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日本語教育担当 阿部さんへインタビュー

訓練校を卒業し日本で働くインドの方が、仕事だけでなく生活においても充実した日々を送れるよう、iTipsでは日本語教育にも力を入れています。

今回はそんな日本語教育チームのリーダー的存在、学生インターンの阿部さんに登場いただきました。

「インターンの仕事がとても楽しい!!iTipsに感謝してます!」と笑顔で語ってくれた阿部さん、そんな阿部さんの人となりにフォーカスしました。

目次

  • 日本語教育チームの目標は?
  • 若きリーダー阿部さん率いる日本語教育チームの紹介
  • 約5カ月を経て気持ちの変化は?
  • スタートアップ企業に携わるやりがいと、今後の展望

日本語教育チームの目標は?

小西:
日本語教育チームが立ち上がり、約5カ月が経ちました。
そして9月からはいよいよ、建築板金コース一期生への日本語教育が始まりました。
ここまで来るのに試行錯誤の繰り返しの道のりだったと思いますが、チームとしての今の目標を早速教えてください。

阿部:
「第一期生の皆さんを二ヵ月でJFT-Basic A2に合格させる!!」これが明確な目標です。

小西:
JFT-basic A2レベルというと「一般的な表現を用い、身近な日常における情報交換ができるレベル」ですよね、おおよそ小学校一年生くらいのイメージですかね!?

阿部:
そうですね、だいたいそれくらいのレベル感だと思います。実際の試験では「読む・聞く・理解する」能力が必要です。
日本で働く際に必要な在留資格「特定技能1号」を取得するためにはJFT-basicではA2レベル以上が求められています。

小西:
たった二ヵ月でそのレベル!!日本語初学の方々にとってかなりのハイレベルな目標ですね!すでに一カ月が経過しましたが、阿部さんの肌感覚としてはどうですか?いけそうですか?

阿部:
いってみせますよ!!確かに目標がとても高い。けどまだあきらめません!
あと一カ月でいけると思います!

小西:
力強いお言葉!!なんとも、頼もしいです~

(キャプション)JFT-Basic A2レベルの目安 (国際協力基金ウェブサイトより)

若きリーダー阿部さん率いる日本語教育チームの紹介

小西:
日本語教育チームの体制、生徒数、授業内容を教えてください。

阿部:
チーム体制は3名、メンバーは私のほかに、シャリニさん・内藤さんです。
今は第一期生の6名に対し、現地でシャリニさんが直接日本語を教えています。
私はシャリニさんからほぼ毎日授業の進み具合の報告を受け、JFT-Basic A2最短取得への授業内容と戦略を立てています。

小西:
ほぼ毎日ですか!!!すごいペースです。

阿部:
はい、多い時には授業の前と後、一日2回ショートMTGをしてすり合わせを行っています。

小西:
戦略を立てるのが阿部さん、実行する人がシャリニさんってところですね。

阿部:
はい、10月開講の二期生(10名)からは内藤さんが実行チームに加わりオンラインで授業を行っています。

(キャプション)チームミーティングの様子

小西:
授業内容はどんな感じですか?

阿部:
JFT-Basic A2合格という明確な目標があるため、「いろどり教材を使用した学習」そして「テスト対策」がメインです。
そして、今はシャリニさんがインド現地で直接生徒をフォローしていますが、iTipsは、「オンラインで習得する日本語教育」を長期的な目標として、他社と連携しシステム開発も進めているため、私としては、そこも意識して教材や授業を組み立てています。

小西:
なるほど!チームの目標としては
・短期目標:JFT-Basic A2合格
・長期目標:オンラインで習得する日本語教育の確立
上記二点の命題があるんですね!
前者はゴールが決まっている必達目標、後者は将来iTipsの事業の中核になり得る目標、どちらも重大任務ですね。

阿部:
そうなんです。シャリニさんの授業の報告や課題を受け、すでに世に出回っている教材の中からベストな教材、さらにその中から課題解決につながる適切なコンテンツを選び、日々の授業をつくりあげています。

小西:
しかもオンラインで完結できる授業ってところがポイントですね。
でも実際、オンラインで授業を行うのは想像するに難しいですね。教材づくりではどのような工夫をされていますか?

阿部:
私は「これさえあればオンラインで日本語教師ができる!!」という指導マニュアルを作成したいと思っています!

このチームの発足当初、試験的にオンラインでインドの方に日本語を教えていたのですが、授業を始めるまでに、そもそもzoomの操作に不慣れな方がいたり、資料をあらかじめダウンロードする方法が分からなかったりと、なにかとオンラインであるが故に手間取ることも多く・・・
そういった気づきも指導マニュアルに落とし込んでスムーズに授業に入れるよう工夫しました。

小西:
なるほど~。
ツールの理解度にばらつきはあるだろうし、ツールがうまく使えないことで離脱しちゃうことってありますよね。大事な気づきですね。
オンラインだと生徒さんのリアクションが分からなくて不安な部分があると思うのですが、その点はどうでしょうか?

