こんにちは。人事兼広報の三輪です。
突然ですが、皆さん「バスケットは・・・お好きですか?」
タイトルやTOP画像、そして某有名スポーツ漫画のセリフ引用からもお気づきかもしれませんが、今回は社員インタビューや制度紹介等、社内にまつわる記事とは異なる内容でお届けいたします。
「日本の子どもたちを笑顔にする」といったビジョンに則し、子育て世帯へのサポートと地方の経済発展への寄与を目標としている弊社ですが、『異業種や地方で活躍される方の育児に対する考えも伺ってみたい。』そういった考えから今回のインタビューに繋がりました。
インタビューを受けてくださったのは、日本のプロバスケットボールリーグ(通称Bリーグ)で活躍されている新潟アルビレックスBB所属、技巧派ポイントガードの綿貫 瞬選手です。
※プロフィール詳細は NIIGATA ALBIREX BBオフィシャルホームページ でご確認ください。
以下、対談形式でお送りいたします。
ご挨拶
三輪:初めまして。お時間いただきましてありがとうございます。
本日はプロスポーツ選手である綿貫選手の育児に対するお考えや大事にされていること等のお話を聞かせていただければと思います。
綿貫選手(以下、綿貫):こちらこそよろしくお願いいたします。インタビューにあまり慣れていないですが・・・大丈夫かな。笑
三輪:練習帰りですか?
綿貫:はい、練習を終えて時間がギリギリでしたので急ぎました。
三輪:お疲れのところ申し訳ありません、予定していた時間が伸びないよう善処いたします。
では、始めさせていただきます。
オフの日の過ごし方
三輪:現在、ご家族3名で暮らしていると伺っているのですが、オフの日はどのように過ごされてますか?
綿貫:家族と一緒に車で出かけることもありますが、自転車で信濃川を通ってその付近で過ごすこともありますね。今は雪で厳しいですが、サイクリングロードや散歩コースだったりするので走りやすいんです。
三輪:プロフィールにも外出されるとあったのでアウトドアなんだなぁとは思っていました。
綿貫:そうですね、外に出たい派です。
三輪:お子様は現在5歳とのことで、頻繁にお外に連れ出したりもするのですか?
綿貫:基本的には息子とともに過ごしていますが、息子はあんまり外に出たがらないんですよね。なので最近では家で過ごすことが増えています。
お家遊びのマイブーム
綿貫:最近はNintendo Switchです、マリオパーティで遊ぶことが多いです。
三輪:あ〜、定番ですね。
綿貫:今までYouTubeを観ていることが多く、何か別のお家遊びに変更しようと思っていたのですが・・・そこ(Nintendo Switch)しか変えれる遊びが無かったです。
三輪:我が家も同じルートです、どっぷりハマっています。笑
綿貫:本当は外に連れ出したいのですが、連れ出す口実があまり思い当たらず、子どもの興味を引くネタを探すのも大変で・・・。コロナ禍で屋外イベントも減っていますし。ただ、お家遊びが頻繁すぎるのもどうなのかなと思うので時には無理やり外に連れていっています。笑
三輪:奥様もアウトドアですか?
綿貫:アウトドアです。
三輪:でしたら将来的にはお子様も両親の影響を受けてアウトドア派になりそうですね。
綿貫:だと思います。
オフの日の頻度とPR活動
綿貫:土日は試合になることが多いので、基本的には翌日の月曜日が休みです。週一ですね。疲れていることが多いので、回復に努めるようにしています。
三輪:試合がない日は今日みたいに午前中からお昼にかけて練習をされて、その後はPR活動ということも多いのですか?
綿貫:シーズンに入ると連日の試合に支障をきたしてしまうので、PR活動よりも身体のメンテに専念することが多いです。ただ、そういった中でもSNSを使って自分たちの活動していることをアピールすることはあります。
三輪:選手の立場でも自発的にPR活動を行わないと、という心持ちですか?
綿貫:そうですね。うちは若い選手が多いので、自分たちを外部に見せたいという気持ちを持っている選手も多く、SNSをよく利用していると思います。そこに連動しつつ、僕はみんなと違う手法でアピールしようと活動していましたが・・・継続できていないです。笑
三輪:YouTubeで綿貫選手や他選手が絵を描いている動画見ました!
忍者の絵に対してスケベ忍者って言われていて、綿貫選手は結構イジられる方なのかなと。笑
綿貫:あ〜笑
あれは昨シーズンのチームメイトのジェフ・エアーズ選手とのやりとりなんですが、年齢も同じで仲がいいんですよ。彼がスケベというワードにハマっていて多用していただけで、深い意味はないんです。笑
※ YouTube動画:アルビBBで一番絵心あるのは、俺だ!! 【外国籍+1編】
プレイスタイルと個性
三輪:試合観戦とは別に綿貫選手のプレイ動画も色々と拝見させていただきました。ジャンプシュート中に体幹に全然ブレがなく、ダッシュからジャンプ、着地までもブレがないのでとても体幹が優れているのだなという印象でした。
綿貫:着眼点が凄いですね、あまり言われたことがなかったので・・・。
三輪:(熱弁が続いたので割愛)
プロフィールとか見ていてもと色々なところに個性のある選手だと思っていました。
綿貫:そうなんですか?
