magi -トレカ専用フリマアプリ-
トレカ・ゲーム専用フリマサイト「magi」がついに登場!遊戯王・デュエマ・ポケカなどさまざまなトレカが取引可能です。magiを使えば、出品も購入もらくらく。不要になってしまったカードを売ったり、欲しかったあのカードが簡単に買えます。スマホアプリでの利用も可能なので、ぜひダウンロードして好きなトレカを探しましょう。
https://magi.camp/
久しぶりの投稿です。
当社ではトレカ特化のフリマアプリmagiを立ち上げています。
この事業はリリース時に幾つかのメディア様に取り上げていただき、2019年4月頃からスタートしました。
当社ではまず創業時から買取比較メディアとなる「ヒカカク!」を立ち上げており、中古市場に位置する中で中古スマホの市場、中古時計の市場、中古ブランドバッグの市場、中古家電の市場、中古楽器の市場など様々な市場を見渡してきました。
その中でもキーワードボリュームが大きく、テールワードが広がっている、そして取引回数が多い市場がトレカでした。また、フリマアプリというモデルを作っていくという事業検討の中で、すでに立ち上がっているサービスとは異なるものを持って市場に参入する必要があり、中でもファッションのようなキラーカテゴリは既に大手フリマアプリで市場が埋められている中、異なるカテゴリーを模索していました。
当時から既にStockX等の存在も調査済みでしたが、日本においてやはりスニーカーの市場と言えばトレカ以上にニッチであることからもトレカでの事業立ち上げを選定することになります(結果的にスニーカーの市場は急成長して行きました!スニーカーは検討するべきであった一方、スタートアップ2社での競争は激しくなって行きました)。
トレカの市場と言えば当然ながら遊ぶためのカード、対戦するためのトレカの市場を捉えるのが一番ユーザーボリュームも大きく、市場自体が盛り上がっていたこともあり、プレイヤー向けカードを売買してもらうためのサービスとして立ち上げていきます。しかしながら、2020年3月頃から日本でも一気に広がったコロナウイルスの影響で大会は中止になっていき、2020年5月には緊急事態宣言で取引数が激減し、かなり壊滅的な影響を受けていました。
この直前頃にデジタルガレージ様をリードとして6.6億円の資金調達を発表しています。
一方で、当時からカードをコレクションする、カードに投資するという文脈で遊戯王カード、ポケモンカードなどが注目を浴びるようになっていきます。急速にコレクター向けのカード、集める目的で売買されるカードの需要が急に伸びていました。これらは単価も高額で、カードによっては500万円を超える価値を有するカードも取引されます(さらに高いものは5,000万円等の価値がついてくるブラックロータス アルファ版のようなカードもありますが、市場には中々出回りません)。
フリマアプリは流通額に対して一定のテイクレートで収益を上げるビジネスモデルであるからこそ、高単価の取引となるこの市場は魅力的な存在でした。更に、高額になるほど既存のサービスでは詐欺や偽物の流通が横行しており、安心して取引するには店舗や信頼できる個人とやりとりする必要があったのです。このような市場の課題も「鑑定サービスなどで仲介することが出来れば解決できそうだ」と感じていました。当社では取引中、トレカの鑑定を行い、本物だけが届く「あんしん取引」という機能を実現しています。
スタートアップ的目線で言えばこのようなコレクター向けカードの市場はまだ立ち上がり始めたばかりという見方でもありました。コレクターという存在自体が非常にニッチな存在で、一部コレクターの方がいるらしいという見方でした。とはいえ、「伸びるのはこの市場だろう」というぼんやりとした輪郭が見えて来ていたこと、そして様々な事業を何度も作ってきた身として「ニッチであっても確実なニーズがある場合に、急に広がっていく可能性があることも多い」という市場という存在に対する理解力を多少兼ね備えていたため、この市場に賭けることにします(既存市場がダメージを受けており、とにかく次のオアシスを探していました)。なぜそう判断したのか、もう少し補足すると一つはコロナウイルスの影響による自宅待機、巣ごもり需要の拡大、そして金融市場に流れる資金、現物資産全体の高騰など定性的に見て市場を広げるだろうと予測できました。
ここから自社で買取・販売なども開始し、自社のフリマアプリ内で販売するAmazonのようなモデルへと転換を進めていきました。コレクター向けカードを売り買いする場所としての認知を狙って、当社自体が魅力的なカードを販売することにしました。
