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メンバーの多様な働き方に対応できる会社でありたい-育児休暇を通して感じたこと

Photo by Clyde RS on Unsplash

今回は2014年にM3DCを立ち上げた代表の新井さんにインタビューしました。第三子が生まれたタイミングで、短いながらも4日間の育児休暇を取得したエピソードや、働き方に対する基本的な考え方、採用の観点からの今後の経営ビジョンまで語ってもらいました。

※役員には、法的には育児休暇の適用はありませんが、ご家族との時間を大切にするため、あえて社内的には育休という名前で休暇を取得しています。

プロフィール:新井浩二 / Koji Arai

エムスリーデジタルコミュニケーションズ代表取締役。広島県出身。3児の父親。

家庭も小さな経営ー自身に与えられた複数の役割の中で、優先順位を明確化することが大切

——今回、新井さん3人目のお子さん出産に伴い、出産前後から育児休暇を取得されましたが、当時どのような環境だったのでしょうか?(2020年当時)

私も妻も実家は地方です。今回のお産に関しては新型コロナウィルスの影響で実家から東京に手伝いに来てもらうことが難しく、満足に頼ることはできない状態でした。

妻と私2人で子供2人の世話をしながら出産の準備をする必要があり、限られた家庭内リソースの中で自分が夫・父親としての役割を果たすことが必須な状況でした。

——お子さん3人を見るのは体力がいりますよね!産後は女性も休まなければなりませんし、核家族の多い現在の日本においては、男性の育児休暇取得、非常に重要な課題だと思います。

はい、産後の女性のケアは大変重要で場合によっては生涯に渡って影響を及ぼす可能性があります。また上の子供たちも環境の変化に小さくない影響を受けます。これらの課題はそのタイミングで手を打たないと後々取り返しがつかないリスクがありますし、逆にいうとその時点でしか必要とされない時限性があります。

家庭においても、必要とされてる時に必要なものをデリバリーしておかないといけない、その時点での重要性の優先順位を明確に動くことが大切だと考えています。

——なんだか事業戦略のインタビューをしている気持ちになってきました。

確かに。家庭も小さな経営ですからね!

——普段から家事は分担されているのですか?

共働きなこともあり、元々家事はおおよそ半分ずつ分担しています。産後20日はその配分を変更し可能な限り私が担当しました。

——育児休暇中は具体的に何をされていたのでしょうか。

朝昼夜の3食の用意と片付け、掃除洗濯、上2人の子供の送り迎え、習い事の送り迎え、子どもたちの相手、お風呂、寝る支度、本の読み聞かせ・寝かしつけ、ですね。

——ハウスワーク沢山やることありますね・・!ちなみに家事や育児に大半の時間を充てられていたと思うのですが、隙間時間は何をされていたのですか?

上の子がそれぞれ小学校や保育園に通っているので、昼1〜2時間くらいは時間が空きました。その時間ついついPCを開きたい欲望にかられたのですが、あえて開きませんでした。意識を仕事に持っていかれることで育児休暇でのミッションをやりきれなくなると休暇取得の意味がなくなってしまうので、空き時間はPCを開かず本を読んでいました。

——ちなみに何の本を読まれていたのですか?

「天然知能」という本(AIに対応する人間の知能のありかたについて書かれています)や、マックス・ウェーバーの著書を改めて読んでいました。あと詩集をいくつか見ていました。物思いにふけりたかったのかもしれません。(笑)

ただ前述の通りハウスワークが山積みでしたので集中して読むというより、基本ながら読みだったように記憶しています。

創業当時を乗り越え変化した価値観ー忙しい時こそ自身に与えられた役割とやるべきことの優先順位を俯瞰的にとらえるように

——上のお子さんが生まれた頃もそのような意識をお持ちだったのですか?

近しい意識を持ってはいましたが、行動や発言が伴ってない精神的に脆弱というか未熟な状態でしたね。故に各所に迷惑をかけてしまいました。

会社も1年目の終わり頃で全然軌道に乗っていなかったですし、何よりメンタルマネジメントができていなかった。免疫機能はみるみるおちていき、インフルエンザをこじらせて肺炎になり1週間入院しました。第二子が生まれて数週間後のことです。

今思い出しても妻に申し訳ない気持ちで一杯です。

——それは大変でしたね・・・

でもあの時の経験が今の価値観に大きく影響していると思います。ようは自分に求められている役割を正しく認識し、限られた中でしっかりと優先順位をつけて足元やり抜く。何でも無理にやりきろうとしてはいけないし、そのように自我を押し通す必要性も自身の欲求以外にないんですよね。

忙しい時こそ立ち止まり、フラットかつニュートラルな姿勢で俯瞰して事実ベースで優先順位を判断することが重要だと考えています。ちなみにそのあたりから古典を多く読むようになりました。

——ここでいう優先順位は、仕事だけでなく、自身に与えられた複数の役割の中でやるべきことの優先順位、という意味ですよね。

はい、男女問わず家庭・家族を大切にしていただきたいです。家庭環境がやはり精神的基盤になりますからね。また子供は未来へ続く共有すべき大切な資産なので、大人が時間と愛情をかけるべき時に注いで投資することが重要だと認識しています。

再掲しますが、「家庭においても必要とされている時に必要なものをデリバリーしておかないといけない、その時点での重要性の優先順位を明確に動くことが大切」これですね!

