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役員インタビュー|<前編>社員みんなが打席に立てる会社に。コーポレート責任者の想いと挑戦

2022年5月にペライチに人事責任者として入社した伊藤さん。採用・育成の旗振りや、人事企画として戦略から制度設計・運用までを一気通貫で進め、さらには労務全般まで幅広く取り仕切り、HR領域の土台固めと攻めの改革を進めてきました。2023年10月には執行役員コーポレート責任者に就任。会社の基盤を支えつつ挑戦を続ける伊藤さんに、取り組みや目指す姿について伺いました。

伊藤 杏美(いとう・あずみ) 執行役員/コーポレート責任者
新卒でリクルートに入社。採用業務に従事したのち、媒体営業を経験。その後、ミクシィ、外資系生命保険会社での採用や人材開発、多様化推進、人事企画等の経験を経て、2022年5月にペライチに入社。人事責任者として人事戦略の策定や制度の企画運用のほか、採用や労務などの人事領域のマネジメントを担当。2023年10月に執行役員に就任し、今はコーポレート全般を管掌する。小学生男児のママでもあり、育児と仕事の両立に日々奮闘中。

-いわゆる「人事畑」を歩んでこられた伊藤さんですが、大学時代から人事領域を目指されていたのですか?

正直、具体的な職種まではイメージしていませんでした。大学で心理学を専攻していたので、漠然と、人と関わる仕事がいいな~くらいで。今思えば、組織において人と関わらない仕事なんてないんですけどね(笑)。

就活を通じて出会う社会人って人事の方が多いですよね。皆さん楽しそうに仕事や会社のことを語っていて、キラキラして見えました。なので、恥ずかしながら高い志とか全然なくて、憧れに近い気持ちだったのだと思います。配属希望を人事で出して、運よく希望どおりに配属されて、人事としての社会人人生が始まりました。

-実際に人事として働き始めて、イメージどおりでしたか? 

人事としてのキャリアは「新卒採用担当」から始まりました。当たり前ですが、学生の前に出る姿って最終形で、そこに至るまでには泥臭いことも色々あります。不出来な自分に落ち込んだ記憶も数えきれません。ただ、新卒採用をしていた社会人1年目から今に至るまで、人事が私にとってキラキラした仕事であることは変わらないですね。

新卒採用では1年を通じて多くの学生と知り合います。将来やりたいことや自分に向いていることが分からないと言う学生と、対話を通じて一緒に考える機会も多くありました。もちろん最終的に入社のご縁がある人もない人もいるわけですが、彼らがどんな選択をしても「やり切った」と言える就活にして欲しい、「自分で決めたんだ」という希望と覚悟をもって社会人人生をスタートして欲しいという思いで、一人ひとりと向き合ってきました。

その思いは今も変わりません。今は人事戦略や制度設計など、仕組みを考えるような“面”の仕事が大半を占めます。でも、考えるうえで大切にしているのは、社員の“個”。それぞれの事情や想いを考慮しながら、一人ひとりの社員が今以上に働きやすく成長できる仕組みってなんだろう?と考える時間は、とても楽しくワクワクします。そういうときは学生時代に見た人事の方々のように、私も少しはキラキラしてるんじゃないかな(笑)。

-働く上で、モットーや大事にしていることはありますか? 

根幹にはリクルートの昔の社是、「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」がありますね。でも捉え方は少し変わってきました。

20代の頃は「機会を創る」ことばかりに注力していました。機会さえあれば何とかなる、成長し続けられるんだから、とにかく色々なところに顔を出したり足を突っ込んだりしよう、と。でも最近は「何を機会と捉えるか?」が大事だと感じるようになりました。「なんでも機会にしてやるぞ」という気概、成長に対する貪欲さとも言えますね。

他の人にとっては何気ないことでも、自分のスタンス次第で自己変革のきっかけにできる。「機会を創る」ってなると構えちゃうけど、すでにある日常をどう機会に変えていくか。成長を続けることに対して、少し肩の力を抜いて向き合えるようになってきたと思います。

-これまでマネジメントを執る機会も多かったと思います。そのご経験やスキルはいつ、どうやって培われてきたのでしょう?

