お客さまの話を聞けば、困っていることはたくさんある。それなのに、自分が提案できるのは扱っている商品だけ。
Fusicでパブリックセクター営業を担う長谷川も、かつてそんなもどかしさを感じていました。
経験を重ねるなかで、長谷川がたどり着いたのは、「商品ではなく、お客さまの課題そのものに向き合いたい」という思いでした。
2026年1月にFusicへ入社し、現在は大学や研究機関を中心に、AWSのリセールをきっかけとしたクラウド活用やシステム開発の提案を行っています。
長谷川がFusicで見つけた、「商品を売るだけではない営業」とは。
※この記事は2026年9月25日時点のものです。
インタビュイー
■セールス&マーケティング本部/セールス部門/部門長 長谷川 和利
大学卒業後、外資系ITベンダーの日本法人で研究機関向けにスーパーコンピューターの営業を担当。医療系スタートアップの創業、IT製品の販売支援事業などを経て、2020年に外資系クラウドパートナーの日本法人の立ち上げに参画。2026年1月にFusic入社。大学・研究機関を中心としたパブリックセクター営業と、マネジメントを担う。動画は倍速で見るほどのせっかち。
「会社の看板なしでは売れない」経験から、お客さまの課題を考える営業へ
──まず、長谷川さんがどんなキャリアを歩んできたのか教えてください。
最初は外資系ITベンダーの日本法人で、研究機関向けにスーパーコンピューター(以下スパコン)の営業をしていました。IT営業の基礎は、ほとんどそこで教わりましたね。数字もそれなりに上げていて、正直「自分はやれる」と思っていたんです。
ところが、28歳くらいのときに当時の上司やエンジニアたちと医療系のスタートアップを立ち上げたら、新しい仕事がなかなかつくれなかった。そうやって2年ほど挑戦するなかで、大きな気づきがありました。
それは、「今まで売れていたのは、自分の力だけではなかった」ということです。会社の看板があったから、話を聞いてもらえていた。看板がなくてもお客さまに選んでもらうには何が必要なのか。そこから真剣に考えるようになりました。
この経験があるから、今でも「お客さまは何に困っているのか」から考える癖がついているんだと思います。
──その後は、どんな仕事を?
IT大手の製品の販売を支援する事業を立ち上げ、5〜6年やりました。全国の中小企業のお客さまを回って、事業としては順調でした。
でも、お客さまの話を聞くと、資金繰りや後継ぎ、業務の回し方まで、困りごとは本当にさまざまなんです。それなのに、私が提案できるのは自分たちが扱っている商品のことだけ。目の前の困りごとに、ほんの一部分しか応えられない。それがだんだん、もどかしくなってきて。
最終的には会社を辞めて、学生時代に一度学んでいた中小企業診断士の勉強をし直しました。商品ではなく、お客さまの課題そのものに向き合える人になりたかったんです。
無事に診断士の資格を取得し、独立しようかと考えていたところに、1社目の上司から「クラウドの会社を日本で立ち上げるから、来てほしい」と声がかかりました。
そこで初めて、AWSのリセールに出会いました。お客さまがAWSを使うとき、私たちが窓口として間に入り、利用環境の提供から利用料の請求までを引き受ける仕組みです。
窓口になると、お客さまがどのサービスをどれだけ使っているかが見えてくる。そこから、お客さまが何をしようとしていて、何に困っているのかを一緒に考えられるんです。ずっと探していた商品の枠に縛られない提案のきっかけが、ここにあると思いました。
──その後、Fusicへの入社を決めた理由は何ですか?
リセールの契約を通じて、お客さまの課題は見えてくる。でも当時の環境では、それを解決するところまで踏み込むのが難しかったんです。見えているのに、届かない。
課題を見つけることと、それを形にすることを、同じ場所でやりたい。Fusicには開発も運用もできるエンジニアがいて、お客さまの困りごとを最後まで一緒に解決できる環境がありました。それが入社の決め手です。
リセールはお客さまの課題を知る入り口
──今は、どんなお客さまを担当しているのでしょうか。
お客さまは、大学や研究機関が中心です。研究でデータを解析するには、大量の計算資源が必要になります。その環境として、AWSのようなクラウドを使う研究者の方が増えています。
ただ、大学や研究機関は、ドル建てやカード払いでAWSと直接契約するのが難しいことが多いんです。だからこそ、Fusicが窓口になるリセールが役に立ちます。
──「請求の手続きを代わりにする仕事」ということですか?
