本日は、イクラ代表の坂根さんにお話を伺いました。
イクラはサービス急成長につき、
メンバー数を2倍の "30名" に拡大します。
坂根さん!
いきなりですが、なぜいまこのタイミングで採用拡大するんですか?
不動産関連企業も、長期的な視点ではコロナ影響を大きく受けていると聞いたのですが....
イクラを知らない方のためにも、まずは僕らのことを紹介させてください。
イクラは2015年に創業した不動産テックに取り組むベンチャー企業で、「イクラ不動産」という不動産売却プラットフォーム運営しています。お家を売りたいお客様と適切な不動産会社をマッチングさせるためのWEBサービスです。
同じ不動産売却領域のサービスでは、競合他社が総じて “一括査定サイト” の運営に取り組み、コロナ禍で伸び悩んでいますが、「イクラ不動産」は全く異なるアプローチでサービス運営してきた結果、コロナ前と比較してユーザー数は5倍、サービスは300%成長しています。
いまは、さらなるサービス拡大のために採用に力を入れ始めたところです。
ユーザー数 5倍、成長率 300%!すごいですね!
コロナ禍で、何が急成長につながったのですか?
- オンライン営業が可能になり、日本全国どこへでも営業しやすくなったこと
- 家の売却希望者が減少した一方で、在宅ワーク普及により購入需要が高まり、価格が高止まりしていること
- 「イクラ不動産」のメインユーザー層であるシニア世代のスマホ普及率が過去最高となったこと
この3つの変化が急成長に繋がっています。
コロナは僕らにとって、本当に大きな変化でした。
参照:https://iphone-mania.jp/news-305409/
一括査定サイトとは異なるターゲット。
潜在層に最適化したアプローチでユーザー獲得。
一括査定サイトとは異なるアプローチでコロナ禍でも急成長中とのこと、「イクラ不動産」と一括査定サイトにはどのような違いがあるのでしょうか?
1つの違いは “ターゲット” です。
一括査定サイトは、"顕在化した売主" をターゲットにしています。
家を売りたい顕在層のお客様にサイト登録してもらい、不動産会社各社から直接アプローチを届けるのが一般的な一括査定サイトの仕組みです。
一方で「イクラ不動産」のターゲットは、"潜在層"。一括査定サイトに登録するよりもっと手前のお客様、例えば、離婚やお金に困っているなどの理由で家を売る可能性がある方がターゲットです。
そんなお客様が、3つのフェーズを経て不動産売却できる仕組みになっています。
① 匿名での「売却相談」
② 成約データに基づく「査定価格提示」
③ お客様による「不動産会社の選択」
なるほど!
ターゲットが異なるから、アプローチも異なるのですね。
次に「イクラ不動産」が提供する3つのフェーズを詳しく教えていただけますか?
①不動産会社への相談ハードルを下げる、匿名での「売却相談」
まずは、お客様からお家の売却相談をいただくことから始まります。
家を売る理由は多岐に渡ますが、どんな理由でも気兼ねなく相談していただけるように、匿名 かつ LINE や自社開発したチャットでご相談できるようになっています。不動産会社にお客様の電話番号・アドレスは一切伝えず、チャット内でコミュニケーションしてもらうので、不動産会社からガンガン電話がかかってくることもないですし、訪問査定の際の強引な営業もありません。
②成約データに基づく「査定価格提示」
その後、お客様が査定価格を知りたいフェーズになれば、
- 直近の周辺マンション、住宅などの "売却実績(成約データ)"
- AI が算出した "査定価格"
を提示します。
他社が AI 算出の査定価格に根拠を提示できないところ、「イクラ不動産」は売却実績をもとに根拠を提示できるので、売主に納得してもらいやすいのが特徴です。
この売却実績は「イクラ不動産」のサイト内にも掲載しているので、いつでも誰でも閲覧可能になっています。
③お客様による「不動産会社の選択」
最後に、いざ売却したいフェーズになったときに初めて、「イクラ不動産」に加盟してくださっている不動産会社 約1,000社 をベースに、売却検討中の地域で成約件数が多い順に複数の不動産会社をご紹介し、そこから売却依頼先を選んでいただけるようになっています。
なんとなくサービス内容はイメージできてきました!
でも、そもそも「家を売る」ということがあまり想像できないですね...。
どのような経緯で家の売却を検討されるお客様が多いのですか?
では、売主になったつもりで想像してみましょうか。
大抵のお家はその売主=家族にとって最大の資産というのはわかりますよね?
