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hachidori株式会社のこれまで、そしてこれから

弊社では、2018年10月4日、みずほキャピタル、SMBCキャピタル、パーソルHDからの資金調達を発表しました。8月にリリースした、ディップによる8.2億円の資本参加に続く調達です。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000019280.html

今回の調達によって、前回ラウンドや株主間譲渡も含め、10億円以上のファイナンスをクローズしたことになります。

今回のファイナンスは、僕自身にとっても色々と振り返るタイミングとなりました。自分という人間は何をしたいのか、何をするために会社を作ったのか。どういう想いでサービスを作って、どういう想いで会社を運営しているのか。

これからお伝えするストーリーは、今まで、そしてこれからも支えてくれる株主の皆様、今一緒に働いてくれているhachidori株式会社の社員のみんな、そして、これからhachidori株式会社で仲間になってくれる皆様、すべての人に向けた、社長としてのワガママな会社作りのストーリーです。

起業?スタートアップ?なんだそれ?銀座で2坪の創業初期

僕の創業ストーリーはきっと、多くのスタートアップのそれとは違います。

スタートアップに強い憧れがあったわけでも、起業が絶対にしたかったわけでもない。ただ、好奇心の塊のような創業でした。

もともと、海外生活の長い僕は、落ちていく日本の存在感に危機感を覚えており、Japan As No.1の終焉を迎えた先の日本はどういう方向に向かっていくのか、そしてその再興の可能性に強い興味を持っていました。

大学では政治学、経済学、金融工学と、マクロからミクロまで幅広な視点を持ち、それぞれを専攻していました。もともとは政治学に興味があったため、国家的視点から日本の再興可能性について学んでいましたが、だんだんとミクロな視点に関心が移り、最終的には企業体の成長が僕の一番の興味分野となっていきました。

その中でも、経営そのものよりも、金融によって経営にレバレッジを効かせられる投資銀行での仕事を、最初のキャリアとして選択しました。

仕事は大変でしたが、若手にも関わらず大企業の経営者とファイナンスを軸に企業経営を議論することのできる環境は非常にやりがいを感じられるものでした。

しかし、そうしている内に、もっと経営に携わりたい、そして、自分も世界へ羽ばたけるような会社を作ってみたい、と思うようになりました。

ただ、それだけ。最初はそれだけの創業でした。

起業を決意し、2015年4月28日に退職し、5月の頭に登記。
決めたら行動しないと気が済まない性格なこともあいまって、何の準備もなく始めた起業。

Google検索をしてみたところ「登記にはオフィスが必要」と書いてあったため、さっそく銀座のシェアオフィス(2坪の個室!)にオフィスを構えました。登記が終わった時のことは今でも鮮明に覚えています。

「起業した!社長になった!これから何やればいいんだっけ?」

ITサービスでの起業を志したにも関わらず、右も左も分からない。

しかも、なぜかこの銀座のシェアオフィス、インターネットが使えない。
インターネットが使えないITスタートアップ。

今となっては笑うしかない話ですが、当時はそれすらも分からないくらい。

ちなみに弊社、一番最初はペットの飼い主のためのQ&Aサービスから始めているんです。
理由は、純粋に僕が犬好きだから。当時はメディアのブーム真っ盛りでもあり、とりあえずメディアを作ればイケるんでしょ?と完全に舐めていました。

ちなみに今でも犬は好きです。たまーにオフィスに愛犬も来ます。



スタートアップの”ス”を知り始めた渋谷時代




ただメディアを立ち上げたはいいものの、右も左も分からない伴貴史、スタートアップ向けのイベントにとりあえず行きます。

でも、登壇してる人が誰なのか分からない。
全く知識がなかったので、名刺交換をするときも、だいぶ著名な方に対して「どんな仕事をなさってるんですか?」と自由極まりない始末でした。

それでも、僕を面白がってくれる方もいらっしゃって、相当良くしてもらいました。(ここの話は長くなってしまうので、是非また機会があったら話させてください。)

