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【創業者インタビュー:後編】社長が語る!HWSの軌跡。

皆さんこんにちは!Wantedly運用の榎本です。
こちらは【創業者インタビュー】の後編になります!
こちらではヘッドウォータース(※以下略HWS)の創業について記載しております。
HWSをどのような経緯・想いで創業したか、また、今後のHWSについてなどお話いただいたので、最後まで読んでいただけると嬉しいです!
では、さっそくいってみましょう!

経営者略歴

名前:篠田庸介
1989年 ベンチャー企業の立上げに参画。
1999年 e-Learning事業を柱とするIT企業を設立
2005年 株式会社ヘッドウォータース設立(代表就任)

社長はHWSを創立する前、どんなことをなさっていましたか?

HWSの前はe-Learning系サービスのIT企業を創業し、社長として5年ほど経営していました。その他にも2社ほど創業社長として経営しました。まだ若く知識も経験もなかったのでいずれも大きな成功には繋がりませんでした。
ビジネスの世界に入ったのは大学3年生の時で、先輩に誘われて事業の世界に踏み出しました。学生から見たビジネスの世界はリアリティがあって刺激的だったので、学業を捨ててのめり込みましたね。
最初の仕事はITとは関係のない卸売りの仕事でした。そこで仕事をしているうちに面白くなってビジネスで食べていくぞ!っとなり、大学は退学して事業に没頭することになりました。

HWSを創立した経緯

ーITにはもともと興味があったのでしょうか?

大学時代は理系だったので少しプログラミングには触っていましたが、勉強は好きではなかったためそこまで関心がありませんでした。関心を持ち始めたきっかけは20代後半にかけてベンチャー企業に興味を持ち始めてからです。仕事をやりながら日本のベンチャーを調べていく中で勉強もしていましたが、たまたま見ていた雑誌の中にセミナーの案内があり、そのセミナーに参加しました。それがSoftbank社長孫正義さんのセミナーです。その当時”インターネットが社会を変える”というお話を孫さんがしていて、その話している姿に感化されました。次の時代はやっぱり”IT”だと。孫さんのセミナーを受けた後、すぐに自分でPCを購入し研究したり、独学でその時働いていた会社の営業チームが使うネットワークなどを構築して使っていました。その頃には自分のビジネスの核たるものはITだと思っていましたね。

ーHWSの理念”エンジニアの再定義”にはどんな経緯があってこの理念にたどりついたのでしょうか?

4社目にHWSを創立するのですが、0からどのような会社を作ろうかなと考えた時に、前の会社で一緒に働く機会が多かったエンジニアのことを思い出しました。エンジニアは一般人からしたら奇跡の様に感じてしまうようなツールやサービスをプログラミングを通して作り上げる力を持っています。テクノロジーを活用して世の中を変え、新たな価値を創造する可能性に満ちた素晴らしい存在だと思っていました。一方で、エンジニアはビジネスに触れず開発しかしない様な慣習が業界にはありました。これはもったいないと思い、エンジニアが自らビジネスを考えテクノロジーで世界を変える、そんな会社を作ろうと考え、人生最後はエンジニア中心の会社を創立しようという結論に至りました。
GAFA的な企業もスタートアップの時は中心人物に1人、エンジニアがいたりします。テクノロジーで勝てなければ、ユニコーン企業にはなれない時代ですしエンジニアの存在価値は年々高まっています。エンジニアは企業の中でも主軸の存在であるのに、当時の日本においては、大半のエンジニアが言われた仕事をただやるだけの存在になっていました。日本は金融やメーカーなどが強かったために、その豊かさの裏でエンジニアのクリエイティビティは失われていったんだと思います。
そこから、日本のエンジニアを再定義して、エンジニアのゴールはプログラムを組むことでも1つの言語を覚えることでもなく、技術を理解し使用して、技術に対して深い見識と愛情をもって新しい価値・文化・ビジネスを創造していくのが本来のありかただと思い、その理念で作ったのが今のHWSです。

ー今までにない概念ってやはり最初は受け入れがたく、共感を得ることって難しいと思うのですが、どのように人を集めたのでしょうか?

普通に一般的な募集サイトで人を集めていましたが、面談は1発目から私が担当していました。理念について1時間でも2時間でも1対1で話し、そこで響いた人を採用していました。
あとはブログに週2本くらいの長文を投稿しており、かなり濃い内容をブログに書いてたんですが(笑)、それを読んで共感した人が応募してくれて、仲間を増やしていきました。
私が考えていたように、ただ技術を覚えて実装するのではなく、その技術を使って世の中をどのように変えていくか!ということをより大事に考えていたエンジニアが集まって今のHWSになりました。

ー創業当時は社長の思いに共感した人が多くて、熱い会社だったと聞きました。
 その反面ブラック気質だったとも言われますが、どのような時代だったのでしょうか?

