こんにちは、フーディソンの広報です。
今回はWantedlyでは初めての『sakana bacca (サカナバッカ)』という魚屋の店舗で働くスタッフの紹介です。見て、知って、食べて楽しむ体験型の鮮魚店にて副店長として働く菅野さんにお話をお伺いしました。
編集部:まずは、sakana baccaについて教えてください。
菅野さん:sakana baccaは都内に9店舗(中目黒、都立大学、中延、エキュート品川店、新橋、五反田、豪徳寺、グランスタ東京店、グランスタ丸の内店)を展開する魚屋です。日本の風景から減りつつある街の魚屋をモダンにアップデートし、東京ではあまり流通していない珍しい魚や、高鮮度の鮮魚を産地や市場から仕入れています。
SNSやオンラインショップを活用した情報発信も活発に実施することで、魚離れの進む若い世代を始め、幅広い世代にご利用いただいています。
編集部:「魚屋をモダンにアップデート」という言葉はまさにだと感じました。店に向かって歩いている中でも店鋪のデザインがとても目を惹きますね。お魚の種類も多くてワクワクします。
菅野さん:ありがとうございます!なるべく多くの人に魚に親しみを持って欲しい、魚屋に入る敷居を低くしたい、と思いから、店舗の窓や黒板などに季節にまつわる魚のイラストをスタッフと協力して描くこともあります。自分たちで店づくりをしていくことがsakana baccaらしさだなと思います。
編集部:素晴らしいですね。それでは早速菅野さん個人の話をお伺いして参ります。現在の業務を簡単に教えてください。
菅野さん:2021年9月に入社しsakana bacca都立大学経験を積み、現在はsakana bacca中目黒に異動し勤務しています。主に魚の加工・販売。寿司や惣菜の製造。現在はお店の仕入れや数字状況の把握、アルバイトさんのマネジメントも含めて担当しています。
編集部:学生時代から現在の入社に至った経緯を教えてください。
菅野さん:元々魚好きなこともあり学生時代から回転寿司屋さんでバイトをしていて、将来は魚屋さんか板前さんのお嫁さんになって魚をいっぱい食べたいという夢がありました(笑)。
出身は神奈川県ですが父が福島県の出身だったこともあり、魚は身近な存在でした。水産業界に関わりたいなという思いで社会へ出ました。
前職では2年間スーパーの社員として鮮魚部門で働いていました。売り場で接客経験を積み、2年目から少しずつ包丁を持つようになったところで転職を考えました。スーパーは魚の価格帯は比較的お値打ちで、幅広いターゲットに対して質よりも量を多く販売することを求められる職場だったこともあり、鮮魚専門店で大好きな魚により深く関わる仕事をしたいなと思いがあったんですよね。
編集部:その中でフーディソンさんのsakana baccaへ興味を持たれたのですね。
菅野:実は、転職中にこの都立大学の店舗に足を運んだことがあり。その時にツバメウオとコバンザメが店先に並んでいたのを見た時に、「やばい!」と興奮したのを覚えています(笑)
なかなか店先に並ばないラインナップなので、魚好きとして一気に興味が湧きました。店舗の雰囲気はもちろんのこと、鮮魚専門店の中でも新たな発想で取り組む気概を感じました。加えて社長インタビューを読む中で一漁師のことも真面目に考え、水産業界で働く人を大切にしていきたいという山本さんのパッションに胸を打たれ、私もこの会社の仲間になりたいと強く入社を意識しました。
編集部:sakana baccaと他の鮮魚専門店との違いはどのようなところにあるのでしょうか。
菅野さん:一般的な鮮魚専門店ってどうしても昔ながらの考え方が根付いているなと感じます。いわゆる職人肌のイメージです。個人(店舗)差はもちろんあると思いますが、どうしても女性は力仕事では限界があるので、お造りや寿司づくりを仕事の領域として定められる傾向があり、キャリアも限られてしまうこともあるのではないかと感じています。
そんな中、「魚屋をモダンにアップデート」というsakana baccaのコンセプトにとても惹かれました。これまでの良さは残しつつ、新しさも取り入れ変化し続けようとする、そんな会社の考え方に強く共感しました。
編集部:入社後実際に働いてみてどうでしょうか。
菅野さん:柔軟でフットワークが軽いメンバーばかりだなと感じます。新しいアイディアに対しても「いいじゃんやってみよう」と、枠にとらわれない魚の売り方が尊重される雰囲気です。ルールにとらわれず自由にチャレンジできるからこそ、どう売っていくのかを自分で考える裁量がとても大きいので正直難しいなと思うことも多いですけどね(笑)
編集部:その難しさについて具体的なエピソードはありますか。
菅野さん:現在は、副店長として仕入れ業務にも関わっているのですが、先日、美味しいから絶対に売れる!と自信を持って仕入れたサクラマスを、最後の売り場作りまで一気通貫で作っていく経験をしました。個人的には楽しくて仕方がなかったのですが、結果としては思ったほど売れなかったんです。