「リセール=請求代行」という言葉が、どうしても先に立ってしまいますが、本当の仕事はその先にあります。
先ほど、窓口になるとお客さまの困りごとが見えてくるとお話ししましたが、具体的にはこういうことです。毎月の利用明細、つまりAWSのどのサービスを、どれだけ使ったかという内訳が、請求のたびに私たちの手元に届くんです。その際に、利用状況やコストが最適かどうかを、お客さまと一緒に確認するのも私たちの役目です。例えば、先月まで月1,000ドルだった利用料が、今月は2,000ドルになっている。内訳を確認すると、データベースや生成AIの利用が増えている。そうしたら「何に使っているんですか?」と聞いてみます。
すると「実は、新しいサービスを検証していて」という話が出てくる。「何か困っていることはないですか?」「それなら、うちのエンジニアが開発をお手伝いできますよ」と、そこから話が広がっていくんです。
──利用料の変化が、お客さまの困りごとを知るきっかけになるんですね。
はい。リセール自体は入り口なんです。その先で、研究の環境づくりやデータ基盤の開発、運用まで、エンジニアと一緒に提案していきます。最近は、生成AIの活用や大学の基幹システムについてご相談をいただくことも増えてきました。
──実際に、リセールの相談が開発の話にまで広がった例はありますか?
今進めている、ある大学のプロジェクトがまさにそうです。最初は「AWSのリセールと運用を支援してほしい」というご相談でした。
そこで「どうして計算資源が必要なんですか?」と聞いていくと、先生方がどんな研究をしていて、どんな予算がついていて、何を実現したいのかが見えてくる。その先生方は、ある研究データを解析するためのデータ基盤をつくりたいと考えていました。
それならFusicの機械学習エンジニアやMLOpsエンジニアがお手伝いできます、と。今まさに、エンジニアと一緒に基盤づくりを進めているところです。
研究者を支え、研究成果を世の中に届ける。その橋渡しをする仕事
──パブリックセクターの営業ならではのやりがいは、どこにありますか?
研究者の方が関心を持っているのは、研究の成果なんですよね。だからクラウドのことは私たちに任せてもらって、先生方には研究に集中してもらう。「おかげで研究に集中できた」と言ってもらえたら、役割を果たせたと思えますね。
ただ、昔からこの仕事の意義を感じていたわけではないんです。1社目の上司に「君が売ったスパコンが新しい薬の開発に役立ったと思うと、社会的に意義のあることに関われている気がしない?」と言われたことがあって。当時の私は、正直ピンとこなかった。でも、年を重ねて振り返ると、確かにそうだなと思うんです。研究成果が世の中に届く、その橋渡しに関われたら、ちょっと誇らしいなと。
──研究のサイクルを考えると、お客さまとは長いお付き合いになりそうですね。
研究の予算は年度ごとに決まるので、長く付き合うことが多いですね。翌年度以降の予算を取りに行く計画を一緒に立てて、種をまいて、それが何年かかけて育っていく。私自身は動画も倍速で見ないと落ち着かないくらいせっかちな性格なんですが、こうして何年もかけて種が育っていくのを見るのは、不思議と好きなんですよ。
売って終わりではなく、「その後いかがですか」と通ううちに「実は来年こういう話があって」と相談をもらえる。その関係が続くのが、うれしいし楽しいんです。
──最後に、どんな人と一緒に働きたいですか?
お客さまの課題を整理して、本当に解決すべきことは何かを一緒に考えられる人です。クラウドの知識や公共のルールは、入ってから覚えれば大丈夫です。
例えば、コンサルティングで課題を特定して提案まではするけれど、その先を見届けられないことにもどかしさを感じている人。あるいは、昔の私みたいに「自社の商品の話しかできない」ことに引っかかっている人。そういう人にこそ、来てほしいですね。
決まった商品を売るだけでは出会えなかった景色が、ここにはあります。お客さまと一緒に答えを探していく、そのプロセスを面白がれる人と、これから仕事をしていきたいです。
以上、「商品ではなく、お客さまの課題に向き合いたい」という思いを、Fusicで形にしている長谷川のインタビューをお届けしました!
Fusicには、営業が見つけた課題を、エンジニアと一緒に最後まで形にできる土壌があります。
お客さまの課題に、もっと深く踏み込んでみたい方。ぜひ一度、お話ししませんか?
\Fusicでは、一緒に働く仲間を募集しています/