JMDCではいろいろなプロダクトやシステムを開発・運用しているエンジニアが多数おります。そしてどんどん仲間も増えているため、社内外からどんなことをやってるかわからない!教えてほしい!という声を最近よくいただくようになりました。
各エンジニアチームがどんな開発をしていて、どんな働き方をしているのか紹介していくチーム紹介の第2回目です。今回はグループ横断で医療機関向けサービス開発をしている「医療機関システムグループ」の紹介となります。
どんなプロダクトを開発していますか?
当グループでは、JMDCグループであるメディカルデータベース株式会社(MDB)が医療機関の薬剤部門向けに導入・販売しているサービスの開発を行っています。
現在は主に「CP-Map(薬剤管理指導支援システム)」のリニューアルと「MC=Valuation」のBIツール対応を行っています。
CP-Mapとは
2007年10月から稼働しトップクラスのシェアを誇る、薬剤管理指導支援システムになります。上位システム(電子カルテなど)とデータ連携し、以下の機能を提供しています。
- 患者様向け服薬指導の計画と記録
- 患者様向けの帳票出力(医薬品情報、お薬手帳)
- 処方された医薬品のチェック(傷病や検査値との相互作用チェック、投与量・日数チェック)
- 医薬品の検索、添付文書の閲覧
- 持参薬(患者様が入院前から服用している医薬品)の調査、管理
薬剤管理指導業務は薬剤師が患者様の使用している薬の管理をするとともに薬への理解を深めてもらい積極的に治療に取り組んでいただくことや、患者様の情報を医師にフィードバックすることにより医療の質を確保するとても重要な業務になっています。
本CP-Mapはこの薬剤管理指導業務の効率的な実施をサポートしています。
https://www.medicaldb.co.jp/system/
MC=Valuationとは
病院の診療データをお預かりして、医療ビッグデータをもとに統計レポートを提供するサービスです。「診療データ(レセプト・DPCデータ)と 医薬品DBを活用することにより、「医薬品の適正使用」レポートの提供ができます。これを活用して、薬剤師の観点による薬物治療効果の見える化や他院との比較から新たな改善点の把握をし、医療の質の向上につなげていくことが出来ます。
https://www.medicaldb.co.jp/bigdata/mcvaluation/
利用している技術
CP-MAP
- 動作環境:オンプレ、クローズドなネットワーク
- 構成管理:GitHub
- 開発環境:React、C#
- DB:PostgreSQL
- ツール類:シーオーリポーツ(帳票ツール)
MC=Valuation
- 動作環境:クラウド(AWS)、TableauOnline
- 構成管理:GitHub
- 開発環境:Tableau
- DB:Athena
チームの方針や大切にしていること
医療機関の業務は24時間365日行われているため、提供するシステムも則した形で、ダウンタイムを限りなく少なくするよう、設計段階で考慮するようにしています。
業界の特色として、使いやすさ向上のため医療機関独自のカスタマイズを要求されることがありますので、アプリケーションの構造や構成管理方法を検討中です。
また、現在の開発体制は、販売・導入を担当するMDB、既存システムの開発を担当している「株式会社ユニケソフトウェアリサーチ」、株式会社JMDCのグループ会社3社で行っているため、それぞれが持っているノウハウを有効に活用できるように心がけています。
チームの働き方
現状は開発業務のみのため、基本的にはリモートで作業しています。簡単なコミュニケーションや毎日の進捗報告はSlackですが、必要に応じてMeetやZoomで顔を合わせながらミーティングを行っています。業務進捗と予定の確認は、月曜日の朝会、水、金曜日の夕会を週次で行っています。
検討フェーズなどで対面でのコミュニケーションの方が効率が良い場合は、出社して業務を行うケースもあります。
入社後のオンボーディング
まずはサービスを理解していただくことから始めていただきます。実際の既存システムを利用したり、これまでの開発フェーズで作成したドキュメントを使用して説明させていただきます。その後は開発フェーズによりますが、スキルセットにあわせた実際の業務を担当しながら、システムや取り扱っているデータの理解を深めていただきます。
チームの課題と目指す先
医療機関向けサービスの拡大・拡充のため、市場変化に素早く対応可能なシステムの提供を目指しています。ただ、チームは2021年4月に発足したばかりで課題はたくさんあるのが現状です。
- 開発手法やツール利用など改善の余地がたくさんあるので、自動テストを導入したりして開発スピードを上げ、新機能をどんどんリリースしていきたい
- リニューアルに伴い新たにReactを採用したため経験が不足しているが、Reactを使用している他プロジェクトの開発方法を参考にしながら、追い越すくらいスキルアップしていきたい
また、開発チームとしては開発スピードを上げるため技術力の向上はもちろん必要ですが、ユーザーにフィットするシステムを提供するために、業務知識も身に着け企画力を向上させていきたいと思います。