客数が足りなかったのか、お給料前でお財布の紐が固かったのか?売れなかった理由は数えれば数えるだけ出てきますが、確実にはわかりません。売り方に正解はなく、この地域だと絶対に売れる!なんてこともないんですよね。
今回の経験のように、描いていた理想通りに進まず辛いことは多々あります。でもそれが面白いなと思っています。マニュアルがないからこそできるトライ&エラーの連続が確実に自分の経験となっていますね。
編集部:魚への愛と仕事への熱量が伝わってきます。副店長に至るまでのステップと副店長になってからの仕事の変化を教えてください。
菅野さん:入社時の技術テストでは面接に加えて包丁スキルも見ていただきました。私自身包丁で捌く経験が浅かったこともあり、最初は一般社員で入社し魚を捌くだけではなく、店舗での接客と月次の利益管理を中心に経験していきました。
入社して約1年半後の2023年の4月からsakana bacca都立大学の副店長として勤務していました。ここから店長がやっていた仕事を自分でも行うことも増えていきました。店舗全体のマネジメントなので、アルバイトクルーさんへの指示出しや、店舗全体の販管費から利益までの数字管理、売り場のプロデュースまで、店長不在時には店のトップとして判断することが必要になります。
編集部:副店長としてマネジメントの仕事をする面白さをどのあたりに感じますか。
菅野さん:先ほど売り方の正解がないというお話をしたんですが、お店の仲間に「今日は〇〇のお魚がおすすめなのでぜひお客様におすすめしてみてください」という依頼をすると、いい意味で自分が思っていたものと違う食べ方や売り方を提案してくれることがあります。
そんな時に自分の引き出しの少なさに気づくんですよね。魚種によっては、お造りもよし、惣菜用に加工するもよし。値付けも売り方も食べ方も正解がないからこそ、一緒に働く皆さんそれぞれに気づかされる瞬間がとても面白いです。そうやって魚好きで繋がったチームでお店を作っていくことが私の中で大きなやりがいになっています。
編集部:魅力的な店づくりですね。1日の仕事の流れを教えてもらえますか。
菅野さん:7時に出勤、その後荷下ろしと商品の数に間違いないか検品を行います。どのように販売するのかの売り場作りも考えます。そして8時頃から魚を捌き始め、商品作りを行います。捌いているとレジのスタッフが出社するので、ポップ作りや売り込みのポイントなどを指示し、10時開店に向けて最終準備を行います。
開店後は接客と追加で魚を捌くこともあります。お昼頃に遅番のスタッフが出社しポジションを交代しながら夕方のラッシュに向けて刺身の盛り合わせを作ります。16時ごろから今日の売れ行きなどと在庫を見て、発注作業を行うと、17時から17時半ごろには退社というスケジュールです。1日4名程度でお店を運営しています。
編集部:菅野さんが仕事をする中でのワクワクする瞬間とこれからのビジョンを教えてください。
菅野さん:sakana baccaにはご近所の魚好きの方々が足を運んでくださることが多いです。後日「あの魚美味しかったよ」と声をかけてもらえると、「あのお客様を唸らせることができた!」と、達成感を感じます。まさにこういったお客様との近さやコミュニケーションの積み重ねが面白いです。この魚をおすすめしたらあのお客様はきっと喜んでくださるだろうなぁと頭に思い浮かべながら捌くこともあります。
このご時世、あえて魚なんか食べなくてもいいじゃないか。肉の方が安いし、調理も簡単だし、魚は骨もあるから食べづらい。でもだからこそ、魚を食べてくださる方や魚好きの方を大事にしたい、という思いがあります。そんなお客様に魚の魅力を直接伝えられるsakana baccaで働けることは、本当に自分の体現したい顧客との関係性を作ることのできる場です。時に自分のためのお店じゃないかと思いますね(笑)
また、フーディソンの目指す「世界の食をもっと楽しく」というミッションと水産業界を盛り上げたい、という私のビジョンが大きく重なっています。その思いの根底にあるのは、日本の文化が好きな気持ちです。
例えば正月におせちを食べる。節分に恵方巻きを食べる。など季節の折り目にある行事の食卓には魚が不可欠ですよね。この尊い日本文化を無くしたくない。そのためにも水産業界が廃れていってはいけない。魚食文化を絶やしてはいけないと強く思っています。
編集部:最後にどんな人と一緒に働きたいですか?
菅野さん:柔軟で謙虚、且つフットワークの軽い人ですかね!常に何か取り入れようと学ぶ姿勢がある人は大歓迎です!また男性はもちろんのこと、どうしても水産業界でのキャリアが限定される女性にとって働きやすい環境であることもお伝えしたいです。飲食店や小売店での経験を活かして、魚が好きな仲間が一人でも多く増えてくれたら嬉しいです。
また、先日私も参加させていただいたんですが、選考前や選考中にカジュアルに面談をおこなうことも可能です。オンラインでもOKなので、ざっくばらんにsakana baccaについてお話ができればと思っています。気になることは何でも聞いてくださいね!
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