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国内最大級シニアカンファレンスの舞台裏 ー「すべての価値に向き合う」を体現した企画チームの意志とこだわりー

10月末、オースタンスは国内最大級のシニアマーケットカンファレンス「Aging Energy Conference 2024」を開催しました。本イベントでは、シニア世代の新しい可能性に向き合う企業や自治体の実務者たちが一堂に会し、新たなビジネス機会とより豊かな未来を創造する場として企画されました。

様々な企業から1600名を超える参加申し込みを集め、満足度90%以上という多大なる成果を残したこのイベント。

今回は、本カンファレンスを企画から実現まで導いた3名のメンバーに、プロジェクトにかける想いや挑戦についてお聞きしました。

メンバー紹介

写真:左から中田、加藤、中島


加藤達也
ソリューション事業部 ビジネスプロデュースユニット マネージャー
本カンファレンスの発起人であり、責任者。全体統括を担当し、イベントの根幹となるテーマとコンセプトの策定から着手。登壇者の選定や講演内容の企画、当日の進行ディレクションまでを一貫して指揮。また、カンファレンスの世界観を表現するため、デザインの方向性を定め、制作会社やデザイナー、カメラマンなど最適なクリエイティブパートナーの選定を実施。さらに、イベントの価値を高めるべく、複数のスポンサー企業との交渉・連携を成功に導いた。

中田貴也
ソリューション事業部 ビジネスプロデュースユニット
本カンファレンスにおいて、イベント全体の数値目標を設定し、その達成に向けた戦略立案を担当。集客におけるMetaやPeatixなどの有料プラットフォームの選定と運用を主導し、効果的な広告展開のため各広告代理店とのパートナーシップを構築・推進。これらの取り組みを通じて、カンファレンスの認知拡大と参加者獲得に貢献した。

中島光
プロダクト事業部 ビジネスプロデュースユニット
マーケティングチームのメンバーとして、カンファレンスの各種プロモーション施策を担当。定期的なメールマガジンの企画・配信や、プレスリリースの作成・配信を通じて外部への情報発信を推進。また、社内における認知向上と参加促進のためのプロジェクトを主導し、社内外における広報活動の要として活躍した。

カンファレンスを企画しようと思ったきっかけを教えてください。

加藤:より多くの人に価値を提供していきたいという大きな想いがあったからです。 50歳以上の方が人口の約半数を占めると言われている今、シニアマーケットは日本社会が直面する重要な課題の一つです。そんな中、オースタンスが社会に対して価値貢献をしていくために、まずはマーケットの拡大に注力しなければいけません。シニアだけをターゲットにするのではなく、シニア『も』マーケット対象にすることが大切で、そのために本カンファレンスを開催することによって、より多くの企業とシニアビジネスの知見を共有することが、オースタンスだからこそできることだと思いました。

私個人としても、オースタンスに入社した時から、「自分にしかできない、大きなことをやりたい」と考えていました。幼い頃から、自営業の父がお客様を大切にしている姿を見ていて、自分も、父のように自分のこだわりを持って、多くの人に対して価値のあることをしていきたいという想いがありました。


写真:登壇者、若宮さんと打ち合わせをする加藤


中田:私は、加藤さんに声をかけていただいて入社を決めたのですが、当時加藤さんから「今やりたいことがたくさんあるんだけど、できていない。それを推進してくれないか」という話を面接でいただきました。私が入ることで少しでもその「やりたいこと」を実現できるなら、それは価値があると思ったんです。

開催に向けて、どんなことを大切にしていましたか?

加藤:今回のカンファレンスを企画・実施するにあたり、私たちが特に大切にしたのは、『こだわり』と『熱量』でした。

まず『こだわり』について。オースタンスには、「すべての価値に向き合う」という大切な価値観があります。これは、顧客、企業、組織、個人、株主など、私たちを取り巻くすべての価値に向き合い、その先にある「人の笑顔」や「心が動く瞬間」を生み出すことを意味しています。

今回の企画段階では、この価値観を基盤に据え、特に 「参加いただく企業や社会にどのようなインパクトを与え、行動変容を促せるか」 に焦点を当てました。この『こだわり』は、私自身の中では「クオリティ」という言葉に置き換えられます。そのクオリティを実現するために、特に重視したのが コンセプト、登壇者、そして映像美の3つでした。


写真:実際に使ったスタジオ、SYMPHONITY STUDIO


登壇者に関しては、財務大臣である加藤勝信氏に加え、日本ロレアル株式会社の前田ジェームス氏、サントリーウエルネス株式会社の磯田純氏や、花王株式会社の林裕也氏など、大企業を中心とした方々に登壇していただきました。更に、映像美を完璧なものとするため、カンファレンスを配信するスタジオに可能な限りの予算を使い、デザイナーやカメラマンなどのパートナーとも契約を結びました。