三輪:カレーのじゃがいもが嫌いとか。
綿貫:笑 邪魔じゃないですか?ルーがメインだと思うのでカレーを食べる時は流れで行きたいところにパサっとしたものが入ってくるのが苦手です。ジャガイモ単体として食べるのは良いのですけどカレーに関しては流れを邪魔されたくない。笑
育児の状況について
三輪:プロスポーツ選手として活動している中でも育児の時間は取れていますか?
綿貫:ん〜、正直多くの時間は確保できていないなと思います。
息子は幼稚園に通っているのですが、そもそも休みが合わなかったり。練習の時間も会社員の方々と比べると不規則ですから、色々とタイミングが合わず妻が頑張ってくれている部分も大きいです。
ただ、時間が被るタイミングではできる限り育児に参加するようにしています。
三輪:チームの移籍と同時に居住地も変わることも多そうですが、そういった部分でも気にかかることは多いですか?
綿貫:そうですね。やはり先々を考えた時に卒園や入学のタイミングもですし、転校が必要になる場面もあり得るので気にはしています。その都度妻と相談していましたが、今後もしっかり家庭内で相談して物事を決めていきたいと思っています。
子育てのこだわり
綿貫:基本的には自由というか否定することはしないように意識しています。そして、挨拶の部分はしっかりできるように心がけています。必要であれば叱りますし。それは息子が成長したときに挨拶然り礼儀を軽んじる人になって欲しくないという気持ちが強いからです。例えば人の嫌がることをしたときには、何がダメなことなのか、なぜダメなのか、どうすべきなのか本人が理解できるようにしっかり理由を伝えるようにしています。基本的なことではありますが人としてのベースを鍛えてあげたい。
三輪:特に重視されているのは礼儀やマナーに関する部分なのですね。
三輪:お子様は綿貫選手の選手繋がりやご友人など、大人との交流を持つ機会が多かったりしますか?
バスケ選手の場合、国籍の壁が薄いイメージなので、お子様がそういった社交場に参加することを踏まえて礼儀やマナーを重んじているのかな?と思いまして。
綿貫:今はコロナ禍でもあるのでできないですが、以前に在籍していたチームではよくホームパーティをする選手が多かったので外国籍の方含めて関わりは多かったと思います。そういった社交場で本人が恥をかかないために必要だとも思いますが、この部分は社交場に限らず、普段の生活圏で接する方もそうですし、すべてにおいて必要な要素だと思うからですね。
子育ての振り返り
三輪:マナーや礼儀を教育するのは綿貫選手が行うことが多いのですか?
綿貫:そうですね。そういった部分は僕が人一倍気にしますし、目に入ってしまう性格なので。僕が担当しています。
三輪:察するに、心が痛い場面とかありますよね。もう少し伝え方を気をつけるべきだったなぁとか。
綿貫:はい、言いすぎたあとなんかは隅っこで下向いてますね。笑
「言い方を変えてあげたら良かった」と思うことはめちゃくちゃあります。
三輪:子どもが今にも泣きそうな顔で堪えている姿を見ると、「そこまで強く言ったつもりは無かったのになぁとか。」
綿貫:わかります!後になって思い返して反省することが多いですね。しつけの本とかも参考にするんですが、色々あってこんがらがっちゃったりします。
子育てに対する不安
綿貫:皆そうだと思うのですが、自分が教育していることに関して、その子に合わせた教育ができているのか?と不安に思うことがあります。それが一番大きいです。本とかテレビ、様々なメディアから色々と入ってくる情報の中で、すべて正しいかどうか定かではないし、その子に合わせた教育方法があると思っていますから、その内容が子どもに合うか気にしています。常日頃から子どもを見て教育をするように意識はしているものの、まぁ不安ですよね。やっていけてるかという不安があります。
三輪:奥様とはそういった内容を共有し合ったりされますか?
綿貫:あんまりしないですね。
三輪:そうですよね。親同士の衝突に発展するとも限らないですし、どこの家庭も同じなのかもしれません。
病児保育について
三輪:お子様が5歳ですと、まだ免疫力も弱いですし病気になること多いのではないですか?
綿貫:うちの子は、あんまり大きい病気をしたことがないかも。鼻が悪いので風邪はしょっちゅう引きますけども。
三輪:弊社では病児保育支援のための「くれいしゅ」というサービスを開発、提供しているのですが、綿貫選手は病児保育という制度については何かご存知ですか?
