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エンジニアMeetUp!酪農DXをリードするファームノートの開発とは?
株式会社ファームノート
こんにちは。ファームノート編集部の西です。都内在住ですが、この前の雪はすごかったですね。北海道の皆さんからすれば日常風景なのでしょうが、数年ぶりに車がすっぽり雪に埋もれました。大人は大変ですが、子供だけは楽しいようで、雪だるまを嬉しそうに作っていました。さて、今日はエンジニアチームを紹介させてください。少数精鋭の開発チームですが、絶賛採用強化中です。1月27日にMeetUpをオンラインで開催予定です。
エンジニアとプロダクトのチームを率いるグループ長2人にどのような方を仲間として迎え入れたいのか聞いてみました。
――まず、お二人の役割を教えて下さい。
吉田理貴(以下、吉田):プロダクトのグループ長でエンジニアメンバーを率いています。プロダクトの企画と開発を通じて「世界の農業の頭脳を創る」を理念に、「Internet of Animals」の世界を実現するため、センシング技術の開発や人工知能の活用にも取り組んでいます。ちなみに神奈川県に住んでます。
阿部剛大(以下、阿部):私はエンジニアリングのグループ長を担っています。センサーといったハードウエアの仕様を決めたり、調達計画やロジスティクスの構築したりするといったこともやっています。自社製品を簡単に紹介しますと、牛にセンサーを取り付け、活動情報を収集、取得できる「Farmnote Color」があります。収集した情報などをスマートフォンやタブレットなどで、いつでもどこでも牛群の情報を記録・分析・共有できる「Farmnote Cloud」もあります。Farmnote製品の有償ユーザー数は約1,600生産者、契約頭数約32万頭(2021年8月時点、参考:日本の飼養頭数380万頭)まで広がってきました。私は本社がある北海道・帯広に住んでます。
−−エンジニアといっても様々な分野があります。特にどの分野のエンジニアを仲間に増やしたいですか。
吉田:特に必要としているのは、「Webエンジニア」「インフラ/BE」「データ分析」の3領域です。順に紹介するとWebエンジニアは、ソフトウエアのアプリ開発やバックエンドのAPI開発を担っていただきます。具体的には主に「Farmnote Cloud」のフロントエンドやバックエンドのほか、関連サービスの開発・運用・保守を行っていただきます。他にもデータ分析チームと協力し、自社プロダクトのIoTデバイス 「Farmnote Color」と連携した機能の開発を行います。例えば、牛の起立困難検知結果を受け取りユーザーに通知する機能や搾乳機と連携し乳量を定期的に取り込む機能を開発しました。
次に「インフラ/BE」は開発チームと協力して、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)やGCP(グーグル・クラウド・プラットフォーム)に関わる設計や構築のほか、運用業務全般です。自社アプリが安定稼働し続ける環境づくりが主な役割です。縁の下の力持ちとなってくださる存在ですね。BEについてはセンサーといったIoT機器が多いので、これらの開発についてディレクションしてくださる方を探しています。
最後にデータ分析はいわゆるデータサイエンティストです。自社プロダクトで蓄積したデータと牛の活動記録や生産者様の経営情報など様々なデータを用いて新たなサービスを開発していただきます。ほかにも既存の分析アルゴリズムや異常検知の改善を担っていただきます。
――主力製品開発にも携われ、エンジニアのスキルアップにもつながりそうですね。
阿部:私はよく「技術」という言葉の概念が広くなるよ、と伝えています。私たちITエンジニアにとって技術といえば、プログラミングをはじめIT関連ですよね。私たちは牛にIoTセンサーを取り付け、クラウド上で蓄積・分析し、経営改善に活かすことに貢献できるプロダクトを開発しています。つまり生産者に使って頂くスマホアプリからクラウド関連はもちろんのこと、ハードウエアまで幅広い領域の技術に触れられるのです。さらに牛舎の設備や獣医師をはじめとした酪農技術に触れられるので、大きなフィールドのなかで自分のプロフェッショナルを磨けます。「フルスタックエンジニア」という言葉がありますが、私たちは自然を相手にしていますので、世間一般のイメージよりも深くできます。自分のスキルを通じて社会に影響を与えられるプロダクトを作っています。社会課題や事業の理解も必要となります。HOW(どのように)だけではなくWHY REASON(なぜなのか。その理由も)を考えられる技術者になれる可能性を秘めているのです。
――主力製品に関わられる魅力あるポジションばかりですね。ちなみに開発はどのような体制なのでしょうか
吉田:開発規模は約20人です。アプリケーションやウェブ開発チーム、アルゴリズムチーム、インフラ、ハードウエアとそれぞれ分かれます。
――少数精鋭ですね
吉田:累計で44億円資金調達するなど、事業規模の割には少数精鋭ですね。小回りが効くチーム編成なので、手を挙げて自分から積極的に関われるかで仕事の面白さは変化します。自分の能力を発揮したい領域を広げられれば、どんどん面白くなります。大企業にはない醍醐味だと思います。