そんな中で売却理由といえば、離婚・借金・住宅ローン返済・相続・転勤・事故物件など、特にネガティブな事象が売却検討の発端になりやすいのですが、何にせよ、家を売るのは最後の手段なんです。そして理由が理由なので、いざというときに親や友人には相談しづらく、ネットで調べても不動産業界の商慣習がゆえに、情報が出てきません。
そこに着目して、誰にもできないような相談に乗るところから、一気通貫で不動産売却サポートするのが「イクラ不動産」の特徴です。
不動産業界の転換点は、イクラが創る。
業界の商慣習を変え、本質的な課題解決へ。
「イクラ不動産」の3つのフェーズ ②成約データに基づく査定価格の提示 について質問があります。
一般的に不動産業界において「成約データ」は公にされるものではないですよね?
そうですね。
不動産会社にとって、売却実績などの成約データは “命の次に大事なデータ” です。
だからこそ、競合他社に情報を晒したくないというのが通例でした。
...ということは、「イクラ不動産」への情報提供に躊躇する不動産会社も多そうですね。
そんな中でも、順調に加盟数を増やしている理由は何なのでしょうか?
実はいま、不動産会社は “売主の集客” にすごく苦しんでいます。
「イクラ不動産」がその課題解決につながるという点で、加盟数を増やすことができました。
なぜ、不動産会社は “売主の集客” に苦しんでいるのですか?
これまでは、チラシを撒けば売主を集めることができていたんです。
それが時代とともに、売主の年齢層も幅広くなり、シニア層のスマホ普及率も上がったことから、ネット集客に変わってきました。でも、多くの不動産会社はネットでの集客の方法がわからないでいます。
飲食店が「食べログ」で評価されるように、
不動産会社の “評価” が「イクラ不動産」で
比較できるタイミングが来た。
そうなんですね!
ネットでの売主集客といえば、一番に一括査定サイトが思い浮かびます。
不動産会社が一括査定サイトではなく、「イクラ不動産」に加盟するメリットは何なのでしょうか?
「真っ当にがんばる不動産会社が見える化され、お客様から選ばれやすい」という点にあります。
一括査定サイトに加盟する不動産会社は、各社、査定価格で売主にアプローチします。そして、それにより起こる問題は、査定価格の吊り上げです。例え売却実績がない不動産会社であっても、高い査定価格を提示すれば、お客様から選ばれる可能性があるんです。
そしてこの問題の本質は何か?というと、お客様が「良い不動産会社」の判断基準を持ち合わせていないことです。
たしかに、それは問題ですね。
お客様にとって最終的に大切なのは、査定価格ではなく「売れるかどうか」と「売却価格」ですもんね。
そうなんです。
だからといって、査定価格以外に何を判断基準にするのか?と考えても、業界の商慣習により不動産売却実績=成約データが公表されてこなかったので、他に何も基準にできないんですよね。
そんな課題に対して「イクラ不動産」は、成約データに基づきをお客様に査定価格を提示できます。これにより第三者的な視点で不動産会社を評価できる仕組みになっており、その地域で真っ当にがんばる会社がお客様に選んでもらいやすい設計になっています。
それは、不動産業界にも大きな変化が起きそうですね!
ちなみに他の不動産テック企業とも大きな違いがありまして、イクラは、売主・買主の価格交渉の上、最終売買に至った “成約価格” のデータを利用することで、
1. 正確な査定価格がわかります
2. またそのデータがあることにより、今まで不可能とされてきた土地戸建の査定も可能となりました
2 に関しては "業界初" と言われています。
一方、一般的な不動産テックの技術でわかることは、
1. ほとんどの場合「マンションの査定価格」のみ
2. それも “現在販売中の価格” のみ なんです。
最終売買に至った成約価格の情報を使えるイクラは唯一無二の存在なのですね。
昔は直接知人・友人のクチコミによって広まっていたサービスが、飲食業界では「食べログ」、宿泊業界では「Booking.com」などにより、誰もがクチコミを書けて、参照・比較できるようになったように、不動産業界にもついにその流れがきます。「イクラ不動産」もその変化を起こすサービスの1つだと思っています。
※現在、「イクラ不動産」加盟数は約1,000社。それら不動産会社から 、最終売却データを全てもらっている。この膨大なデータをデジタル化することで、売却相談者に、すぐに提示できるようになっている
他社にできない成約データによる査定価格の裏付け。
AIによる査定価格×成約データの提示が強い理由。
売却実績公表により実績ある不動産会社が選んでもらいやすくなるはわかりました。
比較検討する以外に、売主が売却実績を知るメリットはあるのでしょうか?
