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【COOインタビュー】本社・支社両輪の成長を実現させた経営論と営業職に求められる力とは

前回のインタビューから1年以上経ち、2023年6月に関東支社に異動し活躍されているCOOの黒瀬さんに、フツパーの営業に求められる力や今後の目標についてお話しを聞きました。

フツパーで1番 "熱い" COO 黒瀬が語る フツパーの「営業」【社員インタビューVol.4】 | CXO
黒瀬 康太 取締役/COO(最高執行責任者)大分県出身。広島大学工学部卒業。大学の専攻は製造工程の最適化。在学中に自動車プレス工場の現場作業を経験。新卒で日本IBMに入社し、コンサルティング営業...
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黒瀬 康太 取締役/COO(最高執行責任者)

大分県出身。広島大学工学部卒業。大学の専攻は製造工程の最適化。在学中に自動車プレス工場の現場作業を経験。新卒で日本IBMに入社し、コンサルティング営業として多数のAI導入案件で顧客課題を解決。クライアントエクスペリエンスアワード3度受賞。後に共同創業。


大阪本社から関東支社に拠点を移したしたのはどのような経緯があったのでしょうか?

2022年の8月に関東支社ができて、大阪本社に比べるとまだ規模は小さいけど、今どんどん成長してきているので、その成長をさらに加速させたいと思って関東支社に移りました。

実は関東に異動する前から月に一度は東京に出張するようにしていたので、いきなり思ったわけではないんです。東京ではどういうことができるんだろうというのを出張のたびに考えるなかで、気づいたことは関西と関東ではお客様に求められる提案内容が全然違うんだなということでした。その環境の違いを理解して、関東の環境で価値を出していくための動きを意識していけば、フツパーはより多くのお客様のお役に立てるのではないかと思ったんですよね。

あとは東京はイベントで出会える人たちの多様性がすごいなというのを感じました。お客様とマッチングするイベントもあれば、同規模やそれ以上のスタートアップで活躍する人たちなど、様々な人たちと出会えるイベントが多いので積極的に参加することで直接的にも間接的にも会社の成長につながると思いました。

これまでは大阪という地方での活動に力を入れてきて、その軸はこれからも変わらないんですけど、これからは地方か首都圏かは関係なく、日本全体そしてグローバル含めてフツパーの価値を届けていく、そして届けていけると自信を持てる優れた技術が優秀な社内のメンバーによって、そしてお客様のご協力によって、たくさん生まれてきました。

その価値を届ける動きにブーストをかけるには、東京でのビジネスもさらに加速させていきたいと思うようになったんです。その加速のために今自分ができることは関東にあるんじゃないかと思って決意しましたね。


関東で今自分がやるべきことや役割があると思ったんですね。

そういえば、先日の河野デジタル大臣の視察も、きっかけは黒瀬さんが参加されたイベントだったと聞きました。

そうですね。大阪にいたときはイベントのために東京に出張するのは経費も移動時間もかかるし、そのために予定をつくるのも大変だったので難しかったんですけど、東京に来たことでいろんな機会に気軽にアクセスできるのはいいところですね。

河野さんにお話させていただいた会は、周りは大企業の社長さんのような地位のある方ばかりだったんですよ。
スタートアップ企業には少し近寄りがたい雰囲気を感じていたこともあり、現役大臣の河野さんということもあり、正直少し怯みました。けど目の前のこんな大きなチャンスを逃していたら、スタートアップとしての成長は絶対に起こりえないというこれまでの経験と、社員のみんなが頑張ってくれているなかで、東京に来たからにはこれまで以上にすべての仕事に結果を出していきたいという気持ちが強くあったので迷わず話しかけました。

この件だけでなく優秀な人たちがフツパーに入ってきてくれている分、背負う気持ちは以前よりも増していて、それが自分自身の力になっていると感じているので、メンバーには感謝です。

僕が東京に引っ越すための費用って、どこから出てるかっていうと、会社全体でお客様の課題を解決をして、さらに価値を高められるように利益を出して、その利益をお客様だったり社員に還元するための貴重なお金なんで、それを考えると多少怯むような場面でも「胆力を持って必ずやりきる!」と思っています。


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河野デジタル大臣による視察のレポートはこちら

大阪本社を離れることに不安はありませんでしたか?

