HACARUS の新規開発事業部でアプリケーションエンジニアをしている内野です。基本的にアプリのなんでも屋さんとしてバックエンド・フロントエンド両方の開発を担当し、ときにはクラウドでの開発も行っています。
今年2月下旬に第二子が生まれ、私自身初めての 育児休業(育休) を取得し、先日育休から復帰しました。今回は、私が育休について考えたことや感じていることを書きたいと思います。
育児休業とは
育児休業制度とは、育児・介護休業法に定められた両立支援制度で、育児休業と産後パパ育休(出生児育児休業)の二つの制度があります。
育児休業
子が1歳(一定の場合は、最長で2歳)に達するまで(父母ともに育児休業を取得する場合は、子が1歳2か月に達するまでの間の1年間<パパ・ママ育休プラス>)、申出により育児休業の取得が可能
産後パパ育休(出生児育児休業)
子の出生後8週間以内に4週間まで、2回に分割して取得できる。労使協定を締結した場合は、労働者が合意した範囲で休業中の就業も可能。
育児休業期間中、賃金が支払われないなど一定の要件を満たす場合には、「育児休業給付金」が支給され、休業開始時賃金の67%(休業開始から6か月経過後は50%)が支給されます。育児休業給付金は非課税のため、所得税はかかりません(翌年度の住民税算定額にも含まれません)。また、育児休業中の社会保険料は、労使ともに免除されます。給与所得が無ければ、雇用保険料も生じません。その結果、手取り賃金で比べると休業前の最大約8割となります。
育休前の準備
まだ若いメンバーが多く、HACARUS社内で育休取得が必要となる状況は少ないですが、これからもっと増えてくるだろうと思っています。( 2022年以降のHACARUS男性社員の育休取得率は100%です。)
私自身、育休の制度についてそれほどよくわかっていなかったのですが、管理部の方からサポートいただきながら、どのような流れで育休を取得し、場合によっては育休期間中の対応についても教えていただけたので、制度的な不安は特にありませんでした。
一方で、私自身担当しているプロジェクトについては、それがどうなるか不安なところはありました。しかしながら、「育休を絶対にとる」と心に誓っていたので、上司やメンバーとコミュニケーションをとり、来たるときに備えてできる限りの準備を進めました。具体的には、プロジェクトで私が担当している部分の内容について他メンバーへの引き継ぎを行いました。出産予定日の2ヶ月ほど前から少しずつ引き継いでいたので、そのあたりはうまく引き継いでもらえたと思います。また課題整理とイシュー作成を行い、私がいないときに何をすればよいかわからないという状態にならないようにしました。
あとは必要だったかはよくわからないですが、子どもが生まれた瞬間に私はすみやかに育休に入る旨をメンバーに伝え、予定より早く生まれて私がいついなくなるかわからないアピールをすることで、メンバーにある程度の危機感を煽っておきました。逆にほぼ予定日に次女が誕生したので、最終的には「まだいるんですね」という状態になっていました(笑)
育休中の話と感じたこと
育休中は、当然ながら新生児の世話に注力するとともに、家族全体の生活リズムを確立することを目標としました。生後1ヶ月を過ぎた現在では家族全体のおおよその生活リズムは出来上がっています。次女に関しては寝付きもよく、親としては非常に助かっています。一方で、3歳になる長女はいままで独り占めしていた母親の時間を次女にとられるのに嫉妬しているようです。もっと長女に父親に懐いてもらえるように頑張りたいと思います。
最初は小柄で弱々しかった生まれたての次女が、一ヶ月が経つと母乳やミルクをしっかり飲めるようになり、顔つきもだいぶ丸くなって生命力がついてきたのが印象的でした。実は長女のときは、生後一ヶ月の間は妻の実家の方で世話をしてもらっていたので、生後一ヶ月以内の新生児の成長を間近で見るのは初めての経験でした。世話の仕方については長女のときからある程度把握していましたが、実際に成長を感じることができて育休を取得してよかったなと思いました。
新生児は頑張って寝つかせてもほぼ三時間おきに起きてしまうので、一人で面倒をみるのは体力的・精神的にかなり厳しいものであると感じました。比較的おとなしい次女でもそのように感じたので、なかなか寝つかなかったり、よく泣くような子に対してはなおさらだと思います。そのため、長女が生まれたときに育休をとらずに妻にまかせてしまったことについて後悔しました。そのような大変さを理解できたことも、育休をとってよかったことだと思います。また、新生児の世話を手伝ってくれる人が家にいつでもいるという状況から安心感が生まれ、それがとても大事だということを妻から聞きました。
父親の育休に関するアドバイス
これから育休を取得しようと考えている方に向けてのアドバイスをまとめたいと思います。
● 初めての子どもの場合には、余裕を持って長めに育休を取得することが望ましいです。私の場合は二人目ということで、ある程度の対応はできると判断して短めですが一ヶ月の育休の取得という判断をしました。
● まず最初に生まれた子どもの特徴を見極めることに注力すべきです。私の次女の場合は、比較的おとなしくて対応しやすかったため幸運でした。子どもによって特徴は様々であるため、あまり世間の情報に惑わされずに、トライアンドエラーでどうすれば落ち着いてくれるのかを見極めていくのが良いと思います。
● 家事の役割分担を決めておくことが重要です。特に父親が基本的な家事はすべてこなせるようにしておくべきです。妻は出産を終えたばかりの状態であるため、最初の一ヶ月は妻の体調に十分配慮すべきです。日中と夜中の子どもの面倒をそれぞれ誰が見るかを決めておいたほうがよいでしょう。このあたりは、母乳にするのかミルクにするのかによっても異なってくるので相談して決めてください。
● 制度についてはなるべく事前に調べておいたほうがよいです。育休期間中は給付金が出るため、収入が0になるということはありません。また、父親については育児休業とパパ育休の制度があるので、それぞれの制度の違いを把握してどちらを取得するべきか家族や会社の方と相談してください。私が取得したのは通常の育児休業でした。
最後に
これから子どもが生まれる他の方に育休の取得をおすすめするかというと、絶対におすすめします。以下に取得したときのメリットを記載しておきたいと思います。
● 父親が育休を取得するかしないかで、家庭の安定度合いがかなり変わります。私がより実感するのはこれからだとは思いますが、復帰後の仕事のしやすさにも大きく影響を与えるだろうと感じています
● 子どもの成長過程を間近で見られる喜びがあります。新生児期の一ヶ月は、できること自体は増えないですが、生まれたての体がどんどん大きくなったり、力強く泣けるようになったりと、色々なところで成長を感じることができます
父親の育休に関する参考書籍として、『パパが育休とってみたら妻子への愛が深まった話』をあげておきます。家にいつの間にかこの本が置いてあるのに気づき、「これは自分に読めということだな」と理解して読んでみました。基本的にこの手の本にはあまり共感しないのですが、まんまと少し感動して悔しかったのでここで紹介しておきます(笑)
これから、HACARUS 社内で他のメンバーにお子さんが生まれるようなことがあれば、ちゃんと取得してもらうように後押しできればと考えています。また、そのためのフォローも積極的に実施していきたいと思っています。
私の育休中に業務をしっかりとまわしてくれたプロジェクトメンバーをはじめ、私の育休取得に対してサポートしていただいた方々に感謝しています。そのおかげもあり、まだ復帰して間もないところですが、とくに違和感を感じることなく業務に戻れています。家族全体が良い状態で無事に復帰できたので、これからも育休前と同様に頑張っていきたいと思います。