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【執行役員 CTO 生内洋平】たどり着きたい場所と、今いる場所。両方を照らして進む


元インディーズのミュージシャン。だから、チャレンジに共感する。

つくり方にも文化の違いがある。それを掛け算でよりよくしていく。

いいものをつくるには、「いいものをつくる方法」を探し続けること。

――生内洋平(執行役員 CTO)


バンドマンからデザイン会社へ。そして起業

大学1年の頃からバンドを組んでギターボーカルを担当していました。バンドのためにホームページやTシャツを作るのですが、いまいちかっこよくない。あか抜けないので、デザイン会社に就職してデザインを学ぼうと思った。音楽はインディーズで活動しながら、最初は二足のわらじを履いてましたね。

当時の仕事はエディトリアルからキャラクターデザインやアニメーション、モーショングラフィック、CIなどいろいろ。予約システムといったエンジニアリング系も担当しました。ただ、老舗の会社だったからか、「デザインを野心的に使いたい」といった案件は見当たらなかった。同じ会社にいてはそういう仕事はつかめないだろうと、新しいデザイン会社を立ち上げたんです。

5年ほど経ったところで、自分が思っていた仕事は大体できたからと会社を譲り、違う事業を立ち上げようと思いました。少し前から並行して渋谷のスタートアップなどのエンジニアリングやデザインの手伝いをしており、そこで出会った人物と意気投合し、共同創業者として立ち上げたのがSocketという会社です。

ECサイトの「接客ツール」と呼んでいますが、ユーザーの傾向ごとにサイトのデザインや文言を変更し、コンバージョン率を上げるサービス「Flipdesk」を開発・販売していました。のちにKDDIグループSyn.HDに買収され、僕もSyn.HDへジョインすることになります。



自分にとってのものづくりとは何か? 小さな枠で見ていたことを知る

数十人だった会社が、急に数百人規模になり、「すでにあるサービスをよりよくしていく」というフェーズ。これまでとあまりに違う環境になり「自分にとってのものづくりって何なんだろう」と……。思うところがあり、休暇を取ってアメリカのシリコンバレーと中国の深セン、ドイツのベルリンに行くことにしました。

そこで分かったのは、同じように「新しいものを創ろう」と考えても、その気持ちや方法、スタンスは文化ごとに違うということ。シリコンバレーはシリコンバレーの文化的背景の中でものづくりをしているんですね。そこで、僕がどういう判断軸でものづくりをしていたかも明確にわかった。簡単に言うと日本の、特に生まれ育った北海道の文化でものづくりをしていた。その違いが分かったことが大きかったんです。さまざまな文化背景を基にした優れたものづくりが、文化の数だけある。それらを融合させれば、より優れた新しいものづくりができるだろうと思いました。

そんな風に、もう少しプリミティブにものづくりをしていきたい気持ちと、もっとダイレクトに世の中にアプローチしていきたい気持ちが高まっていたところ、以前起業仲間の交流会で知り合っていた中山と坊垣に再度会う機会がありました。僕の思いとMakuakeの事業がマッチしているうえ、各プロジェクトの実行者さんの感覚は、バンドマンをルーツとする僕の心持ちと同じだと感じました。CTOがずっとおらず探していたというので、僕がジョインすることになったのです。



行きたい場所を描き、足元のステップも照らす

Makuakeのビジョンは「世界をつなぎ、アタラシイを創る」です。Makuakeは「アタラシイを創る」ためのプラットフォーム。ですから、プラットフォーム自身も常に新しくなっていく必要があります。アメリカには「ムーンショット」という考え方があり、いわば夢物語のような大きな目標のことで、「月に行こうとした人以外で、月に行った人を見たことがあるか」という教訓を含んでいます。どんなに遠くても、行こうとした人しかたどり着けない。行こうと志して初めてたどり着ける可能性が生まれます。開発のメンバーにはそのビジョンを見せながら、今いる場所の道筋も示してあげる必要があります。その2つを両立して、世の中と一緒に歩んでいけるような設計を目指しています。

同じようなサービスはを提供している会社はMakuake以外にもあり、仕組み自体は大きな違いはないかもしれません。今はまだ言えないことが多いのですが、未来を描き、次の施策も考えています。今後は、Makuakeにしかできない展開をしていきたいですね。



「いいものを作る方法」を考え続ける

開発チームは、創業から関わってきたエンジニアとデザイナーが残っています。歴史を知っているので、シームレスに未来につなげられる。これはプロダクトの未来を考える上では非常に大きなポイントです。現在は過去の積み重ねによるものですが、今だけを見ても居場所がわかりづらい。忘れてはいけないポイント、気づかなくてはいけないポイントを押さえておく必要があり、これを担うことができるメンバーの存在は本当に大きい。

また、一緒にやっているメンバーは、技術理解の抽象度が高い。つまり、特定の技術分野にこだわるといった傾向はなく、非常に応用力があり、経験をもとに未来を予測していく力があります。「エンジニアだから担当するのはここまで」という考え方もしません。みんなでサポートしあって相乗効果が生まれています。

これからの僕の役割は、これまでの経験をMakuakeでも展開すること。例えば、Socketでツールを作っているとき、最初はなかなかうまくいきませんでした。ところが試行錯誤と分析を続けていくうちに、突然正解を見つけたんです。それは明確に言葉にできるものではなく、体感として。過去にも同じような経験はあります。バンドをやっているときに売れる傾向をつかんだり、人が喜んでくれるUIがわかったりしたときです。

だから僕は、「やり方を見つけるやり方」を知っている。まだ道はぼんやりとしか見えていませんが、道を見つける方法はいくつもトライ&エラーを重ねてきました。

シリコンバレーのものづくりもよく似ていて、「いいものをつくるには、いいものをつくる方法を探し続けること」といった考え方があります。いいものができるのは、方法がいいからだと。だから1つ見つけた後も、常に探し続ける必要があるんです。

新しい事業について具体的に言えないことが多く、どうしても抽象的になってしまいますが、僕がCTOとして考えているのはそういうこと。目指すものを見据え、メンバーと共にたくさんの試行錯誤を重ねて、新しいプラットフォームを作っていきます。




取材・執筆:栃尾江美  


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