カンファレンス当日の配信


その他で最も苦労したのがコンセプト作りです。カンファレンスの名称についても議論を重ねました。当初、カンファレンスチーム内では「シニアビジネスカンファレンス」という名称が決定していました。参加いただく企業にわかりやすく伝わることを意識したためです。

しかし、代表の菊川と話し合う中で、「シニアビジネス」という言葉は的確ではあるものの、どこかシニアをビジネスに例えるビジネス寄りな印象を与えるという意見がありました。菊川からは、「歳を重ねて、楽しみがある人生に。」をビジネス側から体現したいという思いが共有されました。私たちは、その言葉に共感し、より多くの方々に響く形でコンセプトを再考し「シニア市場のマーケットリーダーが集結 Aging Energy Conference2024」というビジネス面はキーメッセージで表現し、ビジョン面はカンファレンス名称で表現いたしました。

コンセプトを表現するデザインやキービジュアルでも約2ヶ月議論しました。最終的にはオースタンスらしさとコンセプトである『顧客起点』を表現しました。


カンファレンスのキービジュアル


一見決まりきった形の中にも、グラデーションはある。シニアマーケットも同じです。固定概念に縛られず、しかし現実的な解決策を模索する。そんな私たちの姿勢をデザインにも反映させることができました。

ーーその後の難しさなどはありましたか?

中田:最終的には1600名を超える申し込みをいただけましたが、正直、途中まではかなり厳しい状況でしたね。特に9月頃まではなかなか数字が伸びなくて。でも、諦めずにいろいろな施策を試していったことと、途中からインターンの中島さんが加わってくれたことで、最後は目標を大きく超えることができました。

振り返ってみると、私たちがやったことは特別なことではなく、基本的な施策の質を上げていったんです。例えば、クリエイティブの部分。お客様にどんな言葉が響くのか、どんなアプローチが効果的なのか、合計で19のパターンを用意して、常にテストを繰り返していきました。


19のバナーパターンの一部


中島さんが入ってくれてからは、本当にいい相乗効果が生まれましたね。メルマガ一つとっても、ただ情報を届けるだけじゃなくて、「なぜこの表現を使うのか」「どういった意図があるのか」まで深く考えて作られるようになって。実際にお客様から「とても参考になります」という声をいただけるようになりました。

その中でも、一番大きかったのは、社内の巻き込み方が変わったことですね。

最初はカンファレンス主催者側の目標達成意欲と社内のメンバーの目標達成意欲に乖離がありました。そんな時に、中島さんの提案もあり、全社でそれぞれの集客数を可視化する仕組みや私からカンファレンスの状況に関する共有を週一回行いました。

あとはパートナー企業との関係性も大切にしました。単に集客の数字を追うのではなく、それぞれの企業さんとしっかりとした関係性を築いていく。地道な作業かもしれませんが、そういう当たり前のことをきちんとやっていくことが、結果的に大きな成果に繋がったと思います。


写真:休憩中に談笑する中田・中島

中島さんは唯一のインターン生としてプロジェクトに加わりましたが、どのような思いで取り組みましたか?

中島:9月の初めに、突然プロジェクトに入ることになりました。自分がどういう立場で、どこまで関われるのか。正直不安ばかりでした。

これまでにも、プレスリリースやメルマガの作成などの具体的なタスクはあったものの、何か新しいアイディアが自分の中にあっても、意図や仮説を伝えるハードルが高く、提案することがすごく難しかったです。

でも、加藤さんから初めて褒められた経験が大きな転機になりました。「今回はこんなポイントが意識できていて、すごく良い動きができていたね」と声をかけていただけました。自分の意見をちゃんと持ち、それを伝えることの大切さを学びました。そこで得た成功体験が少しずつ自信につながっていって、このプロジェクトを本気で成功させたいと思えるようになりました。



また、加藤さんも中田さんもこのカンファレンスに対して、すごく熱い想いを持っていることを知り、でも、その熱意がなかなか周りに伝わっていないのが勿体ないと感じました。そのため、それを会社全体に伝えるような取り組みをしたく行動に移しました。

具体的な取り組みとしては、社内での情報共有と進捗の可視化に力を入れました。社員全員がメールの署名欄にカンファレンスの告知を入れたり、Zoomの背景設定を工夫したりなど、細かい部分にもこだわった取り組みを意識しました。週に一回は全社に対して今の集客状況や、登壇者やセッション内容に関する新情報を共有しました。さらに、部署ごとに集客目標を設定して、それを楽しみながら達成できる仕組みも整えました。


社員にSlackで呼びかけをする中島


最初は、「どうやって声をかけていいんだろう」「どうやったらみんな動いてくれるかな」と悩みましたが、とにかく数をこなしていこうと。中田さんが先陣を切って全員がいるチャンネルで呼びかけてくれたり、進捗を送ってくれたりしたので、その熱量が少しずつ会社全体に広がっていくのを感じました。

中田:そうですね。中島さんが言うように、一人ひとりの動きが大きな力になりました。単なる数字の達成だけでなく、社内の一体感も生まれていきましたね。

ーーカンファレンス当日はどのような思いでしたか?