また、トレカの市場の特徴として買い手向けには売り場が分散しており、状態によっても価値が変わるため、希少カードやコレクターが求める状態の良いカードをマーケットプレイスに用意することが出来れば確実にユーザー数を増やせる見込みがありました。結果的にこの施策を通じてオーガニック的にユーザー数を大きく伸ばすことに成功しました。
TCGの中でも2020年前半は遊戯王カード、そして2020年の後半からポケモンカードへの資金流入が進み、急速に市場が成長、グローバルでも「ポケモンカードは10倍以上に成長しているマーケットである」と示唆される発表がeBayをはじめ確認できました。
更に、その規模も驚く数値で、2021年のQ1だけでUSにおいてeBayは1,000億円以上のトレカが売買されていると発表しています(トレカ全体では年次2倍への成長率)。eBayだけの年間推定で4,000億円の市場に成長しているわけです(これ以外に店舗での流通やその他のEC、CtoCでの流通などが存在するでしょう)。
この市場は急速に伸びており、新規参入ユーザーも増えています。そのような中で、初めて売り買いするのに使ってもらうアプリとしてマーケティングを強化して行けば流通額が増えるという”読み”がありました。この時点からTCGの中でも更にポケモンカードの売買に特化する勢いでマーケティング投資の配分をポケモンカードの売買に寄せて行きました。結果的に月間流通額は7月で3.5億円を突破し、7か月連続平均の月次成長率が19%という結果をマーク出来ています。
プレスリリースにもある通り、コレクター向けトレカを販売する実店舗を中野ブロードウェイにOPENしました。
現在では全体の流通額に対して一番多い時で半分をポケモンカードが占めています。尚、グローバルのeBayにおいても最も取引されているトレーディングカードゲームはポケモンカードです。尚、アメリカではTCGと並んでスポーツカードが歴史を持っており、人気のあるアイテムとなっているため、市場のすそ野が更に広く、Altなどのスポーツカード売買、投資に関する領域でスタートアップが数社登場しています(ポケモンカードなどはトレーディングカードゲーム、スポーツカードなどはトレーディングカードとカテゴリが分類されており、ややこしいです)。
これから先の話ですが、当社としては北米をはじめとした英語圏への参入を想定しています。既に海外向けのマーケティング自体は昨年の秋ごろから開始しており、いくつかのテストマーケを行ってきました。なぜ英語圏へ参入するのか、そのキーとなるのがすでにグローバルで利用されているeBayにおける日本語版カードの流通比率です。
ざっくりとした見立てですが、ポケモンカードの流通に限って分析してみると全言語版に対して1番売買されているのが英語版、そして次が日本語版となっており、日本語版は意外にも20%程度を占めています。eBayのポケモンカード全体の出品数やSOLD ITEMSとなっている商品数を一定期間で区切る中で言語別に分類ができるため、各言語版の取引件数ベースで確認することができます。これは世界で見た時に日本語版カードの市場は世界市場に対して20%程度、日本とは別の場所にも存在することを意味しており、これらの日本語版カードを供給するにあたって、流通力を持つのは日本発の企業であると考えるに至りました。
ここで言う流通力という言葉の定義はふわっとしたものですが、より早く供給できる、より安く供給できるなどの意味合いを含みます。日本の店舗も持つ会社が発送しているとなれば信頼もされやすいでしょう。現状は個人レベルが運営している海外向け通販サイトばかりという状況なのです。また、このような海外展開の際に失敗する企業は多数存在しますが、弊社の場合は日本語版のトレーディングカードを海外に対して専門的に売り買いするという市場の切り分け方をした上でスタートするため、非常にニッチで尖ったマーケティング訴求ができる状態で参入することになります。このような尖ったマーケティングの仕方自体が失敗する確率を下げてくれるものだと考えます。我々は既に日本のコレクター、日本語版の出品という流通アセットを有しております。これから、まずは日本から海外への越境マーケティングに取り組んでいきます。
スライドには次の次の展開として海外から日本へ輸入する(日本語版を逆輸入することもあるでしょう)向きの取引も含んでおり、更にその次の展開へとグルグルとセンターピンを倒しながら進めていく計画を頭では描いています。
ここまで読んで興味を持たれた方、投資家の方、事業会社の方、メディア担当者の方など、当社ではマーケターや経営幹部、パートナー企業、ディスカッションパートナー、記者の方などを探しています。
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