私たちKAKEHASHIは、年齢・経歴・立場は一切関係ない、究極にフラットでオープンな組織文化が特徴です。今回は、KAKEHASHI流のチームのあり方、課題解決に対する考え方を代表の中尾が紹介します。
不安はない。あるのは解決すべき「課題」だけ。そう思えたのは仲間がいたから
私は2016年、27歳のときに起業しました。MRからITサービスの経営者へと、新しい世界に飛び込んだわけですが、不思議と不安になったことはありませんでした。よりよい社会にするために、私たちは日々切磋琢磨しているんだから、絶対に受け入れられるだろうという確固たる気持ち。KAKEHASHIが、社会に受け入れられる未来へのワクワク感の方が大きかったのです。
目の前にあるのは、「不安」ではなく「課題」。わからないことに対して不安になっていても仕方ありませんから。いま何が重要なのかということを整理する。それができれば、あとは行動に移して一つひとつ課題を解決していく。この繰り返しなのです。
そう思えたのは、私には仲間がいたからでした。もし自分ひとりだったら、こんなふうに揺るぎない気持ちではいられなかったでしょう。私はスーパーマンでもなんでもない。得意なこともあれば苦手なこともあるのは、自分自身でよくわかっています。互いに信頼して併走できる仲間がいたから、「このチームだったら大丈夫」という安心感をもって前に進むことができました。
話は創業前にさかのぼります。
私はMR時代に培った医療業界における経験と知識をバックグラウンドにして、事業のアイデアを練っていました。一方でCOOの中川貴史は、事業をつくりあげていく能力は十分にもっていましたが、医療業界については未知の世界だった。私たちは、互いの強みと弱みを補い合って、事業を成り立たせる方法を練り上げていったのです。
そうして創業初期にして、大規模の資金調達に成功。次のフェーズは、サービスをかたちにしていくこと。そこでCTOの海老原をはじめ、優秀な仲間と出会うことで、さらに事業を進めていくことができました。
このように自分たちはいま何が強くて、何が足りないのかを明確に把握していれば、適切に課題を設定できるんです。それができれば、あとは解決するのみ。日々課題はたくさんありますが、それは不安ではないーー。一つひとつしっかりと解決をしながら、事業を成長させていくのです。
いままでにないサービスに「正解」はない。理想からあるべき道をつくっていく
私たちがつくっているものは、今までに存在しなかった「薬局における患者さんの医療体験を変える」次世代型の電子薬歴システムです。どんなシステムがそれを叶えるのかは、未知数。まだ誰にもわからないわけです。 答えが用意されていない問いにどうやって答えを出していくのか。そういうときに私たちは、まず理想から定義していきます。
自分が患者だったらーー。
自分が薬剤師だったらーー。
現状からではなく、理想を起点にして考える。しかし、その理想をどこにおくかというのは難しい問題です。理想の姿があまりに現実とかけ離れていると、現状にフィットせず受け入れてもらえません。
たとえば薬剤師がコーチのようになって、患者さんと食事や運動の目標を共有し、改善の提案をしていったとします。患者さんがその目標を達成できれば、健康状態もよくなり、医師にもほめられて、患者としては良い体験ができたと思うでしょう。
しかし現状では、「薬剤師が患者の健康に寄与する情報を提供できる」という事実自体が、まだまだ知られていません。その認識がないままに、いきなり薬剤師と患者が目標を共有して実践していくオペレーションを加えるというのは、ハードルが高すぎます。
そこで、「薬局に行くと有益なことを教えてもらえる」という文化の浸透をはかるファーストステップが必要だと判断。そうして「Musubi」では、患者情報を管理し、目の前の患者に合ったワンポイントアドバイスが表示されるシステムが完成しました。
私たちは今も毎日より良いサービスを提供していくために、日々課題解決に向かって議論しています。まだ誰も見たことがない世界をつくっていくのは迷いも大きいですが、ひとりでも多くの医療体験をよくしていくために、これからもチーム一丸となって尽力していきます。