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職種の垣根を越え、データの活用にコミットする。ナウキャストのデータエンジニアの本質追求とは

こんにちは。Finatextホールディングス 広報担当、ミヤカワです。

Finatextグループのメンバーを紹介していく社員インタビュー。今回は、ナウキャストのデータエンジニアである島 真人さんにお話をうかがいました!

島 真人 - 株式会社ナウキャスト データエンジニア
武蔵大学経済学部金融学科卒。専攻はファイナンス。新卒で株式会社QUICK に入社し、主にバックエンドエンジニアとして、AWS の各種マネージドサービスを用いたオペレーション作業のオートメーション化や、金融データと機械学習の技術を活用した予測モデル構築のプロジェクトなどに従事。2021年1月に株式会社ナウキャストにデータエンジニアとして入社。現在は、データパイプラインの新規構築やエンハンス、社内のデータに対するオペレーション作業の効率化やEDA環境の構築などに携わる。プライベートでは体を動かすのが好きで、学生時代にアーチェリーをしていた経験から、数年前に弓道をスタート。最近も月に1~2回のペースで弓を引いている。

ナウキャスト初となる新分野のデータプロジェクト立ち上げに注力

– 本日はよろしくお願いします!島さんはいま入社して1年ちょっとでしょうか。まずは現在のお仕事内容を教えてください。

2021年1月の入社なので、そのぐらいになりますね。業務内容としては、新しいデータを提供するにあたって必要となるデータパイプラインの新規構築や、社内に存在する既存のデータパイプラインの改修、社内のデータに対するオペレーション作業の効率化などをしています。他にも、EDA(探索的データ解析)に関連した業務として、クレジットカードや位置情報を用いた分析や、新規データソース検討時のデータ評価のほか、EDAをナウキャストのメンバーが効率的に行うための環境の検討・構築なんかもしています。

– 色々な業務をされていますが、特にいま注力されているものは何でしょうか。

一つ取り上げるとしたら、位置情報データに関するプロジェクトですね。ナウキャストとしては今まで主にPOSやクレジットカードのデータを投資家向けに販売してきましたが、現在、データの種類を増やす試みを行っており、その一つが位置情報データです。今ようやくデータが売れるような段階になってきています。と言いつつも、データやシステムにまだまだ課題は残っているので、これからさらなる改善や価値向上を図っていくつもりです。

– 位置情報データのプロジェクトというのは具体的にはどういったものなのか、もう少し詳しく聞いてもいいですか?

簡単に言うと、例えば「工場の拠点にどれだけ人がいるのか」をデータ化し、投資家の方々の判断材料にしていただこうというものです。通信会社の持つ位置情報データを活用し、各生産拠点や工場にどのくらいの人がいるのかを算出することで、投資先であるメーカーの生産活動が活発化しているのかどうかを見分ける指標の一つになるのではと考えています。

- 位置情報を使ったサービスは他社も提供していそうですが、ナウキャストのサービスにはどんな強みがあるのでしょうか?

位置情報データのサービスにおけるナウキャストの優位性は、2点あるかなと思います。

1点目は、ナウキャストがこれまでに蓄積したデータクレンジング/マスタリングのノウハウです。位置情報に限りませんが、企業がビッグデータをビジネスに利活用できる状態にするためには、一定の前処理工程が必要です。機関投資家向けであれば、証券コードをデータに付与したり、関係会社を紐づけたりする工程が発生します。ナウキャストは、手作業のみで行われることの多い前処理工程に自動処理プロセスを導入し、データオペレーターによる手作業と組み合わせることによって、効率性と精度の両方を担保できています。

2点目は、位置情報に他のデータを掛け合わせ、適切なソリューションをお客様に提供できることです。例えば、位置情報だけですと来店したところまでしか追えませんが、クレジットカードの決済データと掛け合わせることで、どこから来た人が決済に至ったかまでわかったりします。

– なるほど。そのプロジェクトを進める上で、どういった点に苦労されたのでしょうか。

拠点の一覧を出す上では、メーカー本体だけでなく子会社の拠点も考慮する必要があります。さらに資本関係の有無なども影響してくるので、データを綺麗に整地するのは容易ではありません。この作業を数百社の銘柄に対して行っていくので、なかなか骨が折れました。

また他のデータに比べると、位置情報データというのはまだ投資の現場で活用された実績が少なく、活用イメージが付きづらいという課題があります。そこで、各社が開示している売上高などのデータと比較して「こういう風に使うとよいですよ」というユースケース作りも含めて行なっています。

オルタナティブデータの可能性とそれを信じる社員に惹かれた

– ありがとうございます。続いて、島さん自身のことについて聞きたいのですが、これまでのキャリアや入社経緯について教えてください。

前職は株式会社QUICKという会社で、新卒で入社して6年弱いました。元々文系で、エンジニア配属は全くの予想外だったのですが、バックエンドエンジニアとして社内システムの開発や運用などからキャリアをスタートしました。しばらくして、金融データと機械学習の技術を活用して、予測モデルを構築するというプロジェクトに携わりまして、そこで「東大日次物価指数(※)」のデータを受信していたんですよね。当時セミナーに参加したこともあって、元々ナウキャストという会社は知っていました。そのときは「東大発すごいベンチャーだなあ」くらいの印象でしたが(笑)。

※ 東大日次物価指数
東京大学の渡辺努教授(ナウキャスト創業者、現・技術顧問)の研究室により、物価動向をタイムリーに把握するための指標として開発された物価指数で、2016年1月からはナウキャストが「日経CPINow」として提供中。

その後、エンジニアとしての実力を高めたいという思いから転職を考えるようになり、エージェントからFinatextやナウキャストを薦められて、転職先として検討するようになりました。前職では財務情報や経済統計などの伝統的なデータを扱うことが多かったのですが、今まで活用されてこなかったビッグデータ(オルタナティブデータ)の価値を最大化するというナウキャストの事業内容に惹かれましたね。

– どうしてオルタナティブデータを扱うところに惹かれたのでしょうか?