納得感を持って査定価格を理解し、売出価格の参考にしてもらえる という点がメリットです。
というのも、AI による査定価格の提示だけでは、「本当にAIの算出価格は正しいんですか!?」と納得してもらえないことが多いからです。
AI は信用できるかわからないと思うお客様がいるんですね。
はい。その問題の根幹は、売主のみなさん、お家の価格を調べるまでは “期待値” が高いことによります。
...というと?
例えば、駅徒歩20分の家を売りたいと考えてみましょう。
売主の方からすると、家の周辺は緑豊かで、騒音もないし、住みやすくて...こんなにいい家はない!だから、うちの査定価格は高いに違いない!と思っていることが多かったりします。そこに持ってきて、AI の査定価格が想定より低いと、「AI は正しくない。なぜならば AI が出したから。」と思われてしまいがちなんです。
その点、イクラは、他社にできない「成約データを根拠とした査定価格の提示」ができるので、でお客様に納得していただきやすいですし、お客様の「基準」作りにもなっていると思います。
「イクラ不動産」に掲載される売却実績=成約データ。誰でも閲覧可能になっている。
お客様の「基準」を作るとはどのような意味でしょうか?
少し話は逸れますが、イクラのビジョンは「お家の価値を上げ、家族の暮らしをより良くする」です。ここでいう「お家の価値を上げ」という点がポイントになるのですが、現時点で多くのお客様はお家の価値の判断基準を持っていません。つまり、不動産会社が提示する査定価格が妥当なのか?がわからないんです。
なので、僕らで不動産の情報を整理し、誰でもアクセスできるようにすることで、「お家の価値の判断基準」を作りに行こうとしています。
「イクラ不動産」を通じて、売却価格の判断基準が3,000万円になれば、
- まずはその会社に売却実績があるかどうか?
- その上で2,900万円で売ろうとする会社より、3,100万円で売ってくれる不動産会社の方を選ぼう
と判断することができますよね。
未知の挑戦だからこそ、
泥臭く、コツコツと真っ当に。
イクラ同様にテクノロジーの力で不動産情報(成約データ)の整理に取り組む企業はあるんですか?
いえ、ありません。
厳密に言えば、唯一、国が運営する「レインズ」という不動産会社専門のデータベースがあるのですが、それですら情報の網羅率は18%と言われています。
なぜどの会社も取り組んでこなかったのでしょう?
まず1つは “業界の商慣習” だったから。
業界内では当たり前だったので、誰も変えようとしてきませんでした。
もう1つは “たった1度しかない不便” だから。
家を売る経験で不便を感じる人も多いと思うんですが、多くの人にとって "たった1回" の経験なので、誰もクローズアップしてこなかったのだと思います。
また、僕らは不動産テックと言いながらも、非常に泥臭いことをしているんです。
「イクラ不動産」のようなサービスは、前例がありません。なので、営業1つとっても、お客様へのチャットの返答1つをとっても、正解がわからない中、全て、中のメンバーが試行錯誤して取り組んでいます。この泥臭いことを他社が1からできるか?といえば、中々挑戦できないと思います。
「坂根さん、私の家を安く売ろうとしてませんか?」
その一言をきっかけに、サービス立ち上げを決意。
不動産業界の仕組みを変えねばと思ったー。
その点、坂根さんが不動産情報(成約データ)を整理し、誰もがアクセスできるようにしようと思ったきっかけは何にあるのでしょうか?
前職の不動産営業時代、40代女性から査定依頼を受けたのがきっかけです。
依頼はちょうど年末。お子様の学区が変わるので3ヶ月以内に早く家を売りたいという要望でした。
大抵の場合、家の売却には3ヶ月以上かかるんですよね。それも加味して、僕は3,000万円で査定価格を提示したんです。そこに他社はより高く提示してきて、結局、4,000万円の査定価格を出した会社が選ばれました。
そのときに売主から言われたことが
「坂根さん、私の家を安く売ろうとしてませんか?」です。
最終的にその家は3ヶ月では売れず、どんどん価格を下げることになり、やっと1年後に2,800万円で売却成立しました。
この一連の流れに僕はすごくもやもやしまして。
僕は “安く売ろう” などとは思っておらず、真っ当な査定価格を提示したにも関わらず、なぜ売主の方に伝わらなかったんだろう?と考えたんです。その時に、3つの課題に気づきました。
- 売主は査定価格の妥当性がわからない
- 売主は不動産会社の選定基準がわからない(だから査定価格の高いところを選ぶ)
- これらの課題は誰のせいでもなく、不動産売却の仕組みの問題である、
ということ です。
これらの課題を踏まえて、不動産売却における課題解決ができるWEBサービスを作ろうと思いました。
ともすれば、業界が悪い!と捉えがちなところ、坂根さんは「仕組み」の問題だと捉えたのですね。
はい。
僕は不動産業界が悪いわけではないと思います。
加えて、不動産業界を批判することは、消費者をも馬鹿にすることに繋がってしまうと感じています。というのも、その商習慣でずっとやってきている=その商慣習でも消費者から受け入れられていたということなので。
業界は批判すべきではない、仕組みを変えるべきだ。素敵です!
