みなさん、Slackで名前を呼ばれていたのに、返信しないまま一日が終わっていた。そんな日はありませんか?
リデルの社内でも、メンション(@で名指しして宛先を付ける機能)が重なる日は、返し忘れを防ぐ仕組みがほしくなります。そこで9月の初め、あるスタッフがひとつ仕組みを作りました。自分宛てのメンションが付いているのに、まだ返信していないSlackの投稿を拾い出し、返信の下書きを自動で作ってくれる「スキル」です。スキルは、AIに決まった仕事のやり方を覚えさせておく仕組みのことです。
今日は、この仕組みを試した人が書いた、一枚のメモの話です。
■ まず3人に、毎日使ってもらいました
全社に配る前に、作ったスタッフは先に3人へ試してもらうことにしました。投稿にはこうあります。
「まずは3名に毎日使っていただき、精度や使い勝手に問題がないかを検証したい」
設定は、スキルを取り込んで、毎朝10時に自動で動くよう指定するだけ。そのうえで、使いながら見てほしい点が並べてありました。本当に返信が必要な投稿を拾えているか。逆に、返信が要らない投稿まで拾っていないか。そして最後のひとつが、「そもそもこのスキルに需要があるか」です。
作った本人が、要らないかもしれないところまで、試す人に聞いています。3人は投稿のあった日の午前中に、設定を終えました。
■ 二週間ほどたって、気づきメモが届きました
試した一人が、使ってみて気づいたことをメモにして、同じスレッドに投稿しました。冒頭に「総括」があります。
返信しなくていい投稿にまで下書きが出ることについては、こう書かれていました。
「その下書きを削除すればいいだけなのであまり負担に感じない」
返信したほうがいい投稿なのに下書きが作られない場合については、こうです。
「できるだけ改善したい」
余計に出た下書きは、消す一手で片づきます。出てこなかった下書きは、消す手もなければ、出なかったことに気づく機会もありません。メモは、直す順番を後者から決めている。私たちには、そう読めました。
■ 気づきは、直す案とセットで書いてありました
メモの「気づき詳細」には、困りごとごとに改善案が付いています。ふたつだけ紹介します。
ひとつ目は、ccの扱いです。ccは、返信は求めず、共有のために名前を添える書き方のこと。「cc @〜」のように直接の返信を求められていないメンションには、下書きを作らない。この案には、ccの書き方を全社で統一するルールとセットで進める、という但し書きが付いていました。
ふたつ目は、メンションが付いていないのに、明らかに自分宛ての投稿です。こちらは、わかりやすいように自分の名前を例にして書かれていました。メンションがなくても、スレッドの直近6件に自分の投稿があるとき。相手が「◯◯さんにお願いします」「◯◯さんが知っています」と名指ししているとき。この二つなら、下書きを作る。
その案のすぐ下には、「直近6メッセージ」の妥当性や名指しの言い回しの幅は要検討、という注記が、本人の手で付いていました。
■ 同じスレッドの、ほかの声
別の一人は、返信案の文章が長めになることがあると書き、自分用の文体のスキルと組み合わせたら、イメージにかなり近づいたと報告しています。違う文章になったときも、文体のスキルのほうを直せば済むので、使いやすいそうです。
こうした声を受けて、作ったスタッフはスキルを修正し、また使って、改善されたか教えてほしいと呼びかけました。その後も、同じスレッドには設定の手順が足されています。
リデルは「個人の影響力を、人々の未来のために。」を掲げている会社です。AIの仕組みは、試した人のメモを受けて直していきます。
こんな人と、一緒に働きたいと思っています。
・AIの外れ方に軽い重いをつけて、直す順番を決められる人
・気づいたことを、改善案までつけてメモに書いて返せる人
・作った人に、「そもそも必要ですか」まで率直に伝えられる人
仕組みを試して、直して、また使う。そんな働き方が気になった方は、まずはカジュアルに「話を聞きに行きたい」からどうぞ。