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その努力、方向が間違っている。

俺はかつて、エンジニアの勉強をしていた。人材会社のCEOが。おかしいと思うかもしれない。でも当時の俺は、大真面目だった。起業したかった。ただそれだけだった。「起業する」という言葉に囚われていた。あの頃、俺がやったのは「起業するにはどうすればいいか」を調べることだった。調べると、エンジニアはフリーランスになりやすいと出てきた。独立しやすい。稼ぎやすい。だからエンジニアの勉強を始めた。毎日コードを書いた。勉強した。努力した。でも今振り返ると、完全に遠回りだった。エンジニアの勉強が無意味だったわけじゃない。でも、俺がやりたかったことと、やっていることが全然繋がっていなかった。なぜそうなったのか...

リーダーが弱さを見せた日、チームが動き始めた。

信頼していたメンバーに、刺さる一言を言われた。経営をしていると、いろんな言葉をもらう。褒められることもある。感謝されることもある。厳しいことを言われることもある。でも、あの言葉は別格だった。「高野さんにリードで引っ張られている感覚があります。」みんなでやっているつもりだった。同じ方向を向いて、同じ熱量で走っているつもりだった。俺はそう思っていた。でもそのメンバーには、違う景色が見えていた。ショックだった。正直に言う、かなりショックだった。でも、他の誰かに言われたショックとは種類が違った。そのメンバーのことを、誰よりも信頼していたからだ。こちらのことをわかってくれていると思っていた。だから...

年収を半分にして、それでも来た人間の話。

最初に、事実だけ言う。子どもがいる。 生活がある。 それでも80万円を払った。 年収を半分にした。 それでも、来た。これは、うちのメンバーTの話だ。出会いは、転職支援だった。Tとはもともとキャリアのことでつながりができ、定期的に会う関係が続いていた。俺はその頃、別の会社でコーチングも提供していた。でも、Tにその話をしても特に反応はなかった。「へえ、そうなんですね」くらいの温度感だった。それから数ヶ月後、Tから突然メッセージが来た。YouTubeのURLが貼ってあった。「高野さん、これって高野さんのコーチングの会社ですか?」そうだと答えると、次のメッセージが来た。「高野さんの脳みそをゲット...

電車が止まれと祈っていた俺が、CEOになった話

毎朝、電車に祈っていた。「頼む、止まってくれ。」24歳の俺は、毎朝そう思いながら電車に乗っていた。 車両が急停止して、アナウンスが流れて、「本日の運転を見合わせます」となれば、仕事に行かなくて済む。 それだけを願いながら、窓の外を眺めていた。おかしいと思うかもしれない。でも、当時の俺には本気でそれしか思い浮かばなかった。夜、子どもを寝かしつけて布団に入ると、今度は別のことを考えていた。 「また明日が始まるのか。」電車が動いている。明日も朝が来る。それがただ、重かった。「なんとなく」うまくいく人間だった。誤解してほしくないのだが、俺は別に、落ちこぼれではなかった。むしろ逆だ。子どもの頃から...