中島: 実は私、当日はすごく緊張していて。アンケートの回答を集めたり、Q&Aに対応したり、Zoomのトラブル対応に備えたり。単純に楽しむ余裕はありませんでした。(笑)

でも、終わってからアンケートの回答を見たり、参加者の声を聞いたりする中で、本当にやってよかったと実感しました。数あるウェビナーのうちの一つとして忘れられるんじゃないかと心配していたんですが、多くの方に深く印象に残っていただけて。半月以上経った電話でも、カンファレンスの感想を話してくださる方が多いんです。


写真:準備を整える中島・中田

このプロジェクトで得られた学びを教えてください。

加藤:冒頭でも話した「熱量」と「こだわり」は最大の成果を生むということが改めて学びでした。特に、熱量の部分でいうと、プロジェクトチームだけではなく社内メンバーや登壇者の熱量を高めることも重要だと思いました。中田・中島中心に社内メンバーにカンファレンス目的を伝え続け既存クライアントから目標300名に対して、600-700名程度参加いただけたのも、目的を何度もランチ会やslackや時には直接社内に伝えつづける「熱量」から来たものだと思います。また参加してくれる方が「参加して良かった、仕事に活かせる。」と思っていただけるのは登壇者の方の話の内容や伝え方によるものなので、私としては全ての登壇者に「顧客起点と実例」をお話いただけるようカンファレンスの目的を伝え続けました。それが目標参加者数の150%達成と参加者の満足度90%に繋がったと思います。

中田:「人との関わり方」です。この取り組みは社内、社外のパートナー様がいてはじめて成功する取り組みです。そのため、社内・社外ともに「この人となら忙しいけど動いても良い」「この人となら、もっと頑張りたい」と思っていただけるような関係性の創り方を意識していました。当たり前のことだとは思いますが、当たり前のことを当たり前に量と質を意識できたいことが目標達成や仕事をするうえで重要なことと再認識しました。

中島:「意志を持って取り組むことの大切さ」だと思います。正しさや期待に応えることよりも、自分がどうやりたいかという思いを持ってやり通すこと。それが何より重要だと実感しました。ただ言われた通りにタスクをこなすのではなく、一つひとつの仕事に対して、自分なりの意図や目的を持って取り組むことの大切さを学びました。


ー 最後に ー

企画チームのみなさんによると、来年は、企業サイドだけでなく顧客(シニア・中高年世代)に価値を直接届けられる数千人規模のリアルフェスティバルのようなコンテンツを設けることも考えているそうです。 1600名を超える参加者、90%を超える満足度、多くの大手企業からの参加。このカンファレンスが残した数字の背後には、一人ひとりの小さな挑戦の積み重ねがありました。

自分らしく、新しい価値を生み出すことに挑戦したい。仲間と共に、社会に意味のある形で実現していきたい。そんな思いを持つ方に、オースタンスという場所が、きっと新しい可能性を提供してくれるはずです。

▼ Aging Energy Conference 2024 概要

  • 開催日:2024年10月30日(水)10:00-16:00
  • 形式:オンライン(スタジオ配信型)
  • テーマ:顧客起点でのマーケット改革
  • 参加費:無料
  • 申込者数:1600名超

※ すべてのセッション内容はアーカイブ(https://ostance.com/lab/seminars)にて公開中


社員紹介

加藤達也

新卒で株式会社マイナビに入社し、営業職にてプレーヤー賞金賞、銀賞を受賞。営業職とは別で、執行役員直下のプロジェクトに複数参加。2021年3月、オースタンス菊川代表と出会い、「私の好きが、世界を、動かす。」というビジョンに共感し、入社。現在は、ソリューション事業部にてクライアントのシニア・中高年向け新規事業開発支援やWEBサービスの開発のセールス&マーケティング統括を担っている。

中田貴也

2018年新卒で株式会社マイナビに入社し新卒採用、研修商材等の営業に従事。2022年8月よりnote株式会社に入社。note proの法人営業、営業企画、マーケティングに従事。その後、2023年12月より株式会社オースタンスに入社。ソリューション事業部にてクライアント様のシニア・中高年向け新規事業開発支援やWEBサービスの開発のセールス&マーケティングに従事。

中島光

静岡県出身。東京理科大学3年在学中の21歳。組織のスピード感と自由な挑戦機会に魅力を感じ、2024年1月より株式会社オースタンスにインターンとして入社。プロモーション事業部にて、B2Bマーケティング戦略の立案から実行までを担当。


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