本社ではCOOとして重要な役回りをさせてもらっていたし、お世話になっている人もたくさんいたので、関西を離れるっていうのは自分にとって大きい決断でしたね。でもそれ以上に、僕が東京にいくことでフツパーの価値を世の中に届けやすくなるんじゃないかと思い決断しました。

あとは、僕がいなくても今いるメンバーならどんどん数字を伸ばしていってくれるだろうと思えたのが、大阪を離れられた理由でもあります。

特に、営業部長の川原や新規事業担当の染谷の存在は大きいですね。
僕も営業として数字を牽引している自負はありますが、当時すでに川原もかなり数字を作ってくれていて、これだったら僕が大阪を離れても関西は伸びていくだろうなっていうのが見えました。川原が売上のことやお客様のこと、会社のことを本当に同じ目線で考えてくれるところが頼もしいと感じています。

川原に任せられることが増えたことで僕も新しい動きというか、世の中に対して次なるフツパーとしての価値提供をどうしていくかっていうところにチャレンジできていると思います。

以前展示会の出張先で飲みながら、自分は川原に背中を預けてると伝えたときに、『「背中を預けてる」っていう言葉をすごく重い意味で言ってくれてるっていうのが分かる』って言ってくれてたことがあって、背中という隙だらけのところを任せてくれるっていうのは信頼する上ですごく大事なことだから、それはすごく重く受け止めるし、これからも一緒にやっていきたいと思っているって言ってくれた川原の熱い想いは嬉しかったですね。


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あと染谷は、創業してすぐから苦楽をともにしてきています。難しい重要な仕事も染谷のカリスマ性とひたむきな姿勢で乗り越えてくれるので頼もしいですね。

また、染谷とはよく飲みに行ったりご飯に行って話しているんですけど、どうすればさらに会社を伸ばしていけるのか、様々な議論を重ねることでお互い刺激になっていてありがたいです。
それを今後も関西のメンバーとして染谷が皆としてくれることで、組織として同じ方向を向いていけるんじゃないかと期待しています。


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マネージャー層にもその他の営業、マーケティングメンバーにも、これまで自分がやってきたことを安心して任せられるメンバーがそろっているから、関東で新しい伸ばし方にチャレンジしようという思い切りができたという感じです。


役員で関東にいるのは黒瀬さんだけですが、関東と関西に分かれて組織の規模も変わるなかで創業者3人の関係に変化はありますか?

今まで同じオフィスの中でこういうのいいんじゃないってタイムリーに言い合っていたけど、それができなくなった分はミーティングを増やしてくれているので、クイックな情報共有はできています。

でも異動した寂しさは、最初はありました(笑)
大阪本社にいたときに、カラオケで神藤さんが歌う葛飾ラプソディーが好きだったのですが、関東支社に移動して、栃木の工場まで一人で運転して向かう車内で葛飾ラプソディーが流れてきた時に、寂しくなって少し泣きそうになりましたね。本家ももちろん上手いですが神藤さんのほうがいいなあって(笑)

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黒瀬さんは表に立つことも多くて堂々としているイメージがあったので意外でした!

当時は不安というより、創業から過ごした大阪を離れる寂しさの方が強かったです。
不安がなかったと言ったら嘘になりますが、仕事をする上では常に不安より期待が大きいです。でも期待だけしすぎて不安がないと慎重さがなくなってしまって、慎重さと大胆さの両方を大事にするフツパーらしさがなくなってしまうと思うし、両方の軸を考えてやるっていうのが僕の経営論としては大事だと思っています


今はそこのバランスが適度にとれているということですか?

バランスを取るということとも違うと思っています。両方を突き抜けさせるというか、不安なことは、どこが不安になりうるのかを考え抜くべきだし、期待することにはこういう展開まで行けるんじゃないかってとことん期待します

ガッツもいるけど繊細さも必要だよねとか、全てのことにおいて相反することの両方にこだわって突き抜けさせていくっていうのが大事だなと思います。


なるほど。バランスをとって上手くやっていくっていうんじゃなくて、両方突き詰めてこだわっていかないといけないんですね。

そういうのがすごく大事だと思っています。

関東と本社の営業の連携はどのように行っているのでしょうか?

隔週で営業部の全員で勉強会をしているので、その時が関東関西の交流の機会になっていますし、マネージャー間(両営業部長、マーケティング部長と僕)では毎週ミーティングを行っています。そのミーティングでは、業績やお互い参考にできそうな良い案件の情報共有や各部署にどういう困りごとがあるのかとかの共有をしています。


関西と関西で、案件やお客様の傾向に違いはありますか?