ブラックというより、土日みんなで集まって言語の勉強会とか、次に何を取り組むか話し合ったりしていました。かなり自由度の高い会社で手を挙げれば事業部長ができましたし、自分で自分の給料決めや、部下の給料も決めたりもできたのでその分収益にコミットする形になっていました。また、当時平日はみんな客先に常駐していたため、やる気のあるメンバーは土日に集まって新しい技術をやろう!そのために勉強をしよう!と集まっていたのだと思います。そこが今でいう”ブラック”という感じになっていたかもしれません。
今は時代が違うので、限られた時間の中で効率的に結果へ結びつく成果を出したり、違う方法で仕事をしていかなければいけないと思います。大事な時に時間をかけ、それ以外の時間は家族の時間にしたり、自分の時間にしたりと。昔はみんな土日に残って勉強会とかしていましたが、今だと自分で時間をとって勉強しなければいけないので、その分昔より今のほうが自主性が大切だなと思っています。

ー土日でも仲間同士で集まって何かに挑戦したり勉強会を開いたりしていて、すごく団結力があったのかなと思ったのですが、昔のほうが団結して仕事に取り組んでいたということでしょうか。

今のほうが団結していると感じます。昔は事業部制だったのでやることが拡散していました。けれど今は全体戦略が明確でチームの連動も今のほうが進んでいます。組織としては今のほうがレベルが高いと思っています。
昔は一言でいうとワイルドでした(笑)。事業部がいくつもあってそれぞれゴリゴリに進めていたので。今よりも団結はしていなかったですが、理想の共有とかはよくしていました。”エンジニアはこうあるべき”、”日本はこうあるべき”など。なので事業部ごとにその理念に向かって自分たちが考えた仕事をゴリッゴリッに進めていた感じです。今みたいに業績もなく社歴もない、未上場であったため、理念以外で繋がるところがなかった分、そこの繋がりは強かったです。

ー社長個人として昔と今ではどちらの社風が好きですか?

それぞれ良さがありますが、比べるなら今のほうが圧倒的に好きです!
今もリモートでコミュニケーション不足などの問題はあったりするんですけどね。でもリモートワークの中、見えないところでしっかり頑張ってくれてたり、信頼して仕事を頼んでいたり、そういった組織として成長している部分が良いと思っています。
自分の中で昔と今は、中学の部活とプロの世界のようだと思っています。中学の部活も活気があって、振り返ってみても良かったなと思いますが、やはりプロの世界で極めた人たちと信頼しあって高めていくのが自分の極めていきたい方向だなと思っているので、今の社風の方が好きかなと思います。


ー創業するにあたり大変だったことなどありますか?

そんなに大変だったことはありません(笑)。リーマンショックで業績が一気に落ちてお金がなくなることや給料が払えなくなる危機など沢山ありましたが、それを大変だと思ったことはないです。良い時も悪い時もあるのが普通だと思っていますし、何とかなるとも思っていました。
一般的に言ったら相当厳しい状況は多々あったと思いますが、大局的かつ論理的に何とかなる方法を考えて動き続けていたので、そこで「もう大変で、もう嫌だ」とかいうことはあまりありませんでした。
結論、大変だったことはないと思います(笑)!

今後のHWSについて

ー昨年子会社が2つ出来ましたが、子会社を作った理由と今後の戦略はなんでしょうか?

組織という視点ビジネスという視点2つがあります。組織という視点で考えると、組織は集約と分散を繰り返しながら成長していくものだと思ってます。昔の事業部制はある意味分散型。起業家の意識やリーダーの意識が育まれます。そこで得たものを戦略的に集約することで上場という壁を越え、より高見を目指していく方向になりました。ですがこれだけ続けていくと今度は今まであったリーダーシップや自立心がなくなるケースが多いです。1つの戦略に乗っかっていけば良いとなってしまうからです。定まっていないことを取り組み、自分で前に進めていく存在がいないと組織として成長は止まってしまいます。そこで拡散の段階に来ました。私もいつまでも社長で働き続けるわけにもいかないですし、若手も育ってきているのでその能力をもっと広げたり、人材を育てるために子会社設立という拡散を選びました。
もう1つの視点であるビジネスとしては、HWSの事業であるAIソリューションの規模拡大における重要かつボトルネックにもなりうるのがコンサルチームだと考えていることです。顧客に対して様々な提案をし、数年単位でDXやAI活用等をハンズオンで推進する際、最初の入り口はコンサル要素が強いです。我が社の場合コンサルチームだけがコンサルを担うわけではなくエンジニアもコンサルチームも一体となって事業を進めていますが、やはりこのコンサル部分がボトルネックになってしまうとその後の開発や運用が増えていかなくなってしまいます。そのため、まずはそのボトルネックを解消するためにヘッドウォータースコンサルティングを創立し採用や戦略性の強化をはかりました。
顧客獲得を推進するため、企業の最上流となる経営陣に対するアプローチ、またDX人材を現場に派遣し現場から行うアプローチ、この2つを急速に加速させ、AIソリューションの入り口部分を強化していきたいと思っています。
さらに今後、デジタル人材は急速に不足していく面もあるのでエンジニアとしての素養のある人材の発掘・育成も強化して行きたいと思っています。もちろんHWSで即戦力となるコアなエンジニアの育成・採用はしつつです。
エンジニアリングに関わってこなかった未経験の人が、エンジニアやデジタル関連の職種につくためのきっかけを作って育成することも必要だと考え、日本全体におけるエンジニアの供給を担っていきたいと思いヘッドウォータースプロフェッショナルズを創立しました。
この2社の役割を明確にして分社することで事業の拡大、採用のスピードも上がり、よりそれぞれの機能にdriveをかけようと思っています。
我々の成長と事業を1歩進めるという意味でこの体制に取り組みました。

