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クライアントと共にエンドユーザーの体験を変えていく。目的のために柔軟に変化するプレイドの「カスタマーサクセス」チームの考え方

CXプラットフォーム「KARTE」を提供するプレイドでは、KARTEを導入しているクライアントと向き合う役割を「カスタマーサクセス」とし、活動してきました。

あくまでもミッションの実現のための手段として捉え、カスタマーサクセスという職種が担うとされる領域にとらわれることなく、今日までカスタマーサクセス自体を拡張し続けています。

今回は、プレイドのカスタマーサクセスは従来のものとどう異なるのか、どんな取り組みを行っているのか。チームを代表して、栗山と東原の2人に語ってもらいました。

栗山玲依
Lead Customer Experience Designer
 / Customer Success Manager
スターバックスでのアルバイト経験を経て、新卒で凸版印刷に入社。大手外食チェーンの店頭販促の企画営業を経験し、株式会社Speeeに転職。SEOのコンサルタントとして従事した後、2015年にプレイドに入社。サービスリリース初期からセールスからカスタマーサクセスなどビジネスサイドの業務全般を経験。
東原希典
Customer Experience Designer
2005年に新卒でニフティ株式会社に入社。カスタマーサポート、営業企画、チャネル販売などC向け通信事業に幅広く携わる。2017年にオリックス株式会社へ入社し、新規事業開発に従事したのち、2020年プレイドへ入社。現在はエンタープライズ向けのカスタマーサクセスに従事。

クライアントの成功とその先にある、エンドユーザーの体験まで見据える

──プレイドのカスタマーサクセスは、どのような点が特徴的だと感じられていますか。

東原:プレイドのカスタマーサクセスが担っている領域は、一般的なカスタマーサクセスの仕事に当てはまらない部分も多いと考えています。

もちろん、KARTEが事業として成長するために、継続率を追いかけたり、KARTE Friends(KARTEを利用するクライアントのこと、以下クライアントで統一してお届けします)のやりたいことが増えたときにアップセル・クロスセルを促したりなど、一般的なカスタマーサクセスとしての動きもあります。

ですが、プレイドのカスタマーサクセスは、それが主な目的ではなく、クライアントの先にいるエンドユーザーの体験を変えることまで考えて仕事に取り組んでいます。

Customer Experience Designer 東原希典

栗山:私は、プレイドにカスタマーサクセスのチームができたときから在籍していますが、既存のカスタマーサクセスの概念や仕組みを意識したことはほとんどありません。

ミッションを達成していくために必要な手段として取り組んでいることが、世間ではカスタマーサクセスとされる部分もある、くらいの感覚です。

──ミッションの達成のために、という点についてもう少しお伺いできますか?

栗山:BtoB SaaSの領域は、ほとんどがソリューションを提供するツールです。明確な課題を解決するために提供され、使い方も明確であることが多い。

一方、KARTEは、エンドユーザーの体験を良くするために、顕在化している課題だけでなく、潜在的な課題にも向き合っていくことを目指して、様々な機能を持っているプロダクトです。

課題も様々で、機能も様々。そうすると、単にプロダクトを提供し機能の使い方や設定方法をサポートするだけでは、私たちの目指す「顧客体験の向上」を実現することはできません。

クライアントのビジネスモデルや事業フェーズを前提として、どのような顧客体験をユーザーに届けるべきか、その上でKARTEをどう活用していくべきか、を一緒に考え実現する必要があります。

課題を解決し、エンドユーザーの体験を良くしていくために必要な支援をクライアントに提供していく。そのための手段として、カスタマーサクセスを位置づけています。

──みなさんの名刺には、カスタマーエクスペリエンスデザイナー(CXD)という言葉が入っていますよね。これも手掛けていることが一般的なカスタマーサクセスとは異なるということの現れなのでしょうか?

栗山:CXDという言葉は、創業に近い時期から社内で使われています。クライアントの立場からすると、担当者の所属がどこかは関係なく、「何をしてくれる人なのか?」が重要ですよね。

「何をする人たちなのか?」を示す上で、CXDという言葉はクライアントと一緒にKARTEを通じて、エンドユーザーのCXを高めていく人、という意味が込められていると思っていて、気に入っています。

東原:私は栗山よりは後に入社しましたが、名刺には最初からCXDと記載されてました。聞き慣れない言葉かもしれませんが、実践している内容にフィットする表現だと思います。

私たちは、最初にクライアントとお会いするときに、「伴走」という表現をよく使います。サポートや受動的なアクションだけでなく、伴走しながらエンドユーザーのCXを一緒に高めていく、そんな意味が込められていると思っています。

ミッションに向かうために、カスタマーサクセスから派生した4つの取り組み

──CXDという肩書で、エンドユーザーの体験まで良くすることを目指して活動しているプレイドのカスタマーサクセスは、従来とは異なることがわかりました。今は、どのような体制で活動しているのでしょうか?

