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社員の8割が元お客さま「北欧、暮らしの道具店」運営クラシコムが大事にする年2回の定期採用とは?

こんにちは。人事の金です。
クラシコムでは、2022年春の定期採用が終わり、夏には新たなメンバーを迎えることになりました。

創業当初から、自社メディア「北欧、暮らしの道具店」を通じて行ってきた中途一括採用。2017年からは、春と秋の年2回に増やし、この採用プロセスを「定期採用」と呼んでいます。

中途採用を、まとまった期間に一括で行うことは比較的めずらしいかと思いますが、クラシコムの場合は入社者のおよそ8割が定期採用経由となっているぐらい、クラシコムで働くことに興味を持ってくださる方々との貴重な接点になっています。(毎年、大体同じ時期に募集を開始するので「そろそろでしょうか?」とお問い合わせをいただくこともあります)

今日は、そんなクラシコムの「定期採用」についてご紹介します。

定期採用プロセスの概要

定期採用は、次の4ステップを約2ヶ月かけて実施しています。
2020年からは、すべてをオンライン上で行っています。

・募集開始
ー募集要項や職種ごとの紹介をまとめたお知らせ記事を「北欧、暮らしの道具店」で公開します。

・書類選考
ー職務経歴の記入、普段の様子が分かる写真、エッセイ、好きなもの・ことをまとめた資料などをご提出いただきます。

・一次選考
ー面接(30分〜40分):人事による面接です。

・二次選考
ー実技課題:職種に応じた実技課題に取り組んでいただきます。(実技課題だけで合否判断はせず、全員を面接へ)
ー面接(1時間):配属先のマネージャー・担当役員との面接です。人事も同席します。

「私のことだ!」と思っていただけるように

募集プロセスにおいて大切にしていることは「告知内容をお客さまへしっかりとお届けする」ことです。応募を検討してくださる方々は、日頃からサービスに親しんでくださっている方が多いため、クラシコムの価値観に共感してくださっているものの、ユーザーとしての関係性から一歩踏み込んで「応募してみよう!」と思っていただくまでには、一定のハードルがあると感じます。

「この求人は私にフィットしている、やってみたい!」と感じていただけるように、仕事内容や職種ごとの特徴、チームの雰囲気などをなるべくリアルにお伝えできるよう、毎回調整を重ねています。

特に、必ずしも実務経験を必須としない職種においては、どういったスキルや経験が活きるのかを、募集前に担当役員やグループのマネージャーともディスカッションしながら表現に落とし込んでいます。

こちらは、北欧、暮らしの道具店上で、読みものページの制作を担うメディア編集グループのエディター職の募集要件です。前回の定期採用では、編集の実務経験を必須として盛り込んでいましたが、今回は、事前の議論を経て下記のような募集要項にしました。

<メディア編集グループエディターの必須要件(2022年春の定期採用)>
・豊富な読書経験があり、日常的にさまざまな読みものコンテンツに触れている方
・等身大の自分の生活の中に居心地の良さや疑問を見つけ出せ、その理由を言葉にできる力
・分からないことを素直に言葉にし、物事を自分に近しい視点へ落とし込み、探究できる力
・人の話を聴き、言葉の背景にある思いを想像し、汲み取る力
・関わる相手へのリスペクトと段取り力を持ち合わせて取材を実行できる力

結果としては、昨年の10倍近い応募者数になりました。応募数を増やすことは目的とはしていませんが、分かりやすい実務経験やスキルに頼りすぎることなく、私たちの仕事のコアにどういった要素があるのかを粘り強く考えながらお伝えすることで、出会いの可能性がぐっと広がることを学んだ機会になりました。

事業の変化や成長に伴い、同じ職種であっても数年前と今では必要となる素養や注力するポイントが変化しています。その一つ一つの変化を丁寧に応募者の方へお伝えしていくことを、今後も心がけたいと思っています。

入社後の健やかなパフォーマンスを願い期待値を調整する

選考プロセスにおいて大切にしていることは、「さまざまな角度から応募者を知り、知った情報をもとに丁寧にすり合わせる」ことです。

選考では、一般的な履歴書・職務経歴書の情報に加え、エッセイや好きなもの・こと資料、実技課題などを通じて、さまざまな角度から応募者ご自身について教えていただくようにしています。

その分、応募にあたっての負荷も大きいと思うのですが、「人生を振り返る良い機会になりました」「資料や課題に取り組むのが楽しかったです」といった感想をお聞きすることも多く、本当にありがたい気持ちになります。

