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「好き」と言える自信が原動力

株式会社リバネスに入る前

生命科学の世界の発展に人生をかけて取り組みたいと意気込む株式会社リバネスの新入社員、塚越光さん。現在のキャリア選択に至るまでには、2度のキャリアチェンジがあった。自身の想いを試すかのように生命科学の研究から離れる選択をした就職活動と、就職を通して感じた社会と繋がる喜びと生命科学への興味を満たす転職。これまでの選択の葛藤と想いを探った。

微生物の精巧な酵素の仕組みに魅せられた

微生物の世界では何が起こっているのだろうか、塚越さんの高校時代からの関心事だ。大学では、シロアリの腸内にいる原生生物が持つ木材の分解酵素の機能を研究していた。シロアリは木を食べて消化できるが、それには腸内に共生する原生生物の分解酵素が一役買っている。一般に、酵素は特定の基質としか反応しないとされるが、シロアリ腸内の原生生物の分解酵素は、ある程度ランダムな組成の基質に対しても柔軟に反応できることを明らかにしたのだ。「木の種類によって構成される物質は違います。生活環境に合わせて順応する生物の仕組みに、本当に良くできているなと感動したんです」。目に見えない微生物の世界で起こる不思議は、彼女を惹きつけてやまなかった。研究を進めるため、様々な研究室に出向いて勉強をしながら実験に没頭した。

科学の『遺伝子』をノックアウトする

そんな生活の中、大学卒業後のキャリアを考え始める時期に来た時、研究者として社会に出ることを自然と考え、企業の研究職に応募した。しかし、どの研究職からも採用通知はもらえず、唯一採用通知をもらったのは、たまたま研究室の先輩から話を聞いて応募したコンサルティング企業だった。研究職としての採用を求めて就職活動を再開することもできたが、「没頭していた生命科学の研究を本当に好きなのか、という疑問が湧いたんです。私は研究以外の世界を知らないじゃないか」という思いもあった。自分の活躍の場所は他にもあるのではないかとおぼろげに感じ出していたのだ。「考えても答えは出ない。ならば遺伝子を破壊することでその機能がわかるように、私の中の生命科学の『遺伝子』を破壊したらどう感じるか調べてみようと思いました」。そこで、コンサルティング企業への就職を決心したのだ。

外に飛び出したからこそ見える本当の興味 入った会社では、主に顧客企業が使う経理システムの運用保守をしていた。裏づけに基づいて解を出す手法や、それぞれが専門性を持ったチームで1つの仕事を成し遂げることに、研究に通じるものを感じたと言う。研究経験が思いのほか仕事に活かせることに驚いた。自分の行動に対して顧客から反応をもらうという社会との繋がりに、研究の世界とは違う新しいやりがいを発見したのだ。しかし、就職して2年、「これは自分の道なのか?」と改めて考えた。「友人や先輩と話して心底楽しいのは、やっぱり生命科学の話ばかりだったんですよね。」自分に与えていた問いに結論が出た瞬間だった。博士課程に入り研究に戻るのも1つの道だったが、研究だけでなくビジネスを通じた社会への貢献が両方できる場所を探してみることにした。そこで、出会ったのがリバネスだ。

現在

「ここは自分と同類の人がたくさんいる」。 研究が好きな人が集まり、科学と技術の発展のためにビジネスをしていることにひかれた。 「あなたは研究者として社会の中で何を成し遂げたいのか?」それが入社時に聞かれたことだ。 現在、塚越さんは生命科学の研究を盛り上げるべく、研究成果を社会へ接続する仕掛け作りに挑戦している。 まずは、1年間で100人の研究者に会うことが目標だ。 「私は科学が好きだ」と自信を持って言えることが今の塚越さんの強さだ。

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