1
/
5

「福祉領域全体のDXに挑戦」ーー国内最大規模の店舗数を持つLITALICOが開発するSaaSプロダクトとは?

「障害のない社会をつくる」というビジョンの実現へ向けて、教育や福祉の領域を中心に事業展開を行っているLITALICO。企業としての大きな特徴の一つは、店舗事業で培ってきたノウハウを活かして、SaaSプロダクトも複数展開していることです。

今回は、現在プラットフォームエンジニアリング部(以下、PFE部)の副部長を務める磯貝さんとPFE部でテックリードを務める今田さんにインタビューを実施しました。LITALICOのテックカンパニーとしての側面や目指している世界観などについてお伝えします!

【Profile】
# プラットフォームエンジニアリング部 副部長 磯貝 和樹

10年ほどインターネットプロバイダ企業で、IP電話、VPSやオンラインストレージのバックエンドシステム、プロバイダの業務システムなどを開発でリード。大きなプラットフォームの開発を経験してみたいと思いグリーに転職して技術を磨き、その後LITALICOにジョイン。現在はマネージャーとしてチームマネジメントを行いつつ、システムアーキテクトなどの立場でプロジェクトとサービスがグロースするために必要な開発も実施。

「テクノロジーで世界を変える」技術を極めた私が福祉業界に飛び込んだ理由

# プラットフォームエンジニアリング部 システムアーキテクチャグループ テックリード 今田 拓実

ソーシャルゲーム、SNS、旅行業など主にtoC向けのシステム開発でバックエンド開発に携わる。その後、R&D部門でチャットボット、デジタルサイネージ、金融関連のアプリケーション開発を推進。現在はLITALICOで全国の福祉事業所向けシステム開発を中心にテックリードを担当。

「エンジニアが教育や医療などの公共性の高い分野にどれだけ影響を与えられるか」 CTOの言葉に共感し、LITALICOへの挑戦を決意

―最初にお二人がLITALICOに転職された理由を簡単に教えてください。

磯貝:私は子供がいるので、「LITALICO発達ナビ」や「LITALICOジュニア」といったサービスのことはもともと知っていました。良いサービスを作っている会社だなと思っていたので、募集があると聞いて応募しました。

今田:私はLITALICOのCTOである市橋に誘われて、リファラルで入社しました。市橋とは以前在籍していた教育系のベンチャー企業で一緒に働いていたので、そのつながりでチームリーダーとして誘っていただいた形です。

リファラルの誘いを受けたことには、理由があります。市橋がその教育系企業に入社する際の面談に、私も居合わせていたのが出会いだったのですが、そのとき市橋が語った「エンジニアが教育や医療などの公共性の高い分野にどれだけ影響を与えられるか」という話に非常に感銘を受けたんです。その後私は他の会社に転職しまして、しばらくしてから連絡をもらったのですが、市橋が当時話していた内容はLITALICOというフィールドにマッチしていると思いましたし、そこに自分もジョインできると思うとワクワクし、挑戦を決意しました。


自社店舗の運営で培ったノウハウやデータをSaaSに活かせるのが強み

―お二人はLITALICOが提供するSaaS開発に携わっておられるということなので、プロダクトの概要について教えていただけますか?

磯貝:大きくはC向けとB向けにそれぞれSaaSのプロダクトがあります。まず、C向けに提供しているのが「発達ナビPLUS」というサービスです。お子様に関する困りごとについて、保護者の方がオンラインで専門家に相談できるようなコンテンツや教材を提供しています。B向けには、全国に約7万ある福祉施設向けの業務支援システムを提供しています。

LITALICOは業界全体をより良くしていきたいと思っているので、当事者の方だけではなく従事者に向けた教材提供やサイトを通じた情報発信に力を入れていますが、同じくらいSaaSの業務支援システム開発にも注力しています。

―LITALICO以外にも、福祉施設向けにSaaSを提供している企業は多いかと思います。競合他社との違いや強みはどんなところですか?

