ー「創業して3年目のとき、理念を探すためにディズニーランドへ働きに行きました。そこで福岡工務店の理念である『おっ!』が生まれたんです」
こんにちは。株式会社福岡工務店・デザイナーの小夏です。
今回、代表取締役CEOの阿久津にインタビューを行い、『おっ!』という日本一短い理念が誕生するまでについて語ってもらいました。
目次
1、3.11で『驚いた』キャストの行動
2、ディズニーで学んだ、もう1つの働く目的とは?
3、「おっ!」をつくる
3.11で『驚いた』キャストの行動
ー社長がディズニーランドでアルバイトって...!当時の社員の皆さんには何と伝えたんですか?
理念を探しに行ってくると伝えましたよ。
『社長はとうとう頭がおかしくなった』とか『遊びに行ってるだけなんじゃないか』なんて、散々言われましたね。
(そうでしょうね...)
ー何かきっかけがあったんですか?
創業後3年が過ぎて経営も安定していたんですけど、日本一を達成するためには何かが足りないと日々悩んでいました。
そんなとき、東日本大震災が起こったんです。
たくさんの方が犠牲になってしまったのはもちろん、テレビの映像で家が流されているのをみて愕然としました。仕事柄、家に関わっている色々な人の思いを知っている分、本当にいたたまれなかったです...
そして、ふとニュースを見ていて流れたのが、『ディズニーの神対応』でした。
ー地震直後、キャストがお菓子やかぶりものが配ったり元気付けたりして「神対応」だと話題になっていたニュースですね。
そう。しかもそれをバイトの子が独自で判断してやっていた。
インタビューで「なぜその行動ができたのか?」と聞かれたキャストの方が、「ディズニーの理念=GIVE HAPPINESSにそって行動しただけ」だと答えたんです。
理念なんて綺麗事だと思っていたけど、人が実際に動いているところを目の当たりにして驚きましたね。今の会社に足りないものはもしかしてこれなんじゃないか?と思いました。
ーそれで理念を決めようと思ったんですね。
でも、理念を決めようと考えても思いつかなくて。理念があってもどうやって人が動くのか、なぜハピネスを提供したくなるのかよく分からなくて、働いてみたらわかるんじゃないか、と思い面接を受けに行きました。
ディズニーで学んだ、もう1つの働く目的とは?
ーそもそも、あのディズニーの面接によく受かりましたね!
「ヴェネチアン・ゴンドラ」というボートのアトラクションの、ゴンドリエ(ボートをこぎながら歌ったり喋ったりするキャスト)に受かりました。
多分、顔が濃いから西洋人にみえてちょうどハマったんだと思います。
(確かに...)
ー実際に働いてみてどうでしたか?
働くと本当に、ハピネスを提供したくなっていました。
それって何でかっていうと、先輩キャストだったりミッキーだったり、みんながハピネスを提供することを目的に働いているからなんです。
ディズニーのアルバイトって大変な割に、時給がいいかと言われたらそうじゃないと思います。それでも自分も含めてみんな、ハピネスを提供することを心から楽しんでいました。
お金のために働くのももちろん大事なんだけど、もう1つ何か別の価値観を持つのも大事だ、と気づきましたね。そのもう1つの価値観を理念として掲げたら、もっとみんなが生き生きと働けて会社がよくなるんじゃないかと思いました。
「おっ!」をつくる
ーそこから、「おっ!」というのはどうやって生まれたんですか?
ハピネスを提供していて、幸せって一体何なんだろうと考えるようになったんです。
そしたらある日、走馬灯のように幸せだった瞬間が頭の中を駆け巡りました。
その時、自分の幸せだった瞬間は全部「驚き」=「おっ!」のあとに生まれていた、ということがわかって「これだ!」となりました。
社員のみんなが「おっ!」をつくるということを価値観にすることで幸せが増えて、お客様にも幸せを届けることができると思っています。
ー阿久津さんが今までで印象に残っている「驚き」は何ですか?
自分が建築の道に進むきっかけになった、ピラミッドに登ったときの「驚き」ですね。
360度地平線が見えて砂漠に月明かりが当たっていて、こんな素晴らしい景色があるのかと感動しました。そして、こんなに何千年も前の人が自分に感動を与えたことに驚きました。
こうやって相手をいい意味で「驚かせた」後って必ず、幸せが生まれると思います。
例えば、赤ちゃんが初めて立った時だって、両親を驚かせて、そのあと幸せが生まれますよね。
ー最後に、これからの目標を教えてください!
福岡工務店は、日本一の着工棟数を目指しています。
社員のみんなで『おっ!』を日本一つくれる会社になれば、この目標も達成できると信じています。
これから新しい事業にもどんどんチャレンジしながら、『おっ!』を一緒につくってくれる仲間と一緒に成長していきたいです。
ーありがとうございました!