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新卒デザイナー研修物語 第7話「UD」

こんにちは!
ブルテリアという筋骨隆々なワンちゃんに目がない中司です。

新卒デザイナー研修物語の最後を飾るのはUD研修です。

UDについて

ところで皆さんは「UD」をご存知でしょうか?
UDの正式名称は「ユニバーサルデザイン」ですが、私は初めて聞いたとき、なんの略称なのかまったく分かりませんでした。

研修の初めに、先輩から「ユニバーサルデザインとは何か、説明できる?」と聞かれ、私たち新卒メンバーは自信を持って答えることができませんでした。ユニバーサルデザインとは、一言でいうと「全ての人が使いやすいデザイン」のことです。

領域がとても広い概念であり、これが定義の全てではありませんが、今回の話で少しでも身近に感じてもらえると幸いです!


UD研修の流れ

研修は3日間にわたって開催されました。

1日目・・・UD座学
2日目・・・アクセシビリティ座学
3日目・・・UDワークショップ

2日間の座学で知識を身に付けた後、3日目のワークショップに臨むというプログラムでした。


1日目:UD座学

初日にまず驚いたのは、フェンリルにはオリジナルのUDガイドラインがあるということでした。フェンリルのUDガイドラインはとても丁寧で分かりやすく、UDをデザインに取り入れるときに配慮すべきことがぎっしりとまとめられており、フェンリルのUDへの熱量の高さが感じ取れました。

初日は主にUDの「全ての人が使いやすい」という考え方を理解するため、路線図を用いて「どこがどのように使いづらいのか」の問題点をみんなで探しました。
この課題により、身近過ぎて意識していなかった違和感を言語化できました。色の見え方が一般とは異なる「色覚特性」に異常のある人を考慮して判別しやすい色を使うことや、日本語が分からない人でも理解できる路線記号の表記など。
こういった細やかな配慮と工夫を人に説明する作業を通じて、UDを明確に理解し、とても効果的に学ぶことができました。


2日目:アクセシビリティ座学

アクセシビリティとは、ユーザーが情報やサービスにアクセスしやすく、円滑に利用できることを指します。ところで、皆さんはスマートフォンやPCのアクセシビリティ機能をどれくらい使用していますか?
iPhoneの画面上にホームボタンを表示させる「AssistiveTouch」をご存じの方も多いのではないでしょうか。

スマートフォンやPCには、「使いやすさ」を向上させる機能がたくさん搭載されています。例えば、文字サイズを大きくしたり、タップしたところの文字を読み上げたりして、視覚障害者の端末操作を補助する機能があります。

2日目の座学は、そういったアクセシビリティ機能を自分のスマートフォンを使って実際に体験しました。私にとって特に難しかったのは、iPhoneの読み上げ機能「VoiceOver」を使うことでした。普段の操作ならホームに戻ったりスワイプすることに困ることはありません。しかし、VoiceOverは視覚を使わずに操作できるよう設計されているため、操作方法が全く違い、ホーム画面に戻るだけでもとても時間がかかりました。しかし、その感覚に慣れることで視覚障害者の視点が少し分かったので、実際にやってみることが一番の近道だと感じました。また、一つ一つの操作を音声を聞きながら実行するため、マシンリーダブルに対応していないとどうなるのか身をもって体感して、アクセシビリティの重要性を再認識しました。


3日目:UDワークショップ

最終日はワークショップです。
既存アプリを使用して、アクセシビリティをチェックし、リデザインしました。

最終日の研修はこれまでの集大成とも言えるもので、ここまで教えてもらった知識を総動員しながら、付箋を使って課題の洗い出し→画面のリデザイン→資料にまとめて発表という流れで進めました。

UDのチェック項目を洗い出し、役割分担を決めるところまでは順調でした。しかしチェック項目の数が多く、最後のほうは制限時間内に終わらせることで精一杯でした。

UDは対象となる範囲がとても広いため、時間内に完成度の高い成果物を提出するには、要点を把握した上で要領よく作ることが欠かせないと痛感しました。これは経験あるのみなので、日常の中でUDを意識していきたいです!


研修を終えて

私たちはこの3日間の研修を通してUDに触れ、自信を持って「ユニバーサルデザインとは何か」を説明できるようになりました。

自分自身がUDを理解するのはもちろんですが、UDを取り入れるにはエンジニアさんやクライアントの協力がなくてはできません。「UDを取り入れることでユーザーの使いやすさがどれだけ向上するのか」を言語化できる力を身に付けていきたいです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
7本の記事にわたってお伝えした「新卒デザイナー研修物語」はこれにて完結です。

まだ読んでいない記事がある方、そして、他の記事も読んでみたいと思ってくださった方は下記からどうぞ!

<前回のお話はこちら>

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