そこから様々な出会いがありました。
ベンチャーキャピタル(VC)を紹介してもらい、VCのシェアオフィスに移り、
そこで同世代の起業家とも沢山の出会いがありました。

同世代の起業家たちは、学生時代から起業していたり、スタートアップでのインターンを経験していたり、起業というフィールドではかなり先を進んでいました。

一方で僕は、20才の時から投資銀行でのインターン、そこから投資銀行員という全く違う人生。その違いを受け入れてくれない人も多かった。

「いいよね、君みたいな帰国子女のキラキラキャリアは。趣味的にスタートアップやって、辞めることになっても戻れる場所があるんだから。」

僕が発起したのは、上記のような発言を何人かにされた時でした。

確かに僕はいわゆるスタートアップらしくはなかったと思います。

でも、スタートアップらしさ、というのもよく分からず。
サラリーマンは不自由だと言われているけれど、スタートアップらしさを追求する事が自分にとっての自由でなかったのも事実でした。

そういった悩みを抱えながらたどり着いたのは、自分の描いた理想は自分にしか実現できない、という考えでした。

当たり前のことですが、今までのキャリアも「~らしさ」も関係ない。理想を実現するためには、ただ愚直に必要なこと、なすべきことをやっていくだけだ、と気づいたのです。

そこから、シェアオフィスを卒業し、初めて自社オフィスを持った2015年10月。
とにかく、サービスを作るためには、自分でサービスを作ってみないと始まらない。

そう考えた僕は、毎晩オフィスに泊まり、Ruby/Swiftのプログラミングを寝食を惜しんで続けました。
全くプログラムの知識はなかったですが、海外のサンプルコードをとにかく集めて、とにかくアプリケーションを作る。

長い時は朝の6時から朝の5時までコードを書き続け、3ヶ月で5個のアプリを作り、プログラミングのいろはを勉強しました。

おかげで、エンジニアと呼べるほどではないですが、エンジニアとコミュニケーションが取れるようになったことは、大きな収穫だったと思っています。

それと同時に、自分は会社をどうしていきたいのか、何を社会に残したいのか。

真剣に考えるようになりました。

もともと漠然と起業をし、大きなビジョンなどはなかったものですから、なぜ自分は働くのか、なぜhachidori株式会社は存在するのか。ひたすら考えました。

本当に僕が起業をして成し遂げたいことは何なのか考えていくと、海外生活の中で感じていた「日本の存在感の低下」に対する危機感は大きく、日本再興というテーマが自らを動かす想いだと、再認識しました。

人口が減っていく日本においては、生産力の低下は免れません。

だから僕は、

①まずは、必ずしも人がやるべきでない仕事をテクノロジーによって代替する。

②その一方で、人だからこそ出来る仕事を増やし、人がやりたい仕事をもっと追求できるような社会を作る。

③すべての人がやりたい仕事に携わりながら生きる機会を作るために、学歴や職歴といった従来の評価基準だけではなく、もっと多角的に、平等に評価されるシステムを作る。

これらを達成することで、「すべての人に、価値ある仕事を」という会社としての存在意義を全うしたいと考えています。

ちなみに、僕は日本再興に興味はありますが、だからといって日本至上主義というわけではありません。日本から世界に、特に近年では労働や経済の垣根がなくなってきたアジア全体の経済に対してインパクトを与え続けたいと思っています。

起業して1年、自らコードを書きながら試行錯誤していたこの期間に、「僕はこの会社でこういったインパクトを世の中に与えたい」と本気で考えるようになりました。それが今、自分が会社を経営している理由です。

それからしばらくして、中国の友達とWechatで連絡を取っていたところ、アプリ内でチャットボットが使われていることを知りました。

これが一般的になれば、必ず人がやらなくてもいい仕事はボットによって代替できる。そう思いました。

特に現在のようなチャット形式でのコミュニケーションが浸透した世の中では、コンシューマーがサービスに対して要求するハードルも上がり、問い合わせ等のコミュニケーションの負荷は大きくなっていたので、そこに与えるインパクトも大きいと思いました。

