「プロジェクトを、最初から最後まで自分の手で動かしたい。」そんな理想を持ちながら、どこかで「自分の役割はここまで」と線を引いてしまっていないでしょうか。仕事の全体を自分ごととして担えるようになったとき、向き合い方も、出せる価値も変わっていくはずです。
Nateeでプロデューサー兼ユニットリーダーを務める今村汐里は、ディレクターからPM、そしてプロデューサーへと役割を進化させながら、約4年間その答えを積み上げてきました。2025年11月、NateeはCEO大江祐介のもとで「プロデューサー組織」への転換を宣言。プロジェクトを自分ごととして動かし、クリエイターとブランドを掛け合わせて新しい価値を生み出す人材を育てることを目指しています。
その最前線に立つ今村に、プロデューサーとしての哲学、ユニットリーダーとしての役割、そして主体的に働くことの面白さについて聞きました。
▼プロフィール:今村 汐里(いまむら しおり)
前職でウェブ編集や動画制作に携わる中で、「成果まで追ってクライアントの課題に向き合いたい」「誰もが主役になれる可能性を広げたい」という思いから、Nateeへ入社。ディレクター、PMを経て、現在はプロデューサー兼ユニットリーダーとして、施策方針の策定からプロジェクト推進、チームづくりまで担っている。
ディレクターからプロデューサーへ ━━「自分ごと」になった瞬間
━━Nateeに入社してから、役割がどのように変わってきたか教えてください。
入社したときはディレクターとして、制作の現場で手を動かすことが中心でした。そこからPMとしてプロジェクト全体の進行管理や提案活動にも関わるようになりました。今はプロデューサーとユニットリーダーを兼任しています。
振り返ると、大きく変わったのは「自分がどこまで背負うか」の範囲です。ディレクターの頃は「任されたものをきちんと仕上げる」という感覚でした。でも今は、プロジェクトの目的設定から、クリエイターとの関係構築、クライアントへの提案、成果への責任を持つところまで、全部自分の仕事として捉えています。
もともと前職で制作に携わる中でも、つくって終わりではなく、その先にどんな成果が生まれたのかまで追いたい気持ちが強くありました。だからこそ今は、部分ではなくプロジェクト全体に責任を持てることに大きなやりがいを感じています。
━━2025年11月にNateeは「プロデューサー組織」へと移行しました。現場ではどんな変化がありましたか?
これまでは、プランナー、ディレクター、プロジェクトマネージャー、キャスティング担当と役割が分かれていたのですが、プロデューサー組織では、一人ひとりがこの役割を全て担ってプロジェクトで成果を創出していきます。
そのうえで、ブランドとクリエイターの架け橋となり、「共創」にとどまらない、より新しい価値を生み出していくことを目指しています。
※プロデューサー組織の体制についてはこちらもご覧ください
体制が変わってからは、メンバー一人ひとりが「プロジェクト全体に責任を持つ」という意識をより強く持つようになったと感じています。以前よりも、自分の判断基準を持って動くことが求められるようになりました。
その変化に合わせて、仕組み面も見直しました。分業前提で重なっていた工程やシートを整理し、メンバーが増えても効率よく質の高いアウトプットを出せる土台づくりに取り組んでいます。土台が整っていないと、どうしても個人の経験や頑張りに頼る場面が増えてしまって、メンバーが本来向き合うべき企画や提案に十分に力を使えなくなるんです。
だからこそ、誰が担当しても一定の質で前に進められる状態をつくることが、チーム全体の強さにつながると思っています。変化のタイミングだからこそ、仕組みから整えることも自分の役割だと思っています。
「挑戦していい」と思える環境を設計する━━ユニットリーダーとしての覚悟
━━ユニットリーダーとして、自分の役割をどのように定義していますか?
ユニットリーダーとして意識しているのは、実務でチームを引っ張りながら、メンバーが自分で考えて動ける状態をつくることです。
そのために大切にしているのが、「助けること」と「見守ること」のバランスです。すぐに答えを渡しすぎず、でも不安を放置しない。一人ひとりが目的を理解し、自分の判断で仕事を進められる組織にしていきたいと思っています。
━━ユニットリーダーを引き受けるうえで、葛藤はありましたか?
ありましたね。以前少し立ち止まって仕事と自分についてじっくり向き合う時期があって、そのときに「自分は何のために働くのか」をすごく考えたんです。当時は自分にベクトルが向きすぎていて、視野が狭くなっていたと思います。そんなとき、同僚や上司がとことん向き合ってくれて。その中で仕事への向き合い方が変わりましたし、今いる環境で自分に何ができるかを考えるようになりました。
自分自身が周りに支えてもらった経験があるからこそ、今度はメンバーが安心して挑戦できる環境をつくる側でいたいという気持ちも強くなりました。
なのでリーダーの話をいただいたときも、「この機会に挑戦したい」という気持ちの方が自然と強くて、踏み出すことができました。
相手を想像し、チームの力を引き出す━━大切にしている仕事の進め方
━━プロデューサーとして、仕事で最も大切にしていることを教えてください。
「相手の頭の中を想像すること」ですね。関わる人が多いので、それぞれの立場に立って、何が意思決定の材料になるか、どうすれば物事が前に進むかを考えることを大切にしています。
そのために、「何のためにやるのか」という施策の意義を自分の言葉で持ち、資料や依頼、ミーティングでも背景・目的・ゴールを明確に伝えるようにしています。相手が迷わず動ける状態をつくりたいからです。
そのうえで、チームで成果を出すには、メンバー一人ひとりの強みや得意なことを把握しながら、どこを任せるとその人が一番イキイキと働けるかを考えることも欠かせません。みんなが自分ごとで前向きにのめり込める状態をつくることも、プロデューサーとして大事にしていることのひとつです。
━━リーダーとして、印象に残っているプロジェクトはありますか?
