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これまでにないビジネスモデルで急成長。全国の買い物難民を救う移動式スーパー『とくし丸』とは?

地方の過疎化や公共交通機関の廃止などにより、生活必需品の買い物が困難な状況に置かれている方が高齢者を中心に全国で増えています。そんな「買い物難民」を救いたいという想いから、移動式スーパー『とくし丸』は誕生しました。

提携している地域スーパーの食料品や日用品をトラックに載せ、お客さまの玄関先まで出向き、毎日の暮らしに必要なものをお買い物いただく。2012年に徳島県から始まったとくし丸は、いまや日本全国に広がっています。

2016年にオイシックス・ラ・大地の一員となったとくし丸では、 オイシックス・ラ・大地社内からの異動や新しく入社してきたメンバーが事業成長を支えています。今回、事業担当者の柿本元さんと臼井善信さんに、とくし丸で働く魅力について聞いてみました。

(▼)こちらのインタビューは動画でご覧いただくこともできます。

『とくし丸』で働くことを決めた理由とは?

── はじめに、 おふたりの簡単な自己紹介をお願いします。

柿本さん:
とくし丸のオペレーション部で部長をやっている柿本です。現在の仕事内容としては、とくし丸の仕組みや制度を作ったり、経営計画の策定などを行なっています。

前職はコンビニ運営会社の本部で16年間勤務し、現場に近いところから、経営に近いところまで、幅広く経験させていただきました。転職を決意した背景としては、社会人人生の折り返し地点を迎え、新しい場所に身を置いて挑戦したいと考えたからです。

その中で、オイシックス・ラ・大地のとくし丸事業を転職先に選んだのは、これまでの経験を十分に生かしたうえで、事業づくりに深く携われることに面白みを感じたからです。

臼井さん:
とくし丸で事業開発を担当しています臼井といいます。提携先を開拓する営業や新サービスの開発、また企業さまや自治体さまとのアライアンスの担当をしています。

前職は官公庁に勤めていまして、政策立案や関係者との折衝を手がけていました。「一人ひとりの暮らしを支えることを仕事にしたい」と官公庁に入ったのですが、それをビジネスの分野でやっていきたいと思い至り、転職を決意しました。

オイシックス・ラ・大地のとくし丸事業を転職先に選んだのは、とくし丸の事業内容を聞いた瞬間に、いい事業だなと肌で感じたからです。高齢者の方々の暮らしを支えながら、日々のお買い物を通じて、ちょっとした楽しみを日常に届けていく。この事業を持続可能な形で成長させていくことに、やりがいを感じました。

各地で『とくし丸』が広がり続ける理由

── まずは、とくし丸を知らない人に向けて、とくし丸の事業概要を教えてください。

柿本さん:
とくし丸は移動スーパーの事業です。生鮮品や日用品をトラック(移動販売車)に積み込み、日々の買い物にお困りのお客さまにサービスを提供しています。

2012年に徳島からはじまったとくし丸ですが、いまでは全国に広がり、北は北海道から、南は沖縄まで、全国津々浦々でとくし丸のトラックが走っています。その数は、2024年12月末時点で、全国で1200台を突破しています。

柿本さん:
とくし丸の特徴のひとつが、お客さまの玄関先までお伺いすることです。基本的に週2回訪問し、対面で販売します。定期的にお伺いすることから、信頼関係が自然と築かれ、「次に来る時は、コレを持ってきてほしい」とリクエストをいただくこともよくあります。とくし丸では「おばあちゃんたちの頼れるコンシェルジュとなる」を目標に掲げています。

また、とくし丸は、私たちが単独で運営しているのではなく、パートナーの皆さまの存在があって成り立っています。私たちとくし丸本部、提携している地域スーパーさま、個人事業主である販売パートナー(ドライバー)。この三者がお互いに協力しあうことで、移動スーパーとしての事業が継続できます。

柿本さん:
お客さまのもとに商品をお届けする販売パートナーさんは、提携している地域スーパーさまから商品を提供していただき、お客さまのご自宅に向かいます。その販売利益を三者でシェアすることで、持続可能な形にしています。

私たち本部の役割としては、それぞれの地域スーパーさまと販売パートナーさんに向けて、とくし丸事業によって継続的に安定した収益を得ることができるよう、様々なサポートを行っていきます。

── とくし丸事業が成長している要因として、どういった点が大きいと感じますか?

臼井さん:
成長の要因は、一言で言うと、地道な活動をコツコツと続けてきたからだと感じます。

たとえば、新しいエリアで移動スーパーの事業をはじめる際には、そのエリアにあるご自宅を一軒一軒訪問させていただき、とくし丸が必要かどうかをお伺いする需要調査を行なっています。こうした地道な活動によって、ご利用いただくお客さまの数が増えています。

また、お客さまとの接点となる販売パートナーさんの採用においては、人間性を重視することを徹底しています。なぜなら、とくし丸のドライバーにとって最も必要なのは、お客さまとの信頼関係をきちんと築くことだからです。

そのため、販売パートナーの採用を行う地域スーパーの採用担当者さんには、「自分のお母さんのところに販売に行っても、安心して任せられる人かどうかで、採用を決めてほしい」と伝えています。こうしたことを丁寧に続けてきた結果が、現在の持続的な事業成長へと繋がっていると感じます。

事業成長を導くために求められる力とは?