関西の方が製造業が多いし、メキキバイトのような現場で役に立つサービスがよく売れます。
一方で、東京は工場が郊外にあることが多く、もちろんその現場も数多く訪問するんですが、都心にある本社の担当者の方にデータ分析のご提案などをすることも多いです。
そういう意味では、課題解決へのアプローチが少し違うなという印象です。

あと関西だけに限らず地方は関東に比べるとスタートアップが多くないから、どちらかというとブルーオーシャンだけど、その分各社が自動化に割ける予算は関東に比べると多くはないような印象です。
なので、決められた予算の中でどうやってちゃんと投資対効果を出して貢献していくかっていうのを考えていく必要があります。僕自身、会社を経営していてスタートアップは予算も限られる分、投資するからには効果を最大化させたいと常に思ってますのでお客様の気持ちもよくわかります。

一方で、東京は大手のお客様が多いので、お客様が投資できる予算は多いけど、その分スタートアップもたくさんあってレッドオーシャンだから、いかに自分たちがすぐれた技術をもってるかとか、うちだからこそお役に立てるんですっていう理由、【Why Hutzper】っていうところを突き詰めて考える必要があります

そういうところが関東と関西の違いかなと思います。


黒瀬さんが東京に行って力を入れていることがあれば教えてください。

中小、中堅から大企業まで含めて全ての製造業のお客様の課題解決にお役立ちしていくうえで、自分たちだけの力では解決しきれない課題もまだまだあるんですよね。そういう課題は、大企業と手を結んで協業していくことが解決に繋がっていくと思うので、コネクション作りには力を入れていきたいです。そのような繋がりをもとに日本の製造業界全体を良くしていけるような取り組みをしたいです。

あと、社内の方で力を入れることとして、関東のメンバーがどのくらい頑張っているかとか、どういうことに困っているかとか、どういう良い事例ができてきているかとか、これまでもSlackや定例ミーティングなどでやりとりはしていたことでも、実際に行かないと見えないことがあるだろうなと思っています。

フツパーは、ちゃんと頑張っている人たちが正当な評価をもらえる会社であるように、評価の仕方やマネジメントをちゃんと考えているので、だからこそちゃんと伝わるようにしたいという目的もあります。

特にマーケティングはすぐに効果として目に見えにくい部分も少なからずあるので、マーケティング部長の萩原の頑張りもしっかりと伝えていきたいですね。

今後、フツパーで活躍する人、こういう人に入ってきてほしいというイメージはありますか?

目の前の課題と長期的な課題を両方しっかりと考え抜ける人ですね。やっぱり目の前の課題にフォーカスしすぎるとその先のことを充分に考えられなくなるし、長期的なことばっかり考えていたら目の前の課題解決をやっていけないし。そうなるとスタートアップは潰れちゃうから、両方の意識を持たないといけないと思っています。

あとは、例えば営業職だったとしても、いち営業という気持ちで入るんじゃなくて、自分がこの会社を動かしているんだっていう意識を持っている人に入ってきて欲しいです。


今も黒瀬さんは面接に関わっているんですか?

二次面接か最終には必ず出るようにしていますね。関東支社の人だと、対面で一度はお会いして、お互いにマッチするかどうかをきちんと確かめるというのを大事にしています。


フツパーはもともと営業職の経験がない人もいたりして、いろんなバックグラウンドを持つ営業職の人が多いですよね。面接時にはどういう点に注目しているのでしょうか。

しっかりと考えて、そのうえで提案、挑戦して行ける人かどうかを見ていますね。
それは営業職としてだけじゃなくて、製造業の現場で働いていた人でも同じですね。その人たちがなにやってたかっていうと、現場の課題解決ですよね。自分たちの現場がどうすれば良くなるのかとか考えてきているわけで、それってフツパーで僕たちがやっている営業と同じなんですよ。
自分の現場だったのがお客様の現場に変わるだけで、今この状況をよくしていこう、考えていこうっていうのは変わらないので、考え抜ける人っていうのが大事だなと思います。


面接で印象的だった人はいますか?

今年の7月に入社した島屋さんですね。面接したときに、この人はどこまで深い哲学を持っているんだろうと思いました。自分自身についても、世の中に対しても、こうあるべきだっていう姿をちゃんと思い描いて生きているなっていうのを感じたんですよね。そういうところをすごく尊敬していますし、この人はもう経営者としての経験があるんじゃないかとすら思いました。

営業っていうと売るところだけにフォーカスされがちですが、本来は世の中をもっと良くするためにであったりとか、エンジニアの人たちが動きやすくなるような進め方はどんなものかとか、ただ単に数字を高くするだけじゃない観点がたくさんありますよね。