ところで、サービスを思いついた時から、起業を決めていたのですか?
いえ!前職で提案したものの、当時の不動産業界は想像以上にネット化が進んでいない状態。チラシを撒けばバンバンお問い合わせがくる。という点で上司に一蹴されてしまったんです。
なので、自分でやるしかない、起業しよう!と決心しました。
生の声を聞いたときにわかった、
お客様が本当に求めていること。
「イクラ株式会社」の創業は2015年9月ですね。
サービスはいつローンチされたのでしょうか?
実は、創業前にローンチしていました。
といっても、ランディングページレベルのものだったんですが...。
それでもお客様からたくさんのお問い合わせが「これはいける!」と思っていたのですが、創業したタイミングでは誰もお客様が来なくなりました(笑) 当時、マーケティングの視点が全くなかったんですよね。
なのでこれではダメだ!と、「イクラちゃんねる」という不動産会社向けのメディアを育て、不動産会社からの認知は徐々に上がっていきました。ただ、売主の集客が難しく...。お客様が何を思い、何に困っているのか?にたどり着くまで3年かかりました。
お客様の真のニーズにたどり着くまでに3年かかったとのこと、
どんなきっかけでお客様のニーズがわかったのですか?
初めて匿名相談のためにLINEを使い始めて、売主の生の声を聞いたときにわかったんです。
サービスローンチ時の想定では、
お客様は「どうしたら1円でも高く、お家を売れるだろうか?」
と考えていると思ったんですよね。
でも実際には....
離婚・借金・住宅ローン返済・相続・転勤・事故物件、様々な理由でお家を売る可能性がある。
売りたくはないけれど、どうしたらいいのか?
売るかどうかは決まっていけれど、とりあえず価格を知りたい!
もし売ると決まれば、ちゃんとした不動産会社を選びたい!
これが生のお客様の声でした。
「イクラ不動産」は匿名かつ LINE でお客様のご相談に乗ることができる
本質的なニーズは ”1円でも高く家を売ること” ではなく、どう対応したら良いのか?つまり相談に乗って欲しい、サポートして欲しい、だったんですね。
はい。
離婚問題で家を売ることになりそうだったとして、それを弁護士に相談すれば、不動産会社に相談してください、と言われ、いきなり不動産会社にいくのは、怖いからといって、自分で調べようとしたら、一括査定サイトが出てきて、登録したら電話がガンガンかかってくる。
その課題を解決できるサービス、つまり、家を売る手前の問題解決をサポートし、家を売る導線を作るの「イクラ不動産」なんです。
そのニーズに気づけたからこそ、この数年で急成長できたと思います。
イクラがお客様に真摯に向き合ってきたからこそですよね!
いまでもそうですなんですが、会社を立ち上げてから、寝ても冷めても売主は何を考えているんだろう?とずっと考えています。永遠のテーマですね。
「GIVE の精神」「四位一体」
お客様に価値提供するために譲れない組織作りのこだわり。
現在のメンバー数は何名ですか?
正社員、アルバイト、業務委託 全部含めて15名です。(※5月末時点)
採用拡大により、これからも順次増えていく予定です。
組織運営において坂根さんが大切にしていることを教えてください。
イクラのアイデンティティを大切にしています。その中でも特に、「GIVEの精神」はとても大事ですね。
「イクラ不動産」の性質上、売主はナーバスになっていることが多く、親身に接しようとしても、それが鬱陶しくて仕方ない!という雰囲気を出される方もいらっしゃいます。それでも、まずは僕らから優しく GIVE の精神で接すること。それがお客様とコミュニケーションを取る上でのポイントだと考え、徹底しています。それを感じ取ってくれてか、途中から態度が変わり、最後には感謝してもらえることが多いです。
もう1つは、「至誠」正しく、真面目であることを大切にしています。
僕らイクラは誰のために、何を掲げている会社なのか?