印象に残っているのは、昨年担当した3つのマストバイキャンペーンです。商品購入をきっかけに応募できる施策で、ファンの方に自然に受け入れてもらえる企画設計が求められるものでした。
その中で特に印象に残っているのは、初挑戦だったメンバーたちが、ただ与えられた役割をこなすのではなく、「どうすればターゲットに刺さるか」を自分たちで本気で考え、企画段階からどんどんアイデアを出してくれたことです。しかも、難しさがある施策なのに、それぞれの強みを活かして、楽しみながらのめり込んで向き合ってくれていて。その姿を見たときに、チームとしてすごくいい状態で仕事ができているなと感じました。
その熱量はクリエイターの方にも伝わって、クリエイター自身も前向きに取り組んでくださり、クライアントにとっても初の試みでしたが、多くの応募をいただくことができました。関わる全員が前向きに進められたことが、リーダーとして何より印象に残っています。
静かな熱量を持つチームと、自律を育てるリーダーシップ
━━ご自身のチームの特徴を教えてください。
穏やかさと安定感がありつつ、課題には建設的に向き合えるメンバーが揃っているチームだと感じています。
そういうチームの空気を表す言葉として、キックオフのときにあるメンバーが「Cool Head, Warm Heart」という言葉を出してくれました。冷静な判断力を持ちながら、関わる人への誠実さを忘れない。「この人のために何ができるか」という視点を持ち続けられる、そういうチームでいたいと思っています。
━━メンバーのモチベーションをどのように維持していますか?
働きやすい環境づくりや、一人ひとりに寄り添うことは前提として、そのうえで意識しているのは、成功体験を本人が自覚できるようにすることです。「あのときのあの提案、よかったよね。どう考えたの?」と、良かった行動を具体的に言語化して伝えたり、週ごとに小さな目標を一緒に決めたりしながら、達成感を積み重ねてもらうようにしています。
最終的に仕事を面白くできるのは自分自身だと思っています。「自分で考えて、自分で判断して、成果に繋げる」という経験が、自分をモチベートしますし、その後の大きな糧にもなります。だからこそ、そのきっかけになるような材料を渡せるリーダーでいたいと思っています。
━━ メンバーとして一緒に働きたいと思うのはどんな人ですか?
一番は、自分で考えて動ける人です。指示を待つのではなく、「なぜそうするのか」を考え、自分の意思と判断を持って向き合える人です。
そのうえで、クライアントやクリエイター、メンバーに対して誠実で、「この人のために何ができるか」を自然に考えられる人と一緒に働きたいと思っています。うまくいかないときも自分で前に進もうとできる、前向きさやタフさも大切にしたいですね。
再現性をつくり、共創の幅を広げていく━━プロデューサーとして描く次の挑戦
━━今後の目標を教えてください。
チームとしては、再現性のある成功パターンをつくることが目標です。個人の経験や力量に依存している部分を、チーム全体の資産に変えていきたいと思っています。
リーダーとしては、自分がこれまで教えていただいて実践している仕事の考え方や判断の土台を、チーム全体に波及させていきたいと思っています。「こうやって考えると仕事が面白くなるんだ」と思ってもらえるような環境をもっとつくっていきたいです。
そして、プロデューサーとしての自分の次のチャレンジは、よりブランドの課題解決の上流から関わっていくことです。これまで培ってきたデリバリーの土台を生かしながら、クライアントと一緒に企画の起点から向き合い、「何をつくるか」そのものを考えられる存在になりたいです。パートナーとしてより深く踏み込みながら、そうした共創の形をもっと積み上げていきたいと思っています。
━━Nateeというフィールドで働く魅力はどこにあると思いますか?
一番の魅力は、自分たちで試行錯誤しながら前例をつくっていけることです。SNSマーケティングは正解が固定されていない領域だからこそ、スピード感のある変化のなかで考え続けることそのものに価値があると思っています。
もともと、決まった正解をなぞるよりも、自分たちでより良い形を探しながら価値をつくっていく仕事に面白さを感じてきたので、今の環境はすごく自分に合っていると感じます。
そして、本気で仕事に向き合うメンバーが揃っていることも大きいです。その中にいると自分も引き上げられていく感覚があり、この4年間でここまで成長できたのは、この環境と周りの人たちのおかげだと感じています。
━━ありがとうございます。最後に、Nateeへの転職・就職を考えている方へメッセージをお願いします。
今のNateeは、勢いだけで前に進むフェーズから、仕組みや設計を通じてより強い組織をつくっていくフェーズに入っていると思っています。まだ整いきっていない部分もありますが、その分、仕事の進め方やチームのあり方を自分たちでより良くしていける面白さがあります。自分の行動や意思決定が、そのまま成果や組織の変化につながっていく実感を持てる環境は、そう多くないと思います。
だからこそ、完成された環境に乗るよりも、自分で考えながらつくっていくことに面白さを感じる人には、すごく合っている会社だと思います。私自身も、最初から何でもできたわけではなく、試行錯誤しながらここまできました。今はまだ自信がなくても、変わりたい、成長したいという気持ちがある人なら、きっと挑戦できる余白があります。
なりたい姿に向かって、自分なりに考え、周りと向き合いながら前に進みたい。そんな人と、一緒に働けたらうれしいです。