お客様が喜んでいないものを無理やり売って数字が上がったとしても結果として継続しなくなってしまうのでそれじゃ意味がないし、それでエンジニアたちが作りたくないもの、役に立たないものを作ってもいいものは生み出せないし、売るということは数字を上げるだけにとどまらない行為だと思っています。

だから売るためには、関わる全ての人たちをwin-win-win-winにさせられるような経営者に近い考え方や目線を持っているべきだなと思うのですが、島屋さんはそのレベルがすごくて、正直、面接で初めて話した時に圧倒されました。

他には長谷川さんみたいな、「僕はこのフツパーで今後一番いい提案しますよ!!!」っていう人も面白いし、頼もしいと思います。
長谷川さんは全然違う業界で大活躍していたにもかかわらず、自身の信念に基づいてAIの業界に飛び込んで来た方なので、これまでの経験を活かせる部分とそうではないゼロからのスタートの部分があるのですが、ひたむきに技術を理解し、お客様のために自分自身が腹落ちするまでとことん突き詰めていく姿勢は尊敬しますし、だからこそお客様にとって本当にいいご提案ができているのだと思います。


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https://www.wantedly.com/companies/hutzper/post_articles/493609


その他のメンバーも「関わる全ての人たちにとって利益がある」目線を持っているからこそ売ることができるのでその共通点は感じますね。

営業部の今後の展望を教えてください!

関東支社を本社ぐらいに大きくしていくというのが直近の目標です。

お客様にほんものの価値を提供して売上を出すことで、次の課題を解決するための投資もできるので、毎年コンスタントに稼いでいくのは企業としてすごく大事なことだと思っています。

とはいえ、今年は本社の数字厳しいなとか、関東の数字厳しいなというのも年によってありますよね。そういう時に連携しあって、関東が苦しいときは本社、本社が苦しいときは関東、と支え合えるような関係になれれば良いなと思っています。


フツパーとしての展望も教えてください

製造業のより深い課題にちゃんとアプローチできるようにしていきたいですね。

フツパーじゃないとできないことっていうのが創業当初からするとものすごく増えてきたことで、見えている課題の世界がどんどん広がっていると感じています。外観検査の自動化から始まった会社ですが、最近はそもそも不良を発生させないようにするにはどうするかとか、もっと言うとそもそも製造業って何かとか、検査とは何かっていうのを突き詰めていくうちに、その先にもっともっと根深い課題が見えてきたんですよね。

これからも検査の自動化でお役に立つことはもちろんなんですが、さらにその先の、検査しなくてよくなる、不良を発生させないような仕組みも作っていきたいです。

その過程として、業界によっては今過剰に検査しすぎている部分を最適化していくようなこともしていきたいし、検査を減らしても同じ品質を担保するというのも目指しています。

また、新しいメンバーに杉山さんという外資戦略コンサルを10年以上やってきて、その後ユニコーンのスタートアップで新規事業の責任者をして、製造現場もめちゃくちゃ詳しいスーパーマンがいます。
すでにいくつも現場で役に立ちそう、かつ市場が大きそうなアイデアを出してくれてますし、こうやって課題解決の幅が広がっていくのは楽しみです。


そのために営業という立場からはどういったアプローチをしていくのでしょうか

営業側としては、自分たちの今ある商品を買ってくれっていう営業をしていくんじゃなくて、お客様の課題や困っていることがなにかを理解して、そこにフツパーがどう役立てるかをしっかり考えていくことですね。

パッケージを売るのはあくまで選択肢の一つで、お客様のお困りごとに対して自分たちが良いものを作れる、提供できると思ったらすぐ作ることができる行動力、スピード感をもつことがスタートアップで大事なことだと思います。


最後に黒瀬さん自身の目標があれば教えてください!

会社全体の目標と自分の目標はかなり近いけど、僕個人としては、フツパーに入ってきてくれた人たちがなりたい自分になれるような環境を整えていきたいし、作っていきたいです。大手ではないから手取り足取り教えることはできないので、ただ成長させてくださいって待っているような状態だとスタートアップとは相性が悪いかもしれない。

でも、自分で成長しようと思えばいくらでも成長していける、それが叶えられるような環境にしていきたいなと思います。

そういう人たちにたくさん入ってきてほしいなと思うし、既にそういう人たちがたくさん入ってきてくれているから僕もそれがちゃんと実現できるように応えていきたいです。

ただ、今は人が増えてきて、なかなか僕だけで一人一人の想いをすべてキャッチアップするのは難しいから、それを自分と同じ目線で考えてくれているマネジメント層にも背中を預けて、一緒に実現していきたいですね。


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