとJACリクルートメント時代の同僚である蛯原さんがProfessional Studioの3人目の社員ということで、私が3社目でモヤモヤしていることを知って声をかけてくれたんです。最初は業務委託としてお手伝いしていました。

基本的に人材紹介業は候補者に自分の担当企業を紹介するのが決まりです。ただ、中には「担当以外の企業のほうが合うのでは?」と感じるケースがあるのも事実。

Professional Studioの場合は候補者起点でその人のキャリアにあわせた企業の提案ができる。まさに私が理想とする紹介業のイメージだったので、強く惹かれました。

女性のライフプランにまで向き合った支援を

ーその後、正式に入社となり、現在に至るわけですね。実際に候補者起点のキャリアコンサルティングをやってみてどんなことを感じますか?

難易度は決して低くないですね。私自身、候補者の理解を深めることはできても企業側の理解がまだまだ足りないと感じます。候補者にとってのベストを提案できるだけの情報を持っていないと。さらにマーケットの動きにも精通する必要があります。

実は候補者起点の紹介についてはJACリクルートメント時代にも取り組んだことがあるんです。でもやっぱりワークしなかったんですよね。それぐらいハードルの高いミッションに会社一丸となってチャレンジしているのが、Professional Studioなんです。


ー神野さんはProfessional Studioでどうしてもやりたいことがあるそうですね

女性のキャリア支援に特化したチームを立ち上げたいと考えています。その背景にあるのが私自身の過去の経験です。マネジメントを経験したり、結婚して妊活したり、その時々のライフイベントで仕事に対する向き合い方が大きく変わるのが女性だと思うんです。

たとえば、「転職したいけどこのタイミングだと入社直後に産休ということになるかもしれない…」「迷惑をかけたくないから自分のキャリアを諦めるしかない」といった悩みですね。仕事に打ち込みたい時と、ほどほどでいいと思う時の感情のアップダウンもありますし。


ー女性のキャリアデザインに理解ある企業や組織もまだまだ少ないですしね

社会問題として女性管理職が少ないと言われていますが、国や政府の施策と現場の温度感のギャップも大きいと感じます。こうした問題のすべてに寄り添って支援していきたいんです。

能力があっても管理職をやりたくない人もいれば、能力はこれからだけどやりたいという人もいます。その人にあわせてどういう道があるのか。”女性だから”というタグづけで昇進昇格するのではなく、きちんと女性のライフプランにまで向き合ったコンサルティングこそ、私がProfessional Studioで実現したいことなんです。

自分のキャリアが自分を救う

ー女性のキャリアを受け入れる側の企業にも啓蒙が必要ですよね

大事だと思います。いままでは女性の転職支援といえば志向性にあわせて日系老舗大手か外資系が定番でした。そこにスタートアップを加えていきたいと思っていて。

スタートアップって忙しくて子育てとの両立は難しいのでは、というイメージがありますよね。制度や働く環境も大手のほうが整っていますし。

ただ、決まったことが何もないからこそ自分たちで働きやすさをつくっていくことができます。実際、Professional Studioもお子さんがいらっしゃるメンバーが活躍していますし、他社の事例もたくさんあります。スタートアップに対する世間の色眼鏡を外していきたいですね。


ーそれでもマネジメントはやりたくない、という声は多そうです。これは女性に限った話ではないかもしれませんが…

あるメディアがアンケートを取った結果、女性会社員のほとんどが管理職をやりたくないと答えたそうです。でも実際にやってみた人に聞くと、やってよかったという回答が7割ぐらい。私もそうでした。

できる自信はなかったけれど、やってよかったと感じています。食わず嫌いがキャリアの選択肢を狭めているとしたら、もったいないですよね。

また欧米と異なり女性管理職の横のつながりも希薄です。もともと数が少ないこともあるのですが、もっと連携できたら、と思うことがあります。メディアなどでスポットライトを浴びるのは起業家ばかりというのも少し違和感を覚えますね。起業家と管理職は別物ですから。

ー女性特化チーム立ち上げにあたってベンチマークしている企業や団体などはありますか?

女性のキャリア支援はさまざまな企業がチャレンジしていますが、各社とも育ち切っていない印象です。特に女性でキャリアを高めていきたい層へのサポートはほとんどないですよね。そこに日本が変われない原因があるのかもしれません。

私たちはキャリアよりもライフイベントを優先したいと考えている層にも、バリバリ仕事に打ち込みたい層にも、どちらにもご支援を提供していきたいと考えています。

だからこそライフイベントにもまなざしを向けていく必要があると。


ーまさに神野さんのこれまでの経験をすべて注ぎ込んだサービスになりそうですね

いまこうやって振り返って、あらためて思うのは社会に出る直前でつまづいたのが良かったんだな、ということ。内定承諾後辞退せざるを得なかった時、痛切に自分の力のなさを感じたんですね。スキルがあれば辞退しなくても良かっただろうし、もっとよい選択もできたはず。これをキャリアのスタート地点で体験したのは大きな財産です。

だからご支援する方にも、キャリアの選択肢を常に持っている状態になってほしいと思うんです。そしてきちんとその人らしいトラックレコードをつくっていくこと。

人によってはキャリアをスローダウンせざるをえないタイミングもあります。トラックレコードさえあれば、もう一度アクセルを踏もうとするときに充分な推進力になってくれますからね。


ーご自身の経験からくる言葉は重みがあります…本日はありがとうございました!



■PROFILE

神野 遥/Senior Consultant

大学卒業後、求人広告営業を経て、2012年にJACリクルートメントへ入社。外資製造業/IT領域を中心にミドルレイヤー以上のキャリア支援に約10年従事し、マネジメント/組織立ち上げを経験。その後エグゼクティブサーチ企業を経て、2023年2月より弊社参画。


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