どうも森口です。「最近になって仕事でもプライベートでも割と色んな人と話すようになったな〜採用活動はじめたからか〜」とかなんとか思っている今日このごろです。そこで最近非常によく思うのが「世の中ってこんなに人間関係のもめごとで消耗しているのか」ということ。会社だったり学校だったりSNS上だったり、なんか色んなところで人間関係のもめごとってあるんだなーと。
全然違う人生を何年も歩んできた人同士が一緒に何かやったり、考えてることを伝え合ったりしてるわけだから、そらしょうがないよなーと思うところもあるんですが、こんなに色んなところで起きてるのに全然なくならないなぁと思い続けるのもアレなので、自分のフィールドである成長企業における人間関係という文脈を中心に自分なりに思考してみまして「もめごと」をテーマにした文章をまとめてみました。
もめごとって、辛い
例)
システム担当者「営業の連中はなんなんだ。クライアントの要望に何でもハイハイいうもんだから、こっちは毎日深夜残業続きじゃないか。エンジニアリングのことを何も分かってない癖に偉そうにしやがって。」
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営業担当者**「システムの連中はなんなんだ。お客様であるクライアントのことを全然考えもせずに要望に何でもNOを突きつけてきやがって。要望に応えてくれればもっと製品は売れるのに。」
※わたくしに関連のある特定の会社を指した例ではございません
こんなような感じで、社内で対立構造が生まれて人間関係が悪化したり、退職者が出たり、職場が暗いムードになったり… 百害あって一利なし。関わる人々誰にとってもプラスの効果を得られない現象ですよね…
こういうのってなんで起きるんでしょうか。
起こさないように予防できないものか。
もめごとは、なぜ起きるのか
色々と話を聞いたり考えたりしている内に、要因となる「思考の傾向」が2つあるなーと思ったのでそれぞれまとめます。
1. 「共通の敵」を作ることで団結を強め、安心感を得る傾向
人間って昔からそうで、今もそうだなぁと思う傾向です。「ユダヤ人は悪いことしてお金稼いでいる "敵" だ」って言ってみたり、不倫した芸能人を集団で叩いたり(不倫を肯定するわけじゃないですが)、共通の敵を作ることで「私たちは味方同士だ」という認識を強化して、個人の心理的安全性を確保するという人間の傾向です。なんか心理学用語であった気もしますが忘れました。
まあ、大なり小なり人の悪口言ったりしてる時って、自分たちが正しいって思えて楽しいじゃないですか。否定したいとかでもなく、そういうもんですよね。
2. 物事の全体を見ず、特定の一面のみを切り出して判断する傾向
よくアニメとか漫画で「今まで親の仇だと思ってたラスボスが実は親と共に戦ってくれていた盟友で、自分の名付け親だった」みたいなケースあるじゃないですか。(◯リーポッターとか) そういう時って主人公が「そんなの嘘だ…! うわぁあぁぁあぁぁ!」ってしばらくうだうだすると思うんですが、アレです。
人間は自分にとって都合の良い情報だけを抜き取って認知を強める傾向があります。確証バイアスってやつ。(多分) 「こいつウザいやつだな」と思ったらその人がたとえ善意でしてくれたことでも嫌味に感じたりしちゃうみたいな、そういうやつです。多分、上の例で挙げた主人公だって薄々気づいてるのを見て見ぬふりしてる期間とかあるんですよ。
肩書とかポジションとか職種とかはこういうのを助長させる概念かなと思っています。
(肩書についてのまとめはこちら: フラットな組織って実際何がいいの? 〜組織に肩書は必要か〜)
「細かいことが苦手で数字が嫌いなだらしないヤツ」みたいに認識してしまうと「コミュ力抜群な優秀な営業マン」という良い面が見えなくなってしまう
・・・
とまあ、こういった傾向から、人と人が仲悪くなったり、エンジニアと営業が仲悪くなったり,徒党を組んで会社を批判したり、色々な「もめごと」が起きるのかな、と。
では、どのようすれば「人間関係のもめごと」を予防できるのでしょうか。
人間関係のもめごとを予防する
上記では人間関係のもめごとの要因であろうものをリストアップしたわけなので、それらの要因を人間の集団から取り除くことができれば、もめごとを予防できるような気がします。
1. 「共通の敵」を作ることで団結を強め、安心感を得る傾向
これは「個人の心理的安全性を確保」というポイントが重要なのかなと思っています。つまり「心理的に安全な状態であれば、共通の敵なんて必要ない」ということ。
実際に心理的安全性を高めるためのハウツーはググれば沢山出てくると思うのでここでは割愛しますが、例えばうちの会社だと、定期的にお互いの仕事を称え合う会を開催していたり、社内Slackで「Yes, but...(肯定→否定)じゃなくてYes, and...(肯定→発展)のコミュニケーションを取ろう!」みたいな記事がシェアされて、それがきっかけで実際みんなで意識して実践していたりと、非建設的でネガティブなフィードバックじゃなくて、未来志向で建設的なフィードバックにあふれる環境を維持するための努力を日常的に続けるという形で「人間関係のもめごと」の要因を取り除けるように頑張っていたりします。
2. 物事の全体を見ず、特定の一面のみを切り出して判断する傾向
これは根本的に無くしていくのは人間である以上難しい気がしてますが、工夫の余地はあります。
・経緯や意図といった「物事の全体」を直接業務上の繋がりが無いメンバー同士であったとしても全員が知ることができる仕組み, 文化
・「仕事をする人間」としての一面以外のその人の人生を知ることができる仕組み, 文化
これらの2つを保つことができれば、働く仲間同士がひとりの人間として尊重し合い、物事の一面だけを切り取って批判し合ったりしないような環境を保てるのではないでしょうか。仕事の文脈においても個人の文脈においても、自己開示が共通したキーワードになります。
「この人は、自分と同じように苦楽を経験してきた結果として今があるんだ。」とお互いに思えれば、特定の個人を攻撃したりといったことは無くなるのではないかと。
例のごとくうちの会社の事例を挟んでおきますと、「長い自己紹介」という「新入社員が全社員の前で自分のこれまでの人生を1時間かけて語り尽くす会」であったり、「自分が今何のために何に取り組んでいるか」を月1で全員で振り返る会、といった取り組みを継続して取り組んでいます。
No more もめごと
人が複数集まる以上、何の工夫もなくうまく行き続けることなんてありません。しかも起きてしまうとみんな辛い思いをしてしまうという悲しいメカニズム。この記事が改善のきっかけになったら嬉しいです。
集団としてではないと取り組むことができないものが多いように見えるかもしれませんが、個人レベルでも「自己開示」と「常に機嫌よくポジティブで居ること」を意識するだけでも身の回りのもめごとは減るかもしれません。
ではこのあたりで。 Fin.