磯貝:LITALICOは自分たちでも教室や福祉施設を運営しているので、その実績から多くのノウハウや知見が蓄積されています。それを全てシステム開発に活かせるのが強みですね。自分たちが使用している社内システムを、社外にも提供しているわけです。

もちろん競合他社にも自社で施設を持っているケースはあると思いますが、LITALICOのような規模感で運営している企業は、ほかには無いと思います。

今田:サービスへの思いも強みだと思います。濃淡はあれど「障害のない社会をつくる」というビジョンに共感した人たちが集まっている会社ですし、自分の身近に障害福祉サービスを利用している方もいて、当事者意識を持ってより良いサービスを作ることにこだわっているメンバーが多いです。自分たちで施設運営をしているので、現場のフィードバックを得ながら、サービスを受ける立場でもサービスの方向性を考えられるということですね。

もちろん、中には私のようにエンジニアリング的な興味や、世の中に大きな影響を与えられそうだという思いで入社したメンバーもいます。いろんな動機を持った人たちが、実際にサービスを開発する中で能力を発揮し、サービスを通して社会に還元できる環境というのは、自分が働く上でかなりプラスになっていると思います。

プロダクト同士を複数連携し、相乗効果を出すことが求められる

―現在LITALICOのプロダクトが抱えている課題や、将来の展望について教えてください。

磯貝:LITALICOは教室数、福祉施設の拠点数が国内トップクラスで、なおかつ福祉ソフト(※)が提供するSaaSプロダクトは業界トップシェアを誇ります。最大の拠点数、最大シェアのプロダクト、その両方を持っているという、縦と横の強みがあるのです。

これまでは請求業務を中心にサービス提供してきましたが、シェアが拡大していく中で、経営をサポートする機能や個別支援計画書の作成など、お客さまのニーズも多様化していきます。そういった声に応えるためにはシステム間の連携が必要不可欠です。どんどん複雑なシステムになっていくことが想定されるので、ここに技術的な課題があります。

今田:複数のプロダクトのところで、過去に作られたレガシーなシステムも存在しているので、それらとどう連携していくか、という課題感もあります。古いシステムはなかなか手を入れるのが難しいことが多いので工夫のしどころです。

磯貝:それに加えて、施設数が1~2つの企業と、100~200運営するような企業とでは、求められる業務システムは異なります。両者が重なるような領域で共通基盤を作る必要があるので、難易度は高いですが、その分やりがいも感じられると思います。

※福祉ソフト株式会社は2020年12月にLITALICOグループに参画

―システム連携をするために、現在は具体的にどんな取り組みをされていますか?

磯貝:異なる特性を持った複数のプロダクトを、いかに収まりよく開発するかを意識しています。いずれ共通基盤になるシステムであることを考慮しながら、お互いのインターフェースを作っている感じです。

例えば、もともとLITALICOはたくさんのサービスを組み合わせることを想定してプロダクトを開発をしているので、マイクロサービスを採用しています。当社のような規模感でマイクロサービスを採用している企業は、なかなか珍しいかもしれません。

マイクロサービスは数年前から日本でもよく聞くようになりましたが、最近のトレンドだからという理由で採用したわけではありません。複雑な業務要件に対してシステムをどんどん追加し、拡張し、発展させていくという未来像があったからこそ選択しました。とはいえ、マイクロサービスの連携自体も複雑になっていきますから、連携方法の選択肢は増やしたいところです。イベントバス的な非同期システムを導入していきたいですね。



―全てのシステムが連携されることで、社会はどう変わっていくのでしょうか?