これまで扱ってこなかった種類や分野のデータに触れることで、新しいチャレンジにつながると考えたからです。また、大学でファイナンスや金融、経済などを学んでいて、そういう分野に関わりたいという軸で前職の会社も選んでいたくらいなので、純粋な興味や関心もありました。

選考中に何人かの社員と話をしたのですが、オルタナティブデータをこういう風に活用していきたいというビジョンを全員がはっきりと持っていたんですよね。いま活用されていないこういうデータが存在し、それを加工して価値のあるものに変え、社会に役立てていきたいというものをそれぞれに思い描いていたのも、すごく印象的でした。

ドメイン知識と分析視点が求められる本質的なデータエンジニアリング

– 先ほど業務内容をお聞きしましたが、ナウキャストのデータエンジニアリングの特徴ってありますか?

当社のデータエンジニアリング業務は「ただデータを渡されて、それを指定された形に加工・格納して終わり」というようなものではありません。どの種類のデータを扱うにせよ、まずデータエンジニア自身がEDAを行い、データを活用する側の立場や視点で、どのようなデータであるべきかを考えます。自分たち自身がデータにしっかりと向き合うことで初めて見えてくるものがある。「日次じゃなくてもっと細かな時間単位で出せたほうが活用しやすいのでは?」「もっとこういう見せ方をしたほうが視認性が高いかもしれない」などといったように、自ずとアウトプットの質や精度が変わってくるのです。

その際には当然、ドメインに対する知識が求められます。たとえば位置情報であれば位置情報についての知識を持っているのはもちろんのこと、分析対象となるメーカーの事業内容や企業構造まで理解していなければいけません。一般的には、データアナリストやデータサイエンティストがやることの多い領域であっても、当社ではデータエンジニアが主体的にカバーしていく。ここが大変なところでもあり、同時に面白い部分だなと感じています。

– データエンジニアがそこまでやってしまうのは、どういった理由からなのでしょうか?

そもそもナウキャストのビジネスモデルではデータエンジニアが主役です。一般にデータエンジニアは黒子的な立ち位置になりがちですが、ナウキャストではデータエンジニアのアウトプットがそのままプロダクトになります。そんな環境で働くからこそ、自然と上流から下流までを意識するようになり、顧客に価値を届けることにこだわりを持てるように感じます。

また、根底にあるのはやはり「価値のあるデータを提供したい」という思いではないでしょうか。もちろん、実際に加工していくとなっても、データのクレンジングで完璧なものを目指すのは現実的に難しいことが多いです。時には何百何千といったデータを自分の目で見ていかねばならない場面も存在します。妥協せず、根気強く続けていく必要はあるのですが、だからこそ、苦労して作り上げたデータの価値が相手に伝わり、実際に契約につながったと聞いたときはうれしいですね。

– まさに苦労が報われる瞬間ですね!ちなみに、そうしたビジネスサイドの情報はどのように得ているのですか?

得るというより、自然と入ってきますね。「新規で契約が取れました!」みたいな情報は日ごろからSlackで共有され、それを見てエンジニアもスタンプでリアクションする、というような光景が日常的にあります。開発と営業の距離感はかなり近いと思います。前職では開発と営業が完全に分かれていたので、ビジネス側とエンジニア側との関係性は入社後に意外に感じたポイントの一つです。

データエンジニアの領域を超えるのは、大変で面白い

– 入社1年ほどですでに新規プロジェクトも経験されていますが、今後さらにやってみたいことや、目指したい姿はありますか?

データエンジニアとしてのスキルや経験に磨きをかけるのはもちろんですが、エンジニアリング領域に留まらず、グループ内のデータビジネスの発案・推進や社内外の各ステークホルダーの折衝まで自立して行えるようになりたいですね。お客様と直に接することで、どういったデータが必要かをよりリアルに知ることができますし、その結果、どう開発すべきかもクリアになります。実際にデータが活用されるところまで本当にコミットするためには、自身の幅を広げていく必要があると思っています。

– 実際に、職種の垣根を越えてお客様とやり取りしているようなエンジニアはいるんでしょうか?

むしろ、そちらのほうが割合としては多いかもしれません。「こういうデータを作りました!」というときに、実際に利用しているお客様のもとに足を運んだりオンライン商談に同席したりして、データのご紹介からQ&Aまでをその場でやってしまう、というのがごく普通のことなんですよね。相手が海外のヘッジファンドのときは、英語でそれをやっちゃう人もいるくらいです(私はまだそこまでできていないので、当社の福利厚生でネイティブによる英語レッスンを受けようと思っています)。

– 近い将来、島さんの姿もそういう姿も見られそうですね。最後に一言お願いします。

必要に応じて自身の職掌を超え、さまざまな経験を積めるのは、ベンチャーの規模感やナウキャストの風土ならではだと思っています。データエンジニアリングという分野自体が、まだまだ発展途上な部分もありますが、それだけ変化も可能性も大きい分野。その変化を一緒に楽しめる方と、ナウキャストを盛り上げていきたいですね。

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