その答えは売主に対し、「家の価値を上げ、家族の暮らしをより良くする」を掲げている会社です。だからこそ、VALUE には「一に売主、二に不動産会社、三にイクラ」と明示しています。
例えば、給与1つをとっても、お客様に価値提供した見返りに給与がもらえます。先に給与があって、仕事するのではありません。
組織運営形態に関しては、セールス/CS/マーケティング/エンジニア の四位一体を大切に、互いへのリスペクトが生まれるように工夫しています。
- 不動産会社を集める「セールス」
- 集めた不動産会社の魅力を引き出し、売主への紹介ページを作る「CS」
- 成約データや不動産会社を整理し、売主を適切にマッチングする「エンジニア」
- 売主を集客する「マーケティング」
互いに尊重し、リスペクトし合うことで「イクラ不動産」は成り立っています。
ただし、日々仕事をしていると色々あると思うんですよ。
集めた不動産会社の成約データが全然整理されなくて、セールスがエンジニアにイライラする、とか。
それを最小限にするために、イクラではチームごとに作られた全ての slack チャンネルをオープンにしています。それにより、エンジニアのチャンネルを見に行ってみたら、めちゃくちゃ色々対応してくれていることに気づくとか、逆にセールスが困っていそうなやりとりをエンジニアが見つけて、助け舟を出すとか。そんな発想になると良いと考えていて、slack だけでなく、オフィスも会議室や社長室を作ることなく、すべての会話が聞こえるようになっています。
オフィスは個室がなく、全員の会話が聞こえ、表情が見えるようになっている
限られた時間の中で最高の成果を残す。
残業なしの働き方。
何やら皆さん、定時で帰宅される、とのこと。
そこに坂根さんのこだわりがあると伺いました。
はい、イクラメンバーは全員、ほぼ定時に帰宅します。
不動産業界やベンチャー企業はゴリゴリ働き、ゴリゴリ残業するイメージだったので驚きました!
人の集中力はそんなに長く続かないと思っているんです。
それに、もし恒常的に残業が続くと、残業ありきで仕事をしてしまいますよね。
だから時間を決めて、その中で結果を出してください、と伝えています。
決められた時間以外は、自分の好きなように使えばいいです。宅建士の資格を勉強するのも良いですし、家族との時間を過ごすのもいいですし。
例えば、仕事が大好きでガンガン仕事したいです!という方がいても良いのでしょうか?
もちろん、OKです。
そのようにして成果を出す方には、相応の給与体系にしようと考えています。
今後、制度も整えていく予定です。
それぞれのスタンスに合わせて働けるのは、メンバーにとってはうれしいですね。
勤務時間も給与体系も、会社がスタンスを明確にすることにより、
心理的安全性を担保することが重要ですよね。
今後の組織の展望を教えてください。
僕らばまだまだ発展途上の組織です。まずは今後増えるメンバーのためにもオンボーディング含め、「会社の考え方」「ルールや制度」がまとまっている “型” を作っていきたいと思っています。
あとはバックオフィスの強化をしていく予定です。いまは事業の成長にフォーカスしており、気づけばバックオフィスは専任もおらずたった1名、ほぼ共同創業者の女性が様々な業務を兼務してくれています。これから経理、総務、採用担当も、専任を見つけていきます。
最後に、イクラに興味を持ってくださる方にメッセージをお願いします!
不動産業界は、身を粉にして働くイメージ=ゴリゴリの体育会系と言われたり、
そもそも業界にいいイメージを持たれていなかったり、
業界経験者も転職の際には異業種を選ぶ人が多かったり....
そんなネガティブなイメージを耳にしがちな業界であることは十分認識しています。
ただ、前提として僕らは IT企業として不動産業界のIT化にチャレンジしており、僕らのアプローチ自体が不動産業界のネガティブなイメージの元凶ともなっている商慣習を変える可能性を持っていると信じています。
だからこそ、不動産業界に身を置きながらも、その商慣習に疑問を持っている方や、変革を起こす方になりたい方、ITの力で世の中の不便を解消していくことに燃える方には、ぜひイクラのことをもっと知ってほしいと思っています。
少しでも興味をお持ちながらば、お気軽にご応募ください。
まずは、ラフにお話ししましょう!