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インバウンド集客

爆買いが終わった先で、街の飲食店と一緒にやりたいこと

訪日客の支出が「モノ」から「コト」へと移りました。買物代が下がり、飲食費に並んだのです。そして来日目的の第一位はずっと「日本食を食べること」。お金の流れも来日動機も、どちらも先にあるのは飲食店なのです。しかし、予約を受けている飲食店のうちインバウンド需要を取り込めているのは25.4%だけ。74.6%が、目の前まで来た需要を取りこぼしてしまっている状況です。私たちMenuMenuは、この状況に注目しました。現場を回って痛感したのは、需要を満たせない原因が需要不足ではないということです。予約サイトに載っていない、メニューが読めない、電話しか窓口がない、無断キャンセルが怖い——料理の腕とは無関...

「外国人客は単価が低い」を、私たちが疑う理由

「外国人のお客さんは単価が低いから」——飲食店の現場で、私たちMenuMenuが一番よく聞く言葉のひとつです。そして、一番もったいないと感じる言葉でもあります。数字を分解すると、低いのは単価そのものではありません。お客さんが「触れられた選択肢の数」が少ないだけなんです。メニューが読めなければ、地酒の飲み比べも季節のおすすめも、無いのと同じ。お客さんは頼まなかったのではなく、頼めなかった。読める情報が増えれば、注文の点数は素直に伸びます。私たちが課題だと感じているのは、ここです。多くのお店が、多言語対応を「外国人客への親切」として捉えている。だから後回しになる。でも本当は、客単価・注文ミス...

多言語メニューで客単価が25%上がった店、何が違ったのか

私たちMenuMenuは、「翻訳できているのに、売れない」という飲食店の悩みに向き合っています。訪日客は2026年4月で369万人。客数はコロナ前を超えて戻りました。けれど現場をまわると、英語メニューを用意したのに外国人客はビールと唐揚げで帰ってしまう、という声を何度も聞きます。私たちが見ている課題は、ここにあります。多くの店は「翻訳」をゴールにしてしまう。でも旅行者が本当に欲しいのは、正しい英単語ではなく「これを頼んで大丈夫だ」と思える材料です。料理写真、一行の説明、選ばれる並び順——勘のいいスタッフが自然にやっている接客を、メニューの上で再現すること。私たちはそれを「伝達の設計」と呼...

客単価7,000円の現実と、私たちが向き合う「選ばれない」問題

訪日外国人が「日本でやりたいこと」を聞かれて、3年連続で1位だった答えは、ショッピングでも温泉でもなく「日本食を食べる」でした。JapanTicketの最新整理によれば、訪日客一人あたりの飲食支出は平均7,000円。日本人客の客単価の3〜4倍です。私たちMenuMenuが現場で見てきたのは、この数字の上振れを、ほとんどの飲食店が取りこぼしている景色です。メニューも口コミも予約導線も、日本人客と同じ前提で組まれている。訪日客は店内に入ってくる前に、Googleマップ上の英語記述や写真、口コミで店を決めている——その段階で多くの店が、すでに候補から外れています。auncon(2026年2月)...

「インバウンド好調」の裏で、お客さんは静かに入れ替わっている

2026年4月、JNTOが発表した訪日客数は約391万人。「過去最速ペース」というニュースの裏で、私たちMenuMenuが現場で感じているのは、もっと複雑な変化です。中国本土からの来客は、前年同月比でおよそ半減。台湾と韓国は4月単月の過去最高を更新。「インバウンドが減った」のでも「増えた」のでもなく、来ている客がまるごと入れ替わっています。銀座のある店では、中国団体の予約電話がぱったり止まりました。代わりに神保町の小さな居酒屋では、台湾の若いカップルがリピーターになり、Googleマップの口コミが繁体字で増え続けています。同じ「インバウンド好調」の下で、まったく違うことが起きている。私た...

「検索されない時代」の飲食店集客を、私たちはどう設計するか

私たちMenuMenuは、飲食店のインバウンド集客をテクノロジーで支える事業をしています。その現場で最近、見過ごせない変化に向き合っています。訪日外国人の若い層が、店を探すとき、Googleマップより先にInstagramの地図機能を開いている——そういう場面が、もう例外ではなくなってきました。これは私たちにとって、小さくない問いを突きつけます。これまで飲食店のデジタル集客は「検索で見つけてもらう」ことを軸に語られてきました。MEO対策もそうです。けれど若い訪日客は、そもそも能動的に「検索」していない。流れてきた写真や動画で店を「知ってしまう」。発見の主導権が、探す人からプラットフォーム...