── 次に、とくし丸事業を担当する移動販売事業部の組織体制を教えてください。

柿本さん:
組織体制としては、大きく二つのセクションに別れています。ひとつは、地域スーパーさんや販売パートナーさんと協力しながら、とくし丸をご利用するお客さまの満足度を高めていくセクション。もうひとつは、新しい制度やサービスの構築など、とくし丸全体の体制づくりを担うセクションです。

地域スーパーさんや販売パートナーさんの抱える課題を解決し、その地域におけるとくし丸事業の成長を導く役割を担うメンバーのことを、私たちは「スーパーバイザー(SV)」と呼んでいます。前者のセクションが、まさにSVのメンバーが所属しているセクションであり、現在は30名ほどが在籍しています。

── 臼井さんはSVとして働きはじめましたが、どのような流れで仕事を覚えていったのですか?

臼井さん:
最初の数ヶ月間は研修期間として設定されており、そこで仕事を覚えていきました。

とくし丸の研修では、実地の研修が多く組まれています。とくし丸のトラックに同乗させていただき、販売パートナーさんと一緒に、お客さまのご自宅を一軒一軒回ったり。新しく開業を希望されている販売パートナーさん向けの研修に参加したり。需要調査を自分の足で行ってみたりします。

こうした研修プログラムが1週間単位や1ヶ月単位で組まれており、その中で実際の業務への理解を深めたり、とくし丸が大切にしていることを学んでいきました。

── SVとして働くにあたって、特に求められる力とは何だと思いますか?

臼井さん:
ひとつは、オペレーションを改善するためのアイデアの引き出しを多く持つことです。

たとえば、販売パートナーさんから相談される内容として「どうやったら売り上げが高められるか?」があります。そうした際に、自分の中にノウハウのストックがないと、適切なアドバイスをすることができません。成功事例などを勉強しながら、打ち手の引き出しを豊富に持っておくことが重要になります。

もうひとつは、コミュニケーション能力だと思います。

販売パートナーさんや地域スーパーの担当者さんは、自分より年齢が上だったり、業務経験が豊富な方々がいらっしゃいます。そうした環境でパートナーとして信頼していただくには、丁寧なコミュニケーションが大切です。業務を行うなかで、コミュニケーション能力を高めていくことが重要だと感じています。

買い物支援以上の存在となる『とくし丸』

── 次に、とくし丸で働くなかで、やりがいを感じる瞬間を教えてください。

柿本さん:
やはり、お客さまがとくし丸を楽しそうにご利用いただいているシーンを目の当たりにすると、「この事業をやっていて、よかった」と感じます。

入社後の研修で、販売パートナーさんのトラックに同乗し、1件目のお客さまのご自宅を訪問した時のことが特に印象的でした。トラックが近づくと、既にお客さまが玄関先にいらして、手を大きく振りながら、満面の笑顔で迎え入れてくださったんですね。

その後、販売パートナーさんにお話を伺うと、そのお客さまは以前はベッドから起き上がるのが難しい状況だったそうです。ただ、とくし丸が定期的に訪れることをきっかけに、玄関まで歩けるようになり、次第に玄関先にまで来られるようになったそうです。

こうしたエピソードは幾つもあり、とくし丸が買い物支援以上の価値をお客さまに提供していることを実感します。高齢者の方々の暮らしを支えるような事業に携われることに、大きなやりがいを感じています。

臼井さん:
自分も柿本さんと一緒で、お客さまが楽しそうにお買い物している姿を見ると、やりがいをいつも感じます。

とくし丸のトラックが到着すると、近所にお住まいのお客さまが何人か集まってくる光景をよく見かけます。お客さま同士で会話を楽しみながら買い物される様子を見ると、とくし丸が地域コミュニティに与えている影響の大きさを実感します。

さらに、働く環境においても、現場で直面する課題に対して新しい解決策を提案したり、社内で意見交換を行うことができる点も大きなやりがいです。とくし丸は今後も成長を続ける事業ですので、改善すべき点や新たに構築すべき仕組みが数多くあります。そういったところに自分が積極的に関わることができるというのは、すごく面白いですね。

前例のない取り組みにも、果敢に挑戦していく

── 最後に、とくし丸事業に加わるメンバーとして、どんな人と一緒に働きたいかを教えてください。

柿本さん:
創業から10年以上が経ち、とくし丸をご利用いただいているお客さまの数は全国で18万人を超えました。日々の食に関する課題については、ある程度、解決の一助となれているという手応えを感じています。

しかし、お客さまの暮らしを見ていると、食以外の部分にもさまざまな課題があることに気づきます。たとえば、生活用品が不足していたり、家電が壊れたままになっていたり。そうした「暮らしの不便」を少しでも解消できるような、新たなサービスを提供できないかと考えています。

こうした背景も踏まえて、とくし丸事業はこれからも新しい挑戦を続けていきます。ときには、これまでにない分野へ踏み込むこともあるかもしれません。だからこそ、前例のない取り組みに対しても果敢にチャレンジできる方と一緒に働きたいですね。

── 臼井さんはいかがでしょうか?

臼井さん:
柿本さんが言ってくれたことに加えて、とくし丸の事業に対して純粋に共感できる人がいいと思います。「とくし丸の事業は、すごくいい取り組みだな」「とくし丸を通じて、社会貢献をしたい」と思ってくださる人と一緒に働きたいです。

その上で、何事も自分ゴトとして取り組める人が望ましいです。とくし丸の事業部を見ていても、セクション関係なく、チーム一丸となって、さまざまなことに取り組んでいます。どんなことにでも当事者意識をもって、「とくし丸全体として何が求められているか」を考えながら行動できる人と一緒に働けたらいいなと思います。

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