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【Fund Accounting Division|Member Interview】スタートアップ経理からファンド経理へ/スタートアップエコシステムを支えるという挑戦

こんにちは!ケップルHRチームの藤本です。

ケップルは『Create New Industries〜世界に新たな産業を〜』というミッションを掲げ、スタートアップエコシステムの発展を目指し、投資家・起業家を支援するさまざまなプロダクト・サービスを展開しています。

近年、スタートアップ投資を担うのはベンチャーキャピタル(VC)以外にも、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)、政府系公的機関、プライベートエクイティファンド(PEファンド)なども存在感を強めており、数多くのファンドが継続的に組成されています。

スタートアップ投資額が10年で10倍に急拡大するのに比例して、そのファンド運営のためのミドル・バックオフィス業務の担い手も需要が増しています。しかし、ファンド運営を支える業務は専門性が高く、ファンド単位で人材を育成するのは難しいのが実情です。

KEPPLE FUND SUPPORT」を提供するファンド経理チームでは、取引先ファンドのミドル・バックオフィス業務を幅広く担い、スタートアップエコシステムの成長に必要な資金の流動性を支えています。ファンドの決算業務を中心に、ファンド運営に必要とされる一連のミドル・バックオフィス業務にチーム一丸となって対応し、現在60を超えるファンド運営を支援しています。

今回は、上場企業やスタートアップでの経理経験を強みに、昨年このチームにジョインした岡本さんに、入社の背景や仕事のやりがい、今後の目標などについて話を聞きました。ぜひご覧ください!

Q. これまでの経歴を教えてください。

新卒で人材関連サービスの会社に入社し、最初は営業職を経験しました。とある取引先に貸倒れリスクがあることが判明した時、初めて「貸倒れ」という言葉を聞き、自分が会社の数字やお金の流れについて全く理解していなかったことを痛感しました。これをきっかけに、経理職への転職を決意し、簿記を学び始めました。

その後、事業会社の経理として製造業やデジタル広告、SaaS、PRなど多岐にわたる業界で経験を積みました。上場企業でもスタートアップでも経理業務に従事し、それぞれの環境で得た経験が今の仕事に活きています。

在籍していた上場企業はいずれも創業から10〜20年程度の会社で、ベンチャーのような空気感を持ちながら成長を遂げた企業でした。決算の開示や監査対応、内部統制に基づく幅広い業務が求められる一方で、スピード感を持って業務に取り組めたことが印象的です。

一方で、スタートアップでは、財務経理業務により集中しやすい環境が整っており、部署横断的な動きというよりは、部署内で密度高く業務を進めることができました。

Q. ケップルを次のキャリアに選んだ理由は何ですか?

転職を決めるにあたって、重要なポイントがいくつかありました。

  1. チームカルチャーが根付いていること
  2. 新しいことへの挑戦機会があること
  3. 会社のサービスやプロダクトへの興味関心が持てること

個々の業務にフォーカスして個人の成果だけを追うのではなく、チームで知識やノウハウを共有し、業務改善を重ねながらより良い成果を目指せるカルチャーを求めていました。

ケップルでは、チーム全体で成長しようとする文化が根付いていると感じ、それが自分の理想と重なりました。

また、今回のポジションはこれまでの経理経験を活かしつつ、経験したことのない「ファンド経理」という新しい分野に挑戦できる点に魅力を感じました。ケップルのホームページや選考過程を通じて、私にとってこの3つのポイントが満たされていると感じ、入社を決意しました。

Q. スタートアップでの経理を経験されていますが、資金提供を受ける側から、資金を提供する側をサポートするポジションに変化したことについてはどう捉えていますか?

事業会社の経理では、仕訳や決算業務が中心でしたが、ファンド経理では、決算関連業務以外にも、投資家への報告、税務署や金融庁への書類提出など事業会社では作成したことがない書類が必要ですので、より広い視点で業務を捉えることが求められます。

また、複数ファンドのタスクを同時に管理し、ファンドごとに定められた期日から優先順位をつけて業務を進める必要があるため、事業会社の経理とは異なり、より深い知識とスピードが求められる仕事だと感じています。

Q. 入社してから、働き方や社風で感じたギャップはありますか?

良い意味で驚いたのは、スタートアップでありながら、社員の年齢層や経験がとても幅広いことです。 スタートアップというと、若いメンバー中心の組織をイメージしていましたが、ケップルには様々な経験値やキャリアを持ったメンバーが集まっています。

そのため、何か困ったことがあれば、気軽に相談できる環境があり、多様な視点からのフィードバックやアドバイスをもらえるのは心強いです。年齢や経験に関わらず、お互いに知識やノウハウを共有し、高め合えるカルチャーに魅力を感じています。

また、仕事の進め方については、Aという業務を複数のファンドに渡って同時に進めるということに事業会社の経理との違いを感じました。事業会社の経理では、様々な業務を並行して進めるのはもちろんですが、Aの業務が締まったら次はB、Bが終わったらCと、一定のフローに則ってスケジュールを立てていました。今は優先順位のつけ方が独特で、進め方を模索しています。