綿貫:聞いたことはありましたが詳しくは知らなかったですし、使ったこともないですね。
三輪:私も現職に転職してから知ったんですよ。病児保育は50年以上前から日本に存在している国の支援事業なのですが、認知度が低いということや利便性の面が課題が多いんですよね。
綿貫:そうなんですね。
三輪:病児保育の利用者がもっと増えていけば、親のサポートに繋がって、働き方に対しても良い変化を与えていけると考えてます。今回のインタビューが病児保育のアピールにも繋がればいいなと思っているので、読者の皆様ぜひよろしくお願いします。笑
世の中の育児環境、コミュニティについて
綿貫:例えば、待機児童が増えている課題に対して誰がどのように改善したら良いのか?とか思う部分はあります。待機児童を減らすために幼稚園、保育園を増やせば良いと軽はずみに言えるわけでもないですし・・・。
三輪:個人的な意見ではありますが、そういった課題に対して改善しようと取り組もうとする方々、それが法人単位ですと尚のことですが、非営利目的なので難しい要素はあると思います。個人単位でもコミュニティを形成することが大事なのかなと。
綿貫:ん〜確かに。
三輪:コミュニティという面では綿貫選手も地域イベントや試合の前後なんかで、子どもたちと関わりあう機会もありそうですよね。
綿貫:はい。バスケットボールクリニック(バスケットボールの基礎やバスケットの楽しさを体験するイベント)とかで触れ合うことがあります。
三輪:そういったイベントなんかもコミュティの一環かなと思ってます。ちなみにですが、将来、お子様もそういったイベントに参加させたいとかお考えだったりしますか?
綿貫:バスケットに興味を持ってチャレンジしてもらえたら嬉しいですが、バスケじゃなくとも好きなものを見つけて、それを尊重できると一番いいかなと。ただ、子どもは純粋でありのままを吸収する力があるからこそ参加させるイベントはしっかり見極めたいなと思います。
三輪:確かに。イベントの内容に営利目的が混ざっていたりすると、見て欲しくない場面を見せてしまうことにも繋がりかねないわけですよね。
綿貫:そうですね。色々な観点で考えると、世の中に本当に必要なモノなのかどうか、自分の子どもに必要なのかどうか、指導者となる方がしっかり正しい言葉で伝えてくれる方なのかどうか、自分の目で見極めた上で参加させたいと思っていますし、自分自身がそういう判断ができる大人でありたいです。
育児の軸
三輪:そうするとやはり教育の軸になるのは一個人として正しい考えを持って、正しい判断ができるといった、誠実性の要素が強そうですね。
綿貫:そうですね。いい大学だろうがいい会社に入社しようがとかは個人の向き不向きや能力の問題なのでいいとして、その前に、真っ直ぐに誠実で、自分の責任を自分で受け止められるような人に成長して欲しいと思ってます。
三輪:ちなみに、そう思う背景が何かあるのでしょうか?綿貫選手の親御さんの影響とか。
綿貫:自分の両親は公務員でもあったので、住居や収入、将来性も不安定なスポーツ選手になることはずっと反対されていました。教職に就いてほしいと子どもの頃から言われていた環境だったので、反面教師というと語弊はありますが、だからこそ自分の子どもには好きなことをやらせたいと思うのかもしれません。そして、背景としてですが、自分が属しているプロスポーツの業界では礼儀正しい方とそうでない方との差が激しい。これまで所属した石川、京都、大阪、東京、そして現在の新潟と各チーム毎に感じることが多かったです。誰かの影響ではなく単純に自分自身が嫌だと感じていたからこそ、子どもにはそうなって欲しくないと強く思います。
まとめ
三輪:ありがとうございます。前半に伺った子どもとの過ごし方や育児に対するお考えも聞かせていただき、共感することが多く、プロスポーツ選手とはいえ、どこの家庭でも結構共通項があるんだなと感じました。
綿貫:はい、そうだと思います。プロスポーツ選手って客観的に見ると人前でパフォーマンスをしたり、時に脚光を浴びたり、ファンとの関係性とか、企業で働く会社員さんとは異なる部分も多く特殊な職業ではあると思いますが、家庭に関することや育児もそうですけど、プライベートに至ってはそこまで変わらないのではと思ってます。
三輪:なるほど、TVやネットを通じてのイメージしかなく、どこか住む世界の違う方々だと一線引いて捉えていましたが、実際にお話を聞いてみると、繰り返しにはなりますが、親という同じ立場では似た悩みを持つのだと、気づきとともに親近感も湧きました。そして、綿貫選手がプレイスタイルやネットから得られる情報の中で一貫してストイックな方だと印象受けていましたが、実はユーモアに溢れる方だと知ることもできました。
改めて、本日はお時間いただきありがとうございました!
インタビュー後
三輪:あ、そうだ!すみません最後に・・・
綿貫:はい?
三輪:こちらの買ってきました色紙にサインをください。笑
(図々しくも色紙を4枚、サイン入りのチームポスターを2枚もしっかりいただいて帰りました。)
ここまでお読みいただきありがとうございます。
今回の記事はいかがでしたでしょうか?
プロスポーツ選手といえど、実は共通項が多く、親近感が湧いた方もおられるのではないかと思います。今後も様々な形式で外部とのコラボレーションを実施し、記事としてお届けしたいと思います。
そして、この度インタビューに応じていただきました綿貫選手をはじめ、ご協力いただいた㈱新潟プロバスケットボールの皆様に改めて御礼申し上げます。
誠にありがとうございました。