ー今後、HWSの目指すビジョンとはなんでしょうか?

大きな方向性としては2つあります。1つはよりエンジニアが新しい価値を創造できるための環境を作ることです。Amazonは以前本を売るだけでしたが、今では社会に必要なプラットフォームを築いています。エンジニアがテクノロジーを使って、人の生活に変化をもたらすような、新しい価値の提供をすることで、よりエンジニアに脚光を浴びさせる仕組みを作っていけると思っています。具体的には、新しい技術やプロダクトが次々と生まれるように、社員のやりたいことに投資や支援を行ったり、新しい会社を立てた際に、失敗しても戻ってこれるようなコミュニティ・ファンドというかエコシステムを作りたいと思っています。
もう1つは、時代を牽引する新しいチームを創ることです。
今リモートで社員同士のコミュニケーション不足が問題視されていますが、世の中に新しい風潮ができ、それにより生活が変化していくのは人類の歴史を見ても必然で、それが進化だと思っています。携帯が普及したり、ネット社会になって情報が増えたりもそうですし、私の時代は週休1日だったのが、今では2日になっているのも、大きな変化かなと思います。
新しいものや風潮を受け入れたことによりまた新しいものが生まれる。その先端にデジタルがあると私は思っています。
また資本主義社会ではやはり働かないと豊かになったり最終的に幸せな社会を作っていけなくなると考えています。だからといってハードワークをしろということではなく、より生産的に、今まで無駄だったものをよりクリエイティブなものに変えることへ挑戦し続け、人類が達成すべき成熟の先端を走らなければいけないと考えます。
昔が・・・というのではなく、今の新しい風潮にあった新しいビジネスを展開していけるようにしなくてはいけない。資本主義における会社の新しい在り方を信頼と感謝の気持ちをもってHWSで一緒に築き上げていきたいと思います。

最終的な目標はテクノロジーの分野でエンジニアの再定義によるエコシステム構築と、資本主義の中で最も人類が幸せに生きるための仕組み化した経営組織の在り方を追求したいです。
近未来的な目標としては、先端技術であるAI、IoTのモダンな技術を使用して社会の在り方を変えるための第一歩「スーパーシティ」を作る時に自分たちの技術をどのように駆使し実現していくか、その先頭たる会社としていかに実績を出していくかというところがテーマです。

ー質問は以上となります。インタビューを受けていただきありがとうございました!

ありがとうございました!

最後に読者の方へメッセージをお願いします。

1つ伝えたいのは、エンジニアの道を選んだ皆さんの選択は素晴らしいと言うこと。デジタル中心の世の中にはなっている様に感じますが、人類の購買行動を見てみてもECの普及は全体の20%くらいで、残りの80%はリアルで買い物をしています。まだまだ人間の行動にはデータ化されていない部分、デジタル化することでより良くなる余地があります。エンジニアはその膨大な変化の「余地」をメインフィールドとして世界を変える可能性を持っている素晴らしい職業だと思います。
また、インターネットが進んでデバイスの普及が進めばアフリカの奥地にいても東京と同様の教育が受けられたり、その教育を受けられれば日本と同じくらいの収入を得ることも可能です。みんなが平等なチャンスを得て、平等な努力の中で平等な富を得られる、こういった世界の実現がデジタルで可能になるのだから、その中心となり幸せの根幹に携われるエンジニアという職業は素晴らしいと思います。
自分たちの可能性を信じて、世の中を変えるようなことを我が社でも他の会社でも良いので取り組んでくれると素敵だなと思います。エンジニアという仕事に出会えたことに誇りを持って、日々充実した時間を過ごし、結果として満たされた人生を送られることを心から願っています。

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