そういった流れから、Wechat向けのチャットボットを作り始めました。

ただ、チャットボットを作ること自体はそこまで難しくないものの、それ以降の運用や管理をコードベースで行うことは面倒で、それをユーザーが一括して管理することができれば、、、という

考えから生まれたのがチャットボット開発運用ツール「hachidori」です。

そうこうしている中、2016年4月にFacebook、LINEも相次いでチャットボットプラットフォームをオープンにしました。

そうしたチャットボットのAPI化と同じタイミングでいち早くマーケットに出せたこともあり、話題にして頂き、チャットボットの市場拡大に寄与できたと考えています。


もっと会社として成長したい、多くの人に使ってもらえるサービスを作りたくなった五反田時代





ただ、時を同じくして、僕は僕なりにサービスとしての「hachidori」ではなく、会社としてのhachidoriをまた考え始めました。

「hachidori」のプラットフォームでチャットボットを展開しているだけで、「すべての人に、価値ある仕事を」というビジョンは達成できるのか。

思い悩む日々がまた始まりました。

ちょっと余談を挟みますが、僕は食べること、飲むことが大好きです。

色々なところに遊びにいっては、オーナーさんと仲良くなって閉店後から一緒に飲む、みたいなことを会社員の頃から続けていました。

その中で、チャットボットを使って店舗運営を楽にしたい、という相談をオーナーさんからよく受けるようになりました。

しかし、「hachidori」は、チャットボットのプラットフォームであるため、実際にその様な機能を実現するためには様々なサービスを繋ぎこむ必要があります。そうすると、そういったお客様たちにとっては高額な費用負担となってしまいます。

もっと幅広く使ってもらえるサービスを作りたい、そんな想いから生まれたのが、アルバイトのコミュニケーションやシフト管理などの店舗運営をラクにする「CAST」です。

このプラットフォームを活用していただくことによって、店舗運営にかかる手間を減らし、結果としてより本質的な仕事にフォーカスしてもらうことが出来るようになります。

そして、そのプラットフォームに蓄積される様々なデータを使うことによって、アルバイトの方々にもより平等な仕事の機会を生み出すことが出来ます。

「すべての人に、価値ある仕事を」という会社のビジョン実現に向けた、一つの柱が出来上がりました。

そして未来へ。


僕たちのサービスはこれだけでは終わりません。

「hachidori」「CAST」の両サービスは、今ここに書いている以上の構想を描き、より広く、より大きな価値を提供できるサービスを目指しています。

また、弊社のビジョンを達成するためには、新たなサービスも創造していく必要があります。

その実現を加速するために、今回大型の資金調達を終えました。正式なリリースはまた後程行いますが、110坪を超える新しいオフィスも神保町に構えることになりました。

成長の土台は出来上がってきています。

しかし、その成長の土台で、ビジョンの実現に向け一緒に走ってくれる仲間がまだまだ足りていません。

hachidoriは、我が国のチャットボット業界における第一人者的サービスです。
CASTはアジア全域で使われる総合的なSMB向けプラットフォームになります。

そして、また新しい価値がここから生まれてくる。生んでいきたいと思っています。

そんな会社で一緒に世界を目指して走ってみませんか。

良い仲間たちと、一緒に未来を創っていく。
これが僕がこれからもこの会社をやっていきたい理由です。

ここには書ききれない、事業の構想や、チームの話、僕の話でも結構です。

興味を持っていただけたら是非、一度お話をさせてください。

hachidori株式会社はまだまだ小さなスタートアップですが、素敵な未来を、感動を、一緒に創っていけると信じています。

「すべての人に、価値ある仕事を」

2018年10月4日 hachidori株式会社 代表取締役社長 伴 貴史




<弊社では、全職種で積極採用中です!>


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