正直なところ、マネジメントをやってきた!と胸を張って言える経験はないんです。前職ではマネージャーとは名ばかりで、プレーヤーとして動くシーンが圧倒的に多かったですね。タスクマネジメントをする機会はありましたが、メンバーの目標を設定したり、その達成に向けた成長を支援したり、といったいわゆるピープルマネジメントの経験はほぼなく、マネージャーとしてはまだまだ勉強中の身です。ただ、自分なりのマネジメントの下支えとなる経験はたくさんあります。

例えばミクシィ時代に、新卒60人に対する2か月間の入社後研修を企画から運営まで担当したこと。全員の成長を考えて配属までの約40営業日の過ごしかたをプランニングする、社内の様々な人の協力を仰ぐ、面談等を通じて新卒一人ひとりと向き合うなど、60人全員が配属後に活躍できるようにできることは全部やる!という想いで駆け抜けました。この経験を通じて、プロジェクトマネジメントや成長に向き合う基礎が身につきました。

また、リクルート、ミクシィ、外資系生命保険会社と、様々な業界・規模の会社を経てきたことも大きいですね。評価ライン上の直属のマネージャーだけでも10名、マネジメントスタイルはまさに十人十色でした。どうすればメンバーのモチベーションが上がるのか下がるのか、どんな関わりをすると人は気持ちよく動くのか。様々なマネジメントスタイルを経験してきた積み重ねが今に活きています。

-ご自身のキャリアの転機はありますか?

2つあります。1つ目はリクルートを退職したこと。ちょうどリーマンショックがあって、当時所属していた採用グループが解散になったんです。その後は営業として約1年半働いていたのですが、うまくいかないこと続きで…目標は達成するものの、どうしても抜けきれない。目の前のお客様の役に立ちたいのに空回ってばかりの現実がとても苦しくて。今思えば、半ば逃げるように退職しました。

今の人生に後悔はないですが、ふとあのとき逃げずに向き合えていたら何か違ったのかなと、不完全燃焼のモヤモヤを感じることはあります。だからこそ、この道で行くと決めたからには言い訳しない、逃げないと覚悟を決めました。

2つ目は出産です。それまでは俗にいう「ワーカホリック」で仕事最優先のタイプでした。もちろん生産性も意識はしていましたが、時間が無限にあるような感覚で、働けるだけ働いて。自分の仕事は自分ひとりでどうにかする、という意識が強かったです。

産休育休を経て復職してからは、どんなに働きたくてもタイムリミットがあります。3/4の稼働時間で成果を出すには、もはや自分ひとりの力技だけではどうにもならなかったので、働き方や考え方を変える大きなきっかけになりましたね。

出産前は準備しながら走り出しちゃうタイプでしたが、いかに先々を見越して洗い出した障壁を予め潰したうえで走り出すか、という思考に切り替わりました。それにより、スケジュールの切り方やタスクの優先順位の付け方も変わりましたし、早い段階で沢山の人を巻き込んで助けてもらえる体制を築けるようになりました。

もちろん、当時の上司が私の状況に配慮しつつも様々なチャレンジをさせてくれたことが一番大きいのですが、自然と出産前より仕事の成果が上がるようになりました。結果、マネージャーに昇格できたので、出産による意識や働き方の変化は大きな転機だったと感じます。

▲伊藤さんと、人事採用・人事企画メンバー

-自分も伊藤さんのように成長したい、ステップアップしていきたいという場合は、どうしたらいいでしょう?

「やればできる」というより、「なんとかなる」のスタンスですね。これまで思い通りにならなかったことは数えきれないほどありますが、どうにもならなかったことはないなって。苦しんでもがいて、その時はもう無理だって気持ちになっても、意外と人生うまい方向に収束してるじゃんって思っちゃうんです。やり続けてさえいれば、なんとかなる。ちょっと無責任に聞こえるかもしれないけど、別に自分が主流になる必要はなくて、潮の流れを読んでうまく流されつつ、でもその流れに乗り続けていればきっと、今と違う景色が見られるはずです。

働いていると、最近成長が停滞しているな、自分はだめだなって思う瞬間もあると思います。でも、続けてさえいれば大概のことはなんとかなりますから。もちろんその過程で自分なりに工夫したり、スキルを磨く努力は必要ですが、あまり自分を追い込みすぎず、周りの流れに身を委ねてみる時間があってもいいと思います。

あとは、自分で自分のご機嫌を取る方法を見つけておくことかな。気持ちが落ちた時に、いつもの自分に戻す手段を知っておいて欲しいです。私の中では仕事のパフォーマンスって8割くらいメンタルの状態に左右される感覚なんですよね。常に仕事に良い状態で臨むために、自分の気持ちが上がる時間を意識的に設けられると、パフォーマンスも安定しますよ。

ご自身のキャリアや仕事感について語ってくれた伊藤さん。余すところなく皆さんにお伝えしたく、前後編に分けてお届けします。
後編では、ペライチへの想いや今後の目指す姿について話しています。後編にもご期待くださいね!

※後編はこちら → リンク

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