東原:カスタマーサクセスに取り組んでいるメンバーは40名ほどで、次の業務に取り組んでいます。

  1. 基本的なカスタマーサクセス業務
  2. 事業規模の大きいクライアントに伴走するTier1
  3. 仕組み化やテックサポートの基盤づくりの取り組み
  4. KARTEを通じた事業開発まで視野に入れ伴走する取り組み

1の業務に軸足を置きながら、2〜4のような取り組みが生まれていきました。これらはトップダウンで組織が構成されて始まったものではなく、ボトムアップで自然発生的にスタートした取り組みです。

KARTEには事業規模や業種・業態の異なる様々なクライアントがいらっしゃるので、クライアントによって実現したい顧客体験や活用の目的も異なります。それらが異なるにも関わらず、伴走する側が一様ではクライアントの課題解決も難しくなりますし、エンドユーザーの体験を良くすることもできません。クライアントのニーズに応じて切り出して考えてみよう、と試行錯誤するなかで取り組みが分岐していきました。

──取り組みということは、チームが分かれているわけではないのでしょうか?

栗山:チームが分かれているわけではありません。カスタマーサクセスというひとつの円があって、その中にいるメンバーが目的に応じていくつかの方向に進出していこうとして円を広げている、そんなイメージです。

Lead Customer Experience Designer
 / Customer Success Manager 栗山玲依

そもそも、プレイドという会社ではメンバーの一人ひとりがミッションの実現のために自走しすることをポジティブに捉える文化があります。私は社員数が20名ほどのときから在籍していますが、当時もBizかDevかの分類くらいしかなく、一人ひとりが勝手にミッションの実現のために必要だと考えたことを素早く実行していました。

規模が大きくなって200名を超えると、担当するフィールドをある程度決めるようになりましたが、土台にある考え方は変わっていません。カスタマーサクセスは、クライアントとの向き合いというフィールドで、ミッションを実現するためにあらゆることを手がけるチームなんです。

東原:現在の4つの取り組みも、クライアントと向き合うなかで現場から生まれてきたもの。このあたりも、一般的なカスタマーサクセスとの違いと言えるかもしれません。そのため、この先も4つだけとは限らず、減ることもあるかもしれないですし、増えるかもしれない。

栗山:そうですね。4つの取り組みについては、動きが生まれて、話せる成果もある状態になったもので、一部です。さらに小さな動きも含めると、他にも取り組みは生まれています。半年、1年先には現状からさらに分岐していく可能性も十分ありますね。

具体と抽象のシャトルランをしているような日々

──エンドユーザーの体験を良くすることまで見据えて、クライアントと向き合い、ミッションの実現のためにあらゆる手段をとる。これを実行するために、どのようなことを大切にしているのでしょうか。

東原:クライアントが多岐にわたるなかで、それぞれの事業をどれだけ理解するかは重要ですね。もちろん、事業の全てを理解することはできませんが、サービスやプロダクトを使わせていただきながら、ひとりのエンドユーザーとしての視点を持って関わるようにしています。

栗山:第三者として「こうすることで、エンドユーザーがより快適にサービスを体験できるのでは?」と話すことは多いですね。どうしても、クライアントの担当者の方は事業で追っている数値目標や「売りたいもの」を中心に物事を考えてしまいがちです。そのため、伴走する私たちはエンドユーザー側の目線を持ってコミュニケーションするようにしています。

東原:担当者の方々は、忙しかったり、数字を背負ったりしているので、どうしても近視眼的になってしまったり、手段が目的になってしまうこともあります。本来の目的に立ち返ることができるよう、エンドユーザーの視点に立って「本当にお客様のためになるのでしょうか」と聞くようにしていますね。

──事業側の目線とエンドユーザーの目線、両方を持ち、本質的な課題やあるべき状態を意識してクライアントとコミュニケーションをする仕事。聞いているだけでやりがいと難しさが伝わってきます。

栗山:正直、めちゃくちゃ難しいことをやっているなと日々感じています(笑)直接、エンドユーザーに向き合うわけではないからこその苦しさ、難しさもある。ただ、それ以上に他社ではなかなかできないやりがいのある仕事だとも思っています。

東原:胆力は要りますが、プレイドならではの仕事の楽しみ方ですよね。最近、社内では「具体と抽象のシャトルラン」という言葉を使っています。今の現実と、未来の理想。そのどちらかに寄ってしまってバランスを欠くのではなく、どれだけ高速に行き来できるかが求められますね。

栗山:これができたらどんな仕事でも手がけられる人材になれると思います。ビジョンを語りながら、足元の数字もつくれる。そんな理想と現実を行き来しながら仕事をしていける人は、これから社会の様々な場面で必要とされるのではないかと。

──なんでも挑戦できるなかで、今思い浮かべているおふたりが挑戦したいことはありますか?

