1
/
5

ブライダル業界の常識と戦った女性プランナーの話

TVCMでもお馴染みの自己資金1万円からの結婚式「スマ婚」

それはブライダル業界の悪しき習慣への「怒り」が生み出したサービスだった。スマ婚プランナー第一号の宮川に誕生秘話を聞いてみました。


スマ婚が生まれた背景を教えて下さい。



もともとメイションは「結婚式二次会の幹事代行サービス」だけを提供している会社でした。ある時から『二次会だけでなく、結婚式もやってもらえませんか?』という問い合わせが増えてきたんです。あまりにも問い合わせが増えてきたので、『なぜ、二次会屋の私たちに依頼されるのですか?』と聞いてみると『結婚式費用が高くて私たちはできません・・』という衝撃的な言葉を頂きました。


ブライダル業界の現状を詳しく調べていくと、確かに費用は高額でした。安くても200万円、平均で350万円くらいの費用がかかる事が分かりました。結婚式の費用は事前振込みが基本ですから、それだけの貯金がないと結婚式は挙げられなかったんです。


不況の時代に若いカップルが350万の貯金を貯めるのは大変ですよね


そうなんです。日本の晩婚化には色んな原因があると思いますが、この不況の時代に結婚費用が高額な事も少なからず影響していると思いましたね。


なぜそんなに結婚式の費用は高いんですか?



理由は様々ですね。ブライダル業界全体で長年かけて築いてきた儲けのカラクリが沢山あります。業界全体もさらなる単価アップに必死なんです。日本の婚姻組数が年々減少していってますから、その中で同じだけの売上を維持するにはカップル1組当たりの売上を上げていかないといけないんですね。あの手この手で単価アップをしてきます。最初の説明で渡される見積り(初期見積り)から最終的に決定する見積り(最終見積)まで、150万円くらい金額がUPするのはあたり前です。200万円でできると思っていたのがいつの間にか350万円になっている!というケースが多いんですね。


ほとんどの方が結婚式の準備は初めてなので、知識も少ないですよね?



そうなんです。だから営業にかかりやすいんですね。一つ一つのアイテムごとにグレードの高いものを進めてきますが、「一生に一度のお祝いごとなので!」という殺し文句に皆さんやられてしまうんですね。予算に余裕がある方が贅沢にやることは良いと思うのですが、弱みにつけこんでお客様に後から後悔するような思いさせるのは決して良いサービスとは思えないですね。


そんなオモイから生まれたのが「スマ婚」ですね。


そうです。 オモイというか・・・「怒り」に近いですね。。。結婚式というあたり前の儀式が費用が問題で挙げることができないというのはどう考えても間違っている。だれもが安心して、結婚式を挙がられる日本にしたい。結婚式の後も後悔のない良いサービスを作りたい。そこで二次会サービスのノウハウを活かせば従来の平均額の半額近い費用でまったく同じ様なクオリティーの高い結婚式が実現できると考えたんです。


スマ婚のサービスの魅力ってなんですか?


やはり王道のThe!結婚式が驚きの低価格で実現できるという事ですね。スマ婚自体は会場を持っていませんので、その分の建設費や維持費、定期的なリニューアル費などをお客様の費用からまかなう必要がありません。スマ婚・会場・ブライダル業者とがWin-Win-Winの関係になる仕組みを構築し、お客様の不利益となる余分なマージンを極力カットし、異常なブライダル価格を適正化し、過剰な営業を無くす。そうする事でお客様のWinに繋げていくのがスマ婚なんです。何かのレベルを下げて価格が安くなっているという事ではないんです。


立ち上げは順調に進んだのですか?


いいえ。やはりスマ婚のコンセプトや仕組みを会場やブライダル業者の方々へご理解頂くのはとても難しかったですね。例えば、スマ婚はドレスや引き出物などの会場への持ち込みが自由で無料なのですが、これって今まではありえない事だったんですね。


え? 好きなドレスや引き出物を使えなかったって事ですか?




そうなんです。会場には必ず提携しているドレスショップや引き出物業者がありますから、基本的にはそこから選ぶ事を勧められます。会場側へはドレスや引き出物の費用の数十パーセントのマージンが支払われる仕組みになっていますから会場としてもお客様には提携業者を利用してもらいたいんですね。


自分で持ち込む場合はどうなりますか?


その場合は持ち込み料、あるいは保管料といった名目で費用がかかる事が多いんです。


持ち込み料??


はい。よくわからないですよね?でもそれがブライダル業界の常識なんです。1着5万円としても 新郎新婦それぞれが2着持ち込むとしたら、それだけで20万円かかる事になります。そうなると、もったいないので提携のショップから選ぼうという事になるんですね。そういうカラクリなんです。最悪持ち込まれてもほぼ何もしないで20万円の売上増ですからね。


そういったブライダル業界の常識との戦いでもあったわけですね。


はい。ですがこのままでは結婚式離れも加速する一方ですし、業界全体が沈没していく事は明白です。ですので業界にイノベーションを起こして業界全体も生まれ変わりましょう!という想いを伝えていきました。そういった想いに共感してくれた会場や業者の方とのご縁で大阪からスマ婚をスタートする事ができました。その後はあっという間に業界でもスマート婚というジャンルが確立しましたね。


プランナーとしての思い出を聞かせてください。


そうですね。ある時、新婦様の親御様に結婚を反対されている方がいらっしゃいました。理由は色々あったのだと思うのですが、新郎様は「自分たちの力だけで立派に結婚式ができる」という事を証明して結婚の許しをもらいたいと考えていたんです。そんな中でスマ婚を見つけてご来店されました。事情を説明された後、私に対して「助けてください!」と頭を下げられました。それぞれのカップルの結婚の中に様々な事情があるんだなぁ。と教えていただきました。


私はご予算の中で最大限のプランニングをしてお見積りとプログラムを作成させて頂きました。新郎様は「この見積りを持って、もう一度結婚の許しをもらいに行ってきます!」とお店を後にしました。数日後、見事結婚の許しをもらったおふたりがご来店されお申し込み頂きました。おふたりと一緒に楽しく結婚式の準備をしたこと、当日のおおふたりの笑顔、そして親御様の感動の涙。。。どれもが本当に素敵な思い出です。プランナーはお客様の人生の大切な時期をサポートするお仕事です。そこで感動を共有させて頂けるというのは本当に幸せな事ですね。


最後にこれからの宮川さんの【夢】について聞かせてください。



私は本当にこの仕事で沢山の感動を味わうことができています。これからも時代のニーズに合わせて、スマ婚というサービスをどんどん進化させていきたいと思います。


ありがとうございました。
株式会社メイション's job postings
7 Likes
7 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
Like Takanori Ishiguro's Story
Let Takanori Ishiguro's company know you're interested in their content