多様な背景に対応した働き方を可能にする仕組みづくりの重要性

——ライフイベント含め、多様な背景のもと働かれている方、たくさんいらっしゃると思います。

そうですね。まず今回の育休という観点から言えば、日本の人口動態や生産人口から女性の知的生産の労働力を考えた時に、女性のライフイベントを考慮しないのは経営上も正しくないと考えています。

他にも様々なケースがありますよね、例えば地方で働きたい方、短時間勤務したい方、役割機能ベースで働きたい方、ご年齢も若い方から再雇用の高齢者までみな違うわけです。

勿論限られた中で弊社がすべてに対応していくのには無理がありますが、我々の採用ターゲットになりえる方々に対して、それぞれに対応した働き方を正しく検討し、必要であれば仕組みを作ることは普通にやるべきことと捉えています。

——先ほどのお話ともつながりますが、人生には様々なフェーズがあって、トレードオフを迫られる時がある、必要なタイミングで、それぞれにとって必要な働き方の転換に寄り添えるような会社にしたい、ということですよね。

はい、その通りです。

——実際にM3DCでは子育て中のママさん、パパさんが大変活躍されていますよね。

はい、そうですね。子育てを通して他人や社会に寛容になったり、「自分より大切な存在=子供」に気付くことで精神的成長をされる方は多いなと感じています。

またある種の制限が発生することでより効率性・生産性・そして成果ベースに意識が転換する思考パターンも見受けられます。使用可能な時間数が制限される、というのは問いを立て集中的に思考するのには最高な環境かもしれません。

——会社として、「こういう働き方を大事にしていきたい!」ということ、ありますか?

余白の重要性を認識しています。個人的には労働時間をあえて制限し余白の時間をつくることで、効率性を高めたりイノベーションが生まれることを期待しています。

——会社のValuesにも「楽しむ姿勢」がありますね、余白の中でこその創造性発揮、大切ですね。

はい、計算可能な=合理化できる仕事はなるべく自動化・仕組み化する、散々世の中で言われている通りそこはコンピュータに任せた方が良いでしょう。

人間ならではの思考と探索、創造性を活かして成果や付加価値を追求する、それがこれからの仕事なのかなとは思います。そういった仕事のスタイルや文化が生まれ醸成されるような環境を目指したいです。

今後の経営ビジョンー多様な方が多様な働き方でポテンシャルを発揮、合理性だけでなく人間的感覚も大切にするユニークな環境づくりへ

——主に採用の観点から伺いたいのですが、今後M3DCをどういった会社にしていきたいですか?

採用活動で面接をしていると、特に若い方においては「人の役に立ちたい」とおっしゃる方が非常に多いです。

事業内容から社会貢献性は感じていただきやすい方だとは思いますので、そのパワーを会社運営の中にうまく取り入れていきたいです。

——科学的思考重視の社風ではあるものの、確かに「想い」を大切に働くメンバー、多いと感じます。社会貢献性のある事業に関わりたいという理由で転職されたメンバーも、システム開発のエンジニアチームなどにも多くいらっしゃいますね。

合理性を持って科学的思考で判断することは非常に大事(というか基本)ですが、今後は計算可能でないものを会社運営に取り入れていくまたはある種の指標にしていくことも大事だと考えています。

加えて人的リソースの確保の手段も時代に応じて柔軟に変容していければと思います。パラレルワーク、フルリモート、現代に沿う新たな概念の雇用体系など。

——働き方が多様化し、リモートワークでメンバー間の物理的距離が離れやすくなり、コミュニケーション機会が減るなど、課題もいくつか出てくるかと思います。この点についてはどのように捉えていらっしゃいますか。

対面の感覚を重視したコミュニケーション施策や機会の創出を推進するなどして今まで以上に人間的感覚も大切にできる組織にしていきたいです。多様な方が多様な働き方で責任と自律をもってポテンシャルを発揮できる仕組みを作っていきたいと考えています。それが結果としてユニークな環境として皆さまに共感頂けたなら個人的には大変喜ばしく思います。

——今後も引き続きユニークさを追求ということで、今後のM3DCの成長が楽しみです。会社の成長スピードが早いので、自身も成長しなくてはと常に背筋を伸ばされます(笑)本日はありがとうございました!

はい、こちらこそどうも有難うございました。引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

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