東原:挑戦したいことは山程あります。KARTE、およびそのデータを使った新しい取り組みが日々生まれているので、そうした領域でさらに挑戦したいですね。例えば、ECだけでなく、店舗などオフラインの体験を変えていく、コールセンターでのご案内を変えていくなど。(参考:データでカスタマーセンターの価値を再定義する。CXとEXの循環を成長エンジンにするソニー損保の挑戦

栗山:私は、今よりもさらに開発とカスタマーサクセスとの橋渡しを強化しようとしています。既存機能の改善をしようとすると、開発側も既存のクライアントに配慮して進めようとしてくれるがゆえに、実装のスピードが落ちてしまうことがあります。

クライアントに一時的に負荷がかかっても、中長期的には必要な改善やアップデートであれば、それらを正しく判断して、開発のスピードを緩めずに進められるようサポートしたり、クライアントが価値だと感じている機能のアップデートの優先度を上げてもらったりなどの、コミュニケーションを開発側としています。

日々、クライアントに伴走している私たちが開発の意思決定をスムーズにするためにできることはないかと試行錯誤しています。

イメージとしては、プロダクトマネジメントの仕事が近いですね。機能がリリースされるまではプロダクトマネージャーが担当し、リリースされた後にどのように実態にフィットさせていくかをカスタマーサクセスが担えないか、と考えています。

目的のためにあらゆる手段を歓迎する人を探して

──プレイドのカスタマーサクセスが従来の職種と異なることを話してもらいました。どのような人物であれば、プレイドのカスタマーサクセスとしてフィットすると思いますか?

東原:目的のために様々なアプローチを選ぶことをポジティブに捉えられる人は、フィットすると思います。クライアントと向き合うことで得られるニーズやインサイトはあるはずなので、そこから事業やプロダクト開発へとつなげていくことも十分可能です。

そうすると、カスタマーサクセスでありながら、事業開発にも関わることができる。逆に「事業開発しかやりたくない」という人だと、合わないかもしれません。

栗山:他の会社だと配属されないとできないことも、プレイドならカスタマーサクセスをしながら経験できます。カスタマーサクセスが事業開発やプロダクト開発をやってはいけない理由はないですから。

東原:あとは、目の前の人にどれだけ向かい合えるかも大事な要素ですね。クライアントの担当者さんに向かい合い、その人が何に困っているのかを考え、解決するためにやりきる力があるかどうか。

──目的のために様々な手段を選べるからこそ、やりきるために自分で決めることが大切になりそうですね。

栗山:そうですね、なんでもやりきるためには、目的や意志があるかも大切です。成し遂げたいことがあるかどうかは、面談などでもよく話します。個人として成し遂げたいことがあり、それがプレイドのミッションと重なるかどうか。その人自身の成し遂げたい目的と重なるのであれば、やりきるためのエネルギーも湧いてくると思います。

東原:今まで色々なサービスやプロダクトを使う中で、何かしらの課題を経験してきているはず。ECサイトや人材採用などなんでもいいですが、「もっとよくできるはず」と感じた瞬間ってあったと思うんです。

その自分の課題意識と、プレイドのミッションを重ねられる人は、自由な環境で働いてやりがいを感じやすいと思います。KARTEやプレイドは、自分の解きたい課題を解決するためのツールや手法でしかない、くらいの考え方のほうがフィットするかもしれません。

栗山:個人の視点では会社もひとつの手段なので、東原が言うように個人の目的のために会社やプロダクトを手段として使えるくらいの人がいいですね。新しいことにチャレンジする、これまでの職種で働くことをゴールとせずに、「私たちはなぜ働いているのか」という根本に立ち返り、前向きに考えていける人とぜひ一緒に働きたいと思います。

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今後、記事内で紹介した下記4つの取り組み関わるメンバーのインタビュー記事を公開していきます。ぜひそちらも合わせてご覧ください。

  1. 仕組み化やテックサポートの基盤づくり
  2. 基本的なカスタマーサクセス業務
  3. KARTEを通じた事業開発
  4. 事業規模の大きいクライアントに伴走するエンタープライズ

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