クラシコムでは、商品やコンテンツづくりにおいても個々人の「動機」を大事にしていますが、応募者の方々も課題に取り組む中で、ご自分の働く動機や大切にしている思いを確かめてくださっているように感じています。

面接でも、具体的な仕事内容や成果以上に、背景にある思いを知ることを大切にしています。とはいえ、面接という緊張する場面で、ご自分の内面を話していただくことは容易ではないと思うので、自分らしく安心できる服装でご参加いただけるよう事前にお伝えしたり、面接中に私たちも自己開示したりしながらお話を伺うことを心がけています。

面接後の合否判断では、しっかりと時間をかけて参加者全員で話し合いを重ねます。時間内に結論が出ない時は、持ち帰り再度集まることもあるぐらい、慎重に進めていきます。

内定の判断後は、オファーするロール(Role)とそれに紐づいた年収額を定めます。現年収や希望年収も伺いますが、オファーはクラシコムのロールに照らし合わせることを大事にしているため、前職までの業界給与水準によっては、上がる場合も下がる場合もあります。

前職までとの「年収額の差」が、期待の高さ・低さを示すものではないため、どのような考え方で制度を運用しているのか、どういったことを期待しているかをオファー文面や面談などを通じてお伝えするようにしています。

◉クラシコムの人事制度を紹介したブログ
評価ではなく、期待値をすり合わせる。クラシコムのキャリブレーションという人事制度について

一連の判断やオファーのプロセスにおいて大切にしていることは、ご入社いただく方が大きなギャップを感じることなく、健やかにパフォーマンスを発揮していただける状況をつくることです。

判断の瞬間も、内定のご連絡からお返事をいただくまでも緊張が続きますが、こういったプロセスを経て入社いただいた方が半年、1年と時間を重ね、試行錯誤しながらも新たなチャレンジにイキイキと取り組まれている様子を知れることが、人事としては本当にありがたく嬉しい瞬間です。

「北欧雑貨」から「オリジナルドラマ」まで広がるお客さまとのつながり

お客さまとのつながりが定期採用プロセスの土台になっていますが、年々そのお客さまとの接点が多様化してきたことを実感します。

応募時のエッセイで、「クラシコムを知ったきっかけ」をお聞きしていますが、「北欧雑貨のショップを探していて」「映画『かもめ食堂』を観て」といった出会いのきっかけが多かったのに比べて、最近ではラジオ「チャポンと行こう!」やWebドラマ『ひとりごとエプロン』など、クラシコムのオリジナルコンテンツをあげてくださる方が一気に増えてきました。さらには「親・友人から勧められた」ことをきっかけにサービスを知った方も多くいらっしゃいます。

また、プレスリリースなどの広報活動を通じて、事業の考え方について発信する機会が増えたことも、応募を検討いただくにあたってポジティブな影響を感じています。

◉直近で反響の大きかったプレスリリース
企業のマーケティング支援「ブランドソリューション」の実績公開
公式YouTubeチャンネル登録者数50万人突破

また、毎回同じような傾向ですが、2022年春の定期採用で二次選考に進んだ方のうち、他社も含めて転職活動をしている方は1名のみでした。

さまざまな接点の積み重ねを経て「応募しよう!」という思いに至ってくださるタイミングが、必ずしも積極的な転職活動中でないことも、定期採用らしい特徴の一つかもしれません。

人事としてのトライ&エラー、一緒にやりませんか?

先日、ある役員が面接で会社の雰囲気について質問され、こんなふうに答えていました。

「組織が大きくなり働き方もリモート中心に変わったけど、目指すものがブレるとか一体感がなくなるという感覚が全くないんです。なぜかなと考えてみると、お客さまという共通点があって、立場は違っても、みんなでお客さまのことを考えながら仕事をしているからかな、と思っています」

人事としても、この言葉に深く共感しました。

クラシコムの採用活動も、お客さまと私たちのつながりの歴史を知り、また会社の未来を想像する大切なプロセスの一つです。今日は、クラシコムの定期採用についてお伝えしましたが、他にもエージェントさんとの協力体制を築いたり、他媒体を活用したりと採用活動も幅が広がっています。

そんなクラシコムでは、ただ今、人事を募集しています!フィットする方の採用から健やかな組織開発まで幅広く担う役割です。一緒に試行錯誤しながら、一つ一つの取り組みをより良くしていくことに、ぜひ力を貸していただきたいです。

興味を持ってくださった方は、カジュアルにお話しできれば嬉しいです。
お待ちしています!

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