阿部:
確かに、それはありますね。
生徒さんと双方向のコミュニケーションをとりたいと思うことも以前はありました。
でも、今の目標「JFT-Basic A2」レベルでは不要かなっと思っています。今の私たちの目標はあくまで二ヵ月でJFT-Basic A2合格。

小西:
そうなると、スピードが重要なんですね・・

阿部:
さらに、通信環境によってはお互いの言葉が聞き取りにくい場面があり、その状況でコミュニケーションをとることは時間のロスにつながってしまいます。

小西:
確かに、国によって通信速度は異なるし、今後「オンラインで習得する日本語教育」を別の国でも展開すること(野望?!)を視野にいれると、環境に左右されないことは大事な要素になりますね。

阿部:
さらに言うと、私たちの教えている生徒は、特定技能として日本で働くという明確な目標を持った方々、そのためには、なんとしてでも「JFT-Basic A2」に合格しなくてはいけない。
そうすると、この授業にはある程度強制力が必要で、生徒たちには目の色を変えて取り組んでいただきたい!!

小西:
鬼軍曹!?というのは冗談ですが、教える側の真剣さを伝えることはとても大切ですね。

阿部:
はい、本当は「楽しみながら日本語を学んでほしい」という思いはある一方、今は遊びを抜きにした真剣な授業が必要だと思っています。
Youtubeなどでいくらでも楽しんで学べるコンテンツはあると思いますが、
それとは一線を画したプログラムこそ、唯一無二のサービスになると思っています。

(キャプション)阿部さんが作成する「教師マニュアル」

(キャプション)生徒はこちらで学んでいます。

約5カ月を経て気持ちの変化は?

小西:
日本語教育のニーズを把握するところからスタートし、直接教える経験を経て、今や将来のビジョンも描く戦略家として、阿部さんは着実にステップアップしているように感じますが、実際に、役割が変わることで気持ちの変化はありましたか?

阿部:
そうですね~
日本語学習の既存教材の調査分析にはじまり、マンツーマンでの日本語教育やグループレッスンの担当、そして新規サービスの提案まで、この短期間で色々経験してみて、私は戦略面・教材づくりといった今の業務に、よりやりがいを感じています。
将来的にもこのような仕事に携わっていきたいと、感じるようになりました!

小西:
インターンを通して将来の目標まで決まるとは!!素晴らしい経験をされていますね。
前に伺ったところ、阿部さんは大学でソフトボール部のマネージャーをされているようで、おそらく物事を俯瞰的に見て分析し、実行者をフォローするような仕事がぴったりなのかもしれないですね。

阿部:
確かにそうですね。
実は、元々はプレーヤーだったのですが今はマネージャーに転身しました。今のほうが自分の性格に合っている気がしてます!

小西:
さらに、責任感と使命感がこの5カ月でパワーアップしたように感じます!!しっかりラトネッシュさんの熱意が叩き込まれたというか、鍛えられましたねw

阿部:
笑!!確かにこの5カ月でかなり逞しくなったと自分でも思います!

スタートアップ企業に携わるやりがいと、今後の展望

小西:
まずは10月末のテストに向けて、チームが一丸となり突っ走っているところだと思うのですが、この事業を開始してから約5カ月間を振り返り、喜びややりがいはどのようなところですか?

阿部:
0から1を生み出す事業のため、ここまで来るのに紆余曲折がありましたが、今は軌道に乗ってきているのを自分でも感じられ、そこが本当に嬉しく思います。
私たちが作った日本語教育の土台が今後もiTipsで活用されていくと思うとやりがいをとても感じます。

小西:
実際にiTipsで日本語を学んだ方々が、日本で活躍する姿、待ち遠しいですね

阿部:
はい、さらに訓練生を日本に送りだす前に、日本の文化・生活などもレクチャーする機会があれば嬉しいです!

小西:
それは大いに役立ちそうです。
具体的に何を訓練生に伝えるのか?!そこを考えるのも、戦略家阿部さんの腕の見せ所ですね~!期待しています。

阿部:
そういえば、夏に大学の近くのケバブ屋さんでバイトをしていたんです。
働いている方々はみんなインド人。
皆さん全然日本語ができなくて、おそらく私より安い賃金で働いているようでした。
もし日本語が分かれば、お給料面や待遇についても意見を言うこともできるし、生活が向上すると思うのです。そういった点でも、語学はその土地で生きる上でとても大事だと思います。

小西:
確かに、コミュニケーションがとれる方が、働く側・雇う側双方にとっても有益であり、信頼関係もうまれお互いにハッピーになれますね。

iTipsでのインターンはもちろん、バイトを通してでも「日本語教育」についての気づきが生まれるのは、常に問題意識を持っているからだと思います。
素晴らしいです!

阿部:
そうですね、漠然と思い描いていた「日本語教育に携わる」という私の将来の目標に対し、iTipsで実践的に活動することで、その目標がより明確になったような気がしていて、このような機会を与えてくださったiTipsには心から感謝をしています!

小西:
わー心が洗われます~
阿部さんの未来を応援しています!!
しっかり物事を考え、的を射た発言をする女性だな〜と以前から感じていたのですが、今回のインタビューでさらに、阿部さんの芯の強さをひしひしと感じました。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

本日はありがとうございました。


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