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【対談|後編】“超アグレッシブな自治体”神戸市と、“場所を持たないプロ集団”K.S.ロジャース 地方スタートアップは、常識のシフトチェンジから!

スタートアップスタジオのK.S.ロジャース株式会社(以下:K.S.ロジャース)は、スタートアップ支援に積極的な神戸市との協働で、スタートアップに関する様々なイベントや取り組みを行っています。

神戸市との官民連携によって見えてきた、地方スタートアップにおける現状・課題についての対談インタビュー。後編は、地方で起業するメリットについての話で盛り上がります。
※前編はこちら

神戸市 新産業課
中沢 久氏・松山 律子氏

中沢氏は、別の課の職員から持ちかけられた相談がきっかけで、当時よりスタートアップスタジオを考えていた代表の民輪と出会う。
松山氏は民間でのアパレル業界を経て2年前に神戸市に入庁。現在はスタートアップに関する広報を担当している。
神戸市では「神戸=起業しやすいまち」の実現を目指し、2016年よりスタートアップの支援の動きを活発に行っている。

K.S.ロジャース株式会社
代表取締役 民輪一博

エンジニア出身の起業家。コロナ以前からリモートワーク・フルフレックスのK.S.ロジャース株式会社を立ち上げ、副業・業務委託・正社員と多様なワークスタイルのエンジニアを組織化してきた。

親世代へも発信が必要!?

__神戸市とK.S.ロジャースで連携する時に感じた面白さ、また難しさをそれぞれ教えていただけますか?

中沢:
神戸市自体は2018年からオープンイノベーションに取組んできたので、おそらくスタートアップに関しては、普通の自治体よりも行政・企業ともに連携がしやすい環境なのではないかなと思います。

民輪:
面白かった点は、やっぱり神戸市さんってほかの自治体と比較すると特殊だというところでしょうか。民間からの登用も多いからか、すごくアグレッシブに動いていただけるというところもあって。
難しいなと感じる点はイベントの場合だと集客ですね、やっぱり。
東京であれば簡単なんだろうな…って、ひしひしと感じるんですよね。絶対数が少ない分、興味を持つ人の割合が少ないと思います。
そのベースには「そんなことやらなくても別に食べていける」という保守的な考え方があるのかもしれませんね。

__最初から情報がシャットアウトされてしまうのですね。

民輪:
そうですね。興味を持たれないと、こちらも拾い上げられないですよね。
こちらは少しでも興味を持ってもらえるように掘り下げると同時に、興味を持っている人をすくい上げる必要があると思います。
東京では企業があちこちにあるので、ベンチャーへの就職や、在学中の起業などが当たり前になりつつあるのですが、神戸をはじめ関西は「まず企業に就職しましょう」という考えが強いんですよね。

__K.S.ロジャースの新しい取り組みや施策で考えていることはありますか?

民輪:
それこそANCHOR KOBEでやろうとしていることの一つとして、起業を考えている学生や起業家の方に対して、プロダクト作りやサービスの立ち上げという“ゼロイチ”の部分について相談会をしようと準備しています。

__神戸市さんとしては次世代が活躍できるために必要なことは何だと思いますか?

中沢・松山:
若年層がスタートアップに挑戦しづらい点に関しては、少なからず親世代の価値観も影響していると思います。
実際に、別のスタートアップ企業さんから寄せられた声で、「ほぼ就職が決まっていたにも関わらず『親と相談した結果辞めることにしました』というご連絡をいただきました」というお話もあるので、直接学生の価値観を変えることと同時に、親の世代に対しては「スタートアップって信用できるんですよ」という情報発信が必要なのかもしれません。場合によっては新聞などのマスメディアで。

民輪:
確かに難しいですよね。例えば東京ではベンチャーとはいえメガベンチャーも多いので、就職するって言うと「有名だし、良いんじゃない?」ってなりそうです。神戸ではこの価値観は広がらないですよね、どうしても。

中沢・松山:
親としても、勤め先は公務員や財閥系企業が多いので、やはり「一生食べていける?」という至極真っ当な疑問を持ってしまっていると思いますね。

民輪:
僕ですら大手企業に行きなさいって反対されましたからね(笑)

一同:
はははは(笑)

起業は、地方に大きなメリットがある!

__最後にお二方から、スタートアップに興味関心がある皆さんへ一言お願いします!

民輪:
コロナ禍の今は、地方で起業することにかなりメリットがあると思っています。
起業すると売り上げたお金が入ってくるまでのリードタイムが発生します。すると自分の生活費をどうするかという問題が生まれるので、圧倒的に生活費が安くなる地方は間違いなくメリットの一つです。
むしろ僕は「起業は実家で」と言いたいです。東京が実家であれば問題ないんですけれど、とにかく生活費を考えなくて良いので、ノイズが確実に一つなくなるのはかなり大きなメリットになるはずです。
また、地方起業の場合についても、余計なノイズが入ってこない分、しっかり自分の考えをまとめられます。

一方で、やはり東京と比べると情報収集が難しくなるのと、根本的に人が少ないのでヒト・モノ・カネの少なさは未だデメリットとして挙がります。
しかし、コロナの影響でリモートが当たり前の状況になりつつあるので、地方での起業はとても可能性を感じますね。

あとはこの可能性をどれだけ行政や自治体が後押しできるところかなっていうふうに思っています。僕自身が「絡みたいのに絡み方が分からない…」と思ったので、入り口を楽にしてくれることは行政・自治体さんに期待しています!

松山:
個人的な意見としては、私も2年前に神戸に来てみて、どこに面白いコミュニティがあるのかないのか分からなかったし、印象としては「若者がいない」イメージを抱きました。
起業家コミュニティでいうと、行政ではなく、民間の人たちがコミュニティを作っていくことがやはり大事なんだろうなと思うと同時に、民輪さんのような方々に活発的なコミュニティを作っていただきたい思いがあります。

中沢:
楽な入口で言うと、ANCHOR KOBEと、神戸スタートアップハブの2箇所で用意していこうかなと思います。
私からお伝えすることがあるとすると…悩むなぁ。さっきから悩み続けて答えが出なくて今に至ってるんですけど…(笑)

人口が150万人という神戸の良さは「コンパクト」であることだと思います。
ゆえに神戸で起業されるメリットのひとつは、意思決定が圧倒的に早いということです。
そしてもう一つは、ネットワーク作りが非常に容易であること。
もちろん首都圏でもネットワークをお持ちであれば早いと思いますが、目立とうと思ったら容易に目立つことができるので注目もされやすいかと思います。

この2点のメリットを活かしつつ、さらに言えば、神戸は政令指定都市ながらも人口減少が進むという、わかりやすい問題を抱えています。
これは日本全国が抱える問題でもあるので、社会的課題解決に挑戦したい方にとってはモデルケースとして使える場所ではないかと思います。

民輪:
確かに、ブルーオーシャンですよね、神戸は。
BtoBでも、BtoCでも、東京でうまくいかないことが、神戸だったらうまくいく可能性はあると思います。

中沢・松山:
過度な競争はないでしょうね。

民輪:
RPGで言うと、ラストダンジョンあたりで戦うか、最初の方のダンジョンで戦うか、どっちで戦いますか?みたいな話ですね(笑)もちろん、極端に言えば、ですけど。

__わかりやすい例えです(笑)スタートアップを考える人にとっては、神戸はメリットもあって、課題すら魅力的かもしれませんね。
ありがとうございました!

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