これは、ヌーラボの人事Angelaと労務Kellyが、無謀にも2人だけで挑戦している、「#ヌーラボ人事&労務アドベント」のブログです。
「魅力的な求人票」をテーマにした3回目。今回は最終回です。
今回は、求人の具体性についてです。求人でよく見かける結局何も伝わらないふんわりワードをあげてみます。求人票に関する特集は、総じて人事向けではなく、転職を検討している人に「騙されないでね!」というメッセージを送るようなブログになってしまいました。。完全に転職アドバイスだ。。エージェントにいた頃の経験がそうさせています。。
求人ページからその「根拠」を探そう
これは人事側ではなく、求職者側へのメッセージです。求人票の上で使われているワーティングがふんわりしていることは決して悪いことではないと思います。字数制限がある求人票、特にタイトル表記の中に、できるだけ特徴を入れようと思ったら、具体性が失われるのは仕方がないことだと思います。しかし、求人票の中に「根拠」が書かれていなかったら、何のことだかわからないのです。
ふんわりワード5選
「風通しの良い職場です」
風通し…とは何でしょう?職場で活発に意見が行き交い、不満なども溜めずに会社運営ができているよ、という意味で使われているのかと思います。では、その根拠は何でしょう?
- 役員とメンバーのシャッフルランチを定期的に開催しています
- 毎年、会社のミッションを更新するために、社員と役員で意見を言い合う合宿があります
- 社員の意見や文句を出した分だけボーナスを与える仕組みを採用しています
聞いたことがあるような「根拠」の部分だけでもこんな感じで、何らかあると思います。むしろ面接などで聞いてみて、根拠が出てこなかったら要注意です。
「働きやすい会社です」
働きやすさは、本来客観的に言われることですので、会社が自分でそれを証明するのはなかなか難しい内容です。女性が働きやすい…などはあると思いますが、その場合は制度などが工夫されていることが多いかと思います。とはいえ、面接の場で「社員を支援する制度は何かありますか?」などといきなりこのような質問をぶつけまくるのは気が引ける…。そんな時は
- 女性の活躍に力を入れているようですが、どういったことに注力して組織設計されているのでしょうか?
など、ちょっとだけ視座をあげて質問すると良いでしょう。
「若手社員が活躍しています」
実は若手しかいない会社だった…(定着率がわるく、若手社員しかいなかった)などということもあります。また、やりがいはあるけど、パパママ世代に差し掛かると転職されてしまう、などの傾向がある場合もありますね。このような場合は、
- 「最近昇進した若手の人はどんなポジションで、どんなことをされている人ですか?」
- 「若手社員を早期活躍されているためになにか特別取り組んでいらっしゃることがあるのでしょうか?」
などと聞いてみるのがいいでしょう。
「個人の裁量が大きい会社です」
これは、何と比較してなのか、が難しい問題です。人事や社長が今までいた会社と比べて…ということが往々にしてありますので、そう思う理由が大事だったりします。新卒社員でも仕事を丸投げしている場合でもこの言葉を使う会社があります。面接などでは「若手社員が活躍しています」と同様の質問が有効でしょう。
「長期キャリア形成のため年齢制限募集」
そもそもですが、求人では年齢や性別の制限をかけてはいけません。ただし、
という例外に該当すれば、年齢制限を行っても良いことになっています。(詳しくはググってみてくださいね)。
その中でもよく使われるのが前者の「例外事由3号のイ」です。よく下記のように、書かれていることがあります。
※職務経歴不問で26歳迄。長期キャリア形成のため年齢制限募集
上記、単純に若い人を募集したい会社が使うケースが多いのですが、本来は「育成体制」とのセットで使うべきものです。もし怪しいな?と思ったら、
- 長期キャリア形成のための募集ということでしたが、実際に御社で長期で働いている人はどういった仕事を経験されて、どうなっているのでしょうか?
- 長期キャリア形成、ということですが、なん年くらいでどうなっていてほしいという会社としての希望のようなものはありますか?
などと聞いてみると、結構会社は答えづらいかもしれません笑
最後に
転職をお考えの方であれば、上記の「根拠」に当たる情報がわからない場合は、面接などを通してしっかり質問してみるべきだと思っています。
また、人事は事前に示すことで透明性がまし、採用活動もよりスムーズになるのではないでしょうか。