Q. ファンド経理の業務において、これまでの経験を活かせていると思うことは何ですか?

上場企業での経験を通じて、監査対応のポイントをある程度理解した状態で業務にあたることができています。また、決算書は自分が作成したものが外部の方々の目に触れるものだという意識を持って取り組めているのも、上場企業で培った経験が活かされていると感じる部分です。

決算期には、複数の業務を並行して進める必要がありますが、上場企業で短信の作成や監査対応を経験したことで、そうした忙しさにも落ち着いて対応できる力が身についていると思います。

▲ケップルのファンド経理チーム

Q. 一方で、壁にぶつかったことはありますか?

自分で調べることに対する意識や当たり前の水準を上げることが思ったよりも足りていなかったと感じています。

書籍などでファンドの大枠を理解することはできていたのですが、日本公認会計士協会が策定している実務指針や組合契約書に基づいた決算書の作り方といったファンド経理特有の細かいルールや実務レベルでの知識が不足していました。

例えば、実務指針や組合契約書の内容を深く理解しないまま業務を進めてしまい、上司や先輩からご指摘いただくこともありました。

事業会社で経理をしていた際は、最終的に外部に公表する数値が基本的に監査を通っていました。しかし、ファンド経理はクライアントワークであること、かつ中間決算時に必ずしも監査が入るものではありません。また監査対象となっていない業務も幅広く、それに伴う納品物もあるため、これまでとは違った緊張感があります。

そのため、担当するファンドのベースとなる部分の理解がより一層求められると感じており、クライアントワークとして最初から高い精度で成果物を仕上げる意識で取り組んでいます。

Q. チームでの情報共有について、何か課題だと思ったことはありますか?

チームでの情報共有については、まだまだ改善の余地があると感じています。

研修資料やマニュアルにアクセスはできるのですが、実際に業務を始めてみると、「この場合はどうしたら良いのかな?」という状況は少なくありませんでした。

例えば、過去に作成した決算書の事例やノウハウを調べたいと思っても、膨大な資料が格納されたドライブから目的の情報を見つけるのが難しく、どこに何があるのかわからないという状況に陥ってしまうことがありました。

この課題を解決するために、AIを活用したデータベース化など、情報共有の効率化に向けた取り組みが社内のエンジニアメンバーとともに少しずつ始まっています。

これまでコストセンターである経理部門が、業務効率化のためのツール導入に予算を割いてもらう機会を得ることが難しい環境にいました。しかしケップルでは、積極的にツール導入を進めており、AIの活用にも前向きです。AI活用でお金がかかったとしても、その分のリソースでさらに仕事を受けることができれば、という考えが良いプレッシャーになっています。

そういう意味では、自分の価値観を変えていかなければなと強く思いました。

以前は、「管理部門だから」と制約を感じることもありましたが、ケップルではそのような固定観念は通用しません。ケップルのファンド経理は、会社の成長に直接貢献する存在として、業務の改善や新たな価値の創出を求められています。まだ完全に適応できているとは言えないかもしれませんが、常に主体的に課題を捉え、解決に向けて行動することを意識しています。

Q. 今の仕事は、スタートアップエコシステムの発展にどう貢献していると思いますか?

ファンド運営に係るミドル・バック業務は多岐にわたるため、その負担が解消されることにより、結果的にVCやCVCの皆さまが投資業務に集中できることで、スタートアップエコシステムの活性化に貢献できていると感じています。

ミドル・バック業務という特性上、クローズアップされにくいポジションではありますが、ファンド運営において欠かせない役割を担っていると思います。

スタートアップエコシステムが発展する中で、業界のお客様からの引き合いもあると聞いていますので、ますます求められる仕事だと思っています。

Q. ケップルでどのようなキャリアを築きたい、またはどのようなことに挑戦したいですか?

短期的には、早期に自走できるレベルを目指しています。未経験の業界に飛び込みましたが、経理経験を買ってもらったからにはしっかりやっていきたいです。

中長期的には、経験を積んで周りのメンバーに還元できるようなアウトプットをしていき、チーム内で頼りにされる存在になりたいです。チャンスがあれば役職も目指しながら、さらなる成長を遂げていきたいと考えています。

Q. 最後に、ケップルでファンド経理チームで活躍できる人はどのような人だと思いますか?

まずはリモート環境で業務を進められる自主性が求められると思います。自分で黙々と進めることも大事ですが、チームでのコミュニケーションを重ねることでより高い水準のアウトプットを出せることが重要だと感じます。

自分が作成に携わった決算書が、出資者にとって出資状況の確認や、出資者側の経理処理に影響を与えるため責任感や緊張感もありますが、担当させていただくお客様は、ファンドごとに強みや特徴があり、それぞれに投資先も変わってきます。そういったお金の流れを見ていくと、業界や投資先といったスタートアップエコシステムを俯瞰的に捉えることができるので、面白さを見出せる方とお仕事ができればと思っています!


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