磯貝:現在は、障害のある人や何か困りごとを抱えている人たちが、様々な理由から自分にあった選択をできないことが社会課題になっています。今後LITALICOが自社だけでなく外部のサービスも含めてシステムをつなげていけば、困っている当事者の方々に、社会全体として適切な選択肢を提供できる状態を作れると思うんです。そういった社会システムによって会社や学校、保護者の方が当事者と向き合い、関わる全員がハッピーになる。そういう世界を目指したいです。

福祉業界のDX推進、プロダクトごとに最適な課題解決に取り組む

―お二人が考える、エンジニアとしてLITALICOに関わる魅力について教えてください。

今田:磯貝さんが話したように、LITALICOは福祉事業の中でも最大規模の拠点数を持ち、トップシェアを誇るSaaSを展開しています。さらに、今後はプラットフォームを作る構想もあり、これが実現すれば、将来的には「福祉業界のDX」という観点で、インフラ的存在になれるはずです。福祉業界は他業界と比べるとITが浸透していないイメージがあるかもしれませんが、LITALICOはそのITの部分で、福祉に関わる全ての人に大きな影響を与える仕事ができるという、大きな魅力があります。

開発組織としては、会社がエンジニアに対して仕事の進め方に裁量を与えてくれる点が魅力ですね。自分が思い描くアーキテクチャ設計ができますし、マネジメントについても思う存分力を発揮できます。開発の過程で支援のスペシャリストである現場社員から率直なフィードバックをもらうこともありますが、そこで発生する議論も刺激的です。ただ単に「厳しい目で見られている」ということではなく、より良いサービスのためにシステムがどうあるべきか、といった観点で健全にコミュニケーションを取れます。エンジニアとしては同じ課題に立ち向かう仲間がたくさんいるという嬉しさもありますね。非常に働きやすい環境です。

磯貝:エンジニアにフォーカスすると、課題に対して、自分たちでちゃんと技術の話をして解決する人たちが集まっていると感じます。当社は新しい課題に立ち向かうことが多いですが、その時に、世間一般的な方法論を用いるだけでは解決しないこともあり、新しい技術チャレンジも積極的にします。先ほどのマイクロサービスの話もそうです。自分たちでコミュニケーションを取りながら「このシステムはどう作るべきか」を考え、内部で解決するだけの力があるし、チャレンジした結果どうだったかを他のチームにも共有する場も定期的にあるので、1つの会社にいながら色々なケーススタディを学べるのは面白いと思います。

複数のプロダクトがあるので、課題への取り組み方もチームによってさまざまです。スクラムでやっているチームもあれば、スパイラルモデルを実施しているチームもあります。プロダクトごとに最適な課題解決方法に取り組めるという点では、エンジニアとしての選択肢が広がり、成長にもつながるのではないでしょうか。

技術的な要素で解決しなければいけない、やりがいのある課題解決へ力を発揮したい方は大歓迎

―最後に、読者の方へのメッセージをお願いします!



今田:福祉事業にITがどう関係するのか、なかなか想像しにくい部分もあると思いますが、福祉には技術的な要素で解決しなければいけない、やりがいのある課題が山積みです。

LITALICOは数多くのサービスがありますし、壮大な構想も控えています。そこに対して純粋にエンジニアとして能力を発揮したい、やりがいのある仕事をしたいという方は、ぜひ声を掛けていただけたらうれしいです。

磯貝:LITALICOは福祉業界でしっかりと実績を持った上で、エンジニアの技術によって社会をより良くしていきたいと思っている会社です。最大の拠点数、シェア数を活かせる技術を持つLITALICOを、上手く活かせるような技術力を持つ方とぜひ一緒に働きたいと思います。

もちろん、エンジニアだけで世界を変えられるわけではありません。エンジニアは変革のためのエンジンにはなれますが、本当に成果を出してくれるのは、教室や施設で実際に利用者を支援される先生やスタッフの方々です。彼らがいるからこそ、エンジニアがLITALICOで活躍できますし、彼らの力無しにエンジニアは社会を変えられません。

エンジニアの力を上手くLITALICOという会社に乗せて、社会の変革を一緒に目指せる方、そしてそれを魅力に感じてくれる方はぜひお話ししましょう。お会いできるのを楽しみにしています!

Invitation from 株式会社LITALICO
If this story triggered your interest, have a chat with the team?
32 Likes
32 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
Like Haruka Kubo's Story
Let Haruka Kubo's company know you're interested in their content