QRメニューを「翻訳機」から「調査装置」に——MenuMenuが向き合う飲食店のデータ活用

QRメニューを入れた店の多くが、機能の半分を使っていない飲食店のQRコードオーダー導入は、ここ数年で当たり前になりました。けれど現場をまわると、私たちMenuMenuが繰り返し目にする光景があります。多くの店が、QRメニューを「外国人客向けの翻訳ツール」としてしか使っていないのです。私たちが見ている課題QRメニューの本当の価値は、翻訳ではありません。お客さんがどの言語で、何を見て、何で迷い、何を注文したか——その行動が1件残らずデータとして残ることです。英語表示の客に何が売れているか、中国語表示の客の客単価はいくらか。紙メニュー時代には絶対に見えなかった「国籍別の本音の注文リスト」が、毎...

GW2026結算——訪日客12連休が証明した『都市飲食店の主役交代』

GW2026は『主役交代』を確定させた12連休でしたこんにちは、MenuMenuチームです。2026年のゴールデンウィークが終わり、業界データの結算が出揃いつつあります。私たちが事業として向き合っている『飲食店の訪日客対応』というテーマが、業界全体の前提になりつつあると実感する12連休でした。事前プレイブックの仮説、結算で出た答え4月下旬、私たちは事前プレイブックで『都心居酒屋・寿司・焼肉店の夜帯訪日客比率50%超』『客単価+5〜10%』『人手不足による機会損失』を3つの仮説として置きました。結果、第一の仮説は都心主要エリアで実現、第二の仮説は実数+8〜12%で上限に張り付き、第三の仮説...

GW 2026、3波が重なる複合ピーク——飲食店の現場設計をどう書き換えるか

2026年のGWは、台湾の清明節余波、米国イースター後の延伸滞在、中国からの渡航調整という3つの波が重なる複合ピークになります。私たちMenuMenuが日々向き合う飲食店オーナーにとって、これは単一シナリオの『大型連休準備』ではなく、市場別に異なるリズムを同時に受け止める現場設計の課題です。私たちが見ている構造変化やまとごころの2026年1〜3月データでは、台湾・米国の客単価が前年同期比で2桁伸びています。一方で大和総研は、インバウンドが日中関係・為替・航空運賃といった外部ショックに晒されやすい外需であることを明示的に警告しています。訪日客が増えていると一括りに語ると見落とすのは、市場ご...

補助金を『取り切る』ために、飲食店に必要な段取りを整理する——東京都インバウンド支援事業2026

『補助金を使いたいが、書類作成に手が回らない』——飲食店の現場で最もよく聞く声のひとつです。東京都が2026年4月11日に公募を開始した『インバウンド対応力強化支援事業』は、最大200万円・補助率2/3という制度としての力を持ちますが、書類と段取りで毎年一定数の申請が落ちます。私たちMenuMenuは、飲食店オーナーが『使える制度を使い切れる』よう、制度側の言葉を現場の言葉に翻訳し続けたいと考えています。なぜ補助金の話を事業として扱うのかテクノロジーの導入は、単価で見ると中小飲食店にとって決して軽い投資ではありません。タブレットを数台、決済端末を更新、翻訳ツールを整備——これらを同時に揃...

飲食店の『削った時間』を、どう人の手に戻すか——焼肉店導入事例から見えた再配置の発想

飲食店のデジタル化というと、『人件費を削減する話』として語られがちです。私たちMenuMenuは、その前提を少しずらして捉えています。削るのではなく、『人が本当に集中すべき時間に、人を戻す』——大阪・ミナミの焼肉店の導入事例を通じて、その考え方が数字として表れた例を共有します。なぜ『再配置』を強調するのか外国人比率約45%、40席のこの焼肉店では、ピーク帯のホールスタッフが1卓あたり平均3.2分を注文対応に使っていました。紙メニュー+英語片面印刷+ホール通訳という構成では、『これはビーフですか』『スパイシーですか』という英語での往復だけで1卓90秒前後が消費されていたのです。この時間が外...

『3つ揃えた店だけが伸びる』——インバウンド成功6軒の共通解

『インバウンド需要で飲食店は儲かる』——そう言われて久しいですが、現場で数字を伸ばしているのは、決して全店ではありません。私たちMenuMenuが飲食店の現場で支援や調査を重ねてきた中で、『成功店』と『そうでない店』の差がどこに出るのか。その問いに答えるため、業態も立地もバラバラな成功店6軒を同じフレームで解剖しました。見えてきた3つの共通パターン焼肉、寿司、ラーメン、居酒屋、カフェ、郷土料理。一見まったく違う6軒ですが、打ち手を抽象化すると『入口設計』『オペレーション耐性』『再発見可能性』という3つの軸に収束しました。入口設計とは、店に入ってから注文までの30秒を言語フリーにすること。...