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こんにちは、株式会社フォーイットの技術統括事業本部では、10年以上をかけて成長したプロダクトをリニューアルしながら、新規開発を同時並行しました。
本記事は技術統括事業本部の本部長であるWと、スクラムマスターとしてプロダクトのリニューアルに関わるAの対談をもとに作成しています。
株式会社フォーイットは、自社開発アフィリエイト・プラットフォーム「afb」(アフィビー)を展開しています。
「afb」はレガシーなスクリプトが混在して動いているプロダクトです。インフラ環境などは変えて強固にしていますが、使いづらいなどの意見も出ていました。この意見は、管理系の画面を使っている営業からも、運用をするエンジニア組織からも出ており、さすがにこれ以上、このままにしておけない段階に至っていました。
危機とリスクを回避する必要性を説明
仮に「afb」のメンテナンスが遅れてセキュリティ事故やネットワークエラーなど重大事故が起こると、売上へ大きく影響します。加えて、「afb」の売上は弊社の売上構成比でも非常に大きく占めているプロダクトです。私たちはこの売上を担保しなければなりません。
実際の「afb」は、改善に手が回らず技術的負債が蓄積された状態でした。しかし新規開発を優先しており、複数のシステムを追加し続けたために複雑性も増しており、プログラムの古さからクリティカルな対応もできません。
蓄積した老朽化が負の連鎖を起こしていました。そして新規開発コストの増大にも繋がっていたことから、根本から変える必要がありました。
経営陣を納得させた資料とその内容
経済合理性の高いプロジェクトを選択すると、やはり「afb」が最優先です。技術統括事業本部の本部長であるWから、経営陣に対して「根本的なエラーの改修が必要である」と申し入れると同時に、「afb」を改修することで得られる結果も伝えました。
開発人員の推移は、現在・移行中(エラー改修中)・エラー改修後の区切りでグラフ化して、改修後も経済合理性の高い選択の継続ができることを定量的に理解してもらえるように伝えました。
資料には、「afb」の改修を経た後に持ちたいと見込んだ技術統括事業本部のKPIも図にして、含めました。項目は5つ、セキュリティリスク・トラッキング速度・インフラコスト・新規開発コスト・エラー発生頻度で、いずれも定量的なKPIです。
しかし今見返すとこれはやはり改修をスタートする前の初期段階のものです。当時は考えうる最善のKPIを描いていましたが、実際の改修を経た2023年2月現在では、当時考えていたKPI通りにはいかない部分もかなりあることがわかっています。しかしこれも、初期段階で言語化して掲げたからこそ、事後になって振り返ることができており、貴重な記録です。
「afb」の改修を推進できると決まったと同時に、今後はメンテナンスを定期的に行う必要があること、メンテナンスされていない古いシステムでは技術的な負債が多く溜まってしまうため、小さいサイクルで負債を返す体制にすることを事業部で掲げました。
改修と、リニューアルも並行することに
「『afb』の改修は正直、なぜ今から着手するのかわからない、何をしていいかもわからない、どこから手をつければいいのかわからない、という状態からのスタートでした」と語ったAさん。
「僕が技術統括事業本部に要求したのは、運用とリニューアルを同時にすること。大変だったと思う」とのWさんに対して、「使える時間もそんなに担保されておらず、チーム作りからのスタートでした」と振り返ったAさん。
当時を振り返りながら淡々と話すお二人でしたが、当社の営業部門におけるトップの者は、約1億円を売り上げます。(参考:https://www.wantedly.com/companies/forit/post_articles/394293)営業部門が日々売り上げを積み上げるプロダクトこそが「afb」であり、その改修とリニューアルを同時に並行するという決定の重みは相当のものであったと考えられます。
2022年3月28日にはキックオフミーティングが開かれ、数々の新しいアクションが動き出しました。(https://speakerdeck.com/forit_tech/afbnoriniyuaru-3-4keyue-kuraijing-tutakedo-jin-bu-doudesuka)
まず3人で走り出したリニューアルチーム
リニューアルチームにアサインされたのはAさんを含む3名でした。「業務の空き時間に進めよう、という状況でした」とAさん。
「PHPの古さに対する技術的負債など、それらをなぜ解消する必要があるだろうか?と改めて話を進めましたが、当時は明確な言語化ができていませんでした。私たちの解像度も正直低く、3人の間だけではなく技術統括事業本部全体でもビジョンの共有などが追いついていなかったと思います」。
アーキテクチャとは?どうするのか?といった話をして、ダメ出しをし合って、これを繰り返す。ここから「afb」のリニューアルが動き出しました。
そして、それとほぼ同時期に、アジャイル開発を導入しました。
参考記事:アジャイル開発導入のストーリーはこちら
参考記事:かつての社員を大歓迎したチームと、快諾したかつての社員のストーリーはこちら
技術統括事業本部は、2023年も各種開発に鋭意取り組んでまいります。ぜひこのチームで一緒に働きませんか?少しでも気になった方は、まずカジュアルにお話ししましょう!ご応募をお待ちしています。