インフラエンジニアであっても、待ちの姿勢では楽しめないと思います。もちろん24時間365日何も問題が起きないことが大切ですが、現実的には日々トラブルに対処し、常に改善に取り組まなければなりません。開発チームとも連携して負荷を抑える工夫も欠かせません。どんどん提案し、前へ出ることが苦にならない方にはうってつけのチームです。
――勤務地の候補が「東京・札幌・帯広」と選択肢が多いのも魅力的ですね。
吉田:選べるのはメリットと感じてもらえるかもしれません。いまリモートワークが一般化してきたことで、都心を離れて働きたいというニーズも増えています。自然に触れたければ帯広、東京と帯広の中間的な都市であれば札幌といったように要望には応えやすいですね。
−−メンバー同士のコミュニケーションはどのようにされていますか
吉田:新型コロナウイルスの感染拡大により、Zoomをはじめとしたツールを活用しリモート体制を基本としています。それでも毎日朝会と夕会を開き、画面越しではありますが、顔を合わせるようにしています。
朝は1日どのようなタスクをこなすのか、困っていることはないかといったことを話すことが多いです。夕会は雑談が多いですね。在宅勤務なので誰かと何気ない会話も必要だと思いますし、チーム全体で顔をあわせて終わったことを確認しあうことも大切だと思っています。
−−リモートワーク制度の中で、メンバーの皆さんはどのような働き方をされているのでしょうか。
吉田:コアタイムがないフレックス勤務体制です。チームメンバーの多くは10時〜19時の間で働く人が多いですね。ご家庭の都合で朝早くから働きだして早めに終わる人もいますね。働く場所同様に時間もフレキシブルに対応できます。
−−ちなみに帯広や札幌で働くエンジニアの方々は道内出身が多いですか。
阿部:帯広にはエンジニアが少ないので、ほかの地域から引っ越してこられる方が多いですね。私も帯広出身ではありますが、東京で数年間働いてから戻ってきました。私のようなUターン組もいますし、特にゆかりもなく引っ越してきたIターン組もいますよ。
帯広で住む利点としては、やはり生産者の近くにいることです。いまはコロナ渦で頻繁にとはいきませんが、現場の課題を気軽に見に行けるのはメリットですね。
温泉も近く、冬でもさほど雪も降らないので過ごしやすいです。行政の支援もあるので、まずは遊びにいらしていただきたいです。
――ちなみに吉田さんはどうしてファームノートに入社したのですか。
吉田:実は阿部さんの前職の後輩にあたります。当時は、顔見知り程度でした。転職をぼんやり考えていた時に知り合いから「阿部さんのいるファームノートで勉強会があるよ。いってみる?」と声をかけられたのです。ほんと話を聞くだけのつもりでした。阿部さんと話して牛と対話する時代がくるなと思いました。大学院時代にコンピュータの対話の研究をやっていたこともあり、思いついたのです。「牛と対話できるのはどうか」と提案したところ「それは君が作ってよ」と言われ、入社してしまいました。いま私たちの製品に「Color」がありますが、近しいものですね。
−−勉強会がきっかけなのですね
吉田:そうなんです。今回のMeetUpも楽しみにしています。転職は不安に感じることも多いと思います。ぜひカジュアルに色々とお話したいです。
――吉田さんを誘った阿部さんが入社したきっかけは?
阿部:私は創業前に代表(ファームノートホールディングス)の小林(晋也)さんと知り合ったことがきっかけです。事業計画書の段階から面白そうで入社を決めました。
私自身は大きな仕組みを動かしていくのが楽しいと思えます。よくファームノート社長の下村(瑛史)さんが「産業の社会システムを創造する」という表現を使います。
私はそのシステムに興味があるのです。前職はエンターテイメントのプラットフォームを作っていましたが、いまは農業の社会を変えるプラットフォームづくりをしています。属人的にやっていたことを一般化・標準化した上でデータを蓄積しプラットフォームにすることで社会を変えたい。もちろん吉田さんがやりたい「牛と対話する」ことが情報の起点でもあります。
――色々な思いがあってつながっていますね。
吉田:私たちがいま取り組んでいることで農業のあり方が変わると思うのです。農業の歴史でいえば、数千年にもなります。経験に基づき脈々と当たり前のように受け継がれていたことを変えようとしているのです。
例えば、私たちのプロダクトで実現した発情検知がそのひとつです。自分で作ったプロダクトで変わるのです。酪農に携わる方々の働き方は一気に変わりますよね。私が60歳になったときに「俺が農業の当たり前を作ったんだ」と言えたらかっこ良いですよね。このモチベーションに共感してくださる方と仲間になりたいです。
――まるでアニメ「ドラえもん」の世界ですね
阿部:人の働き方を根本から私たちのプロダクトで変えたい。自動改札機で駅員が、ATM(自動預け払い機)ができて銀行員の仕事が変わりました。同じように私たちが酪農家の仕事をゼロから変えていく。そんな気概で仕事しています。日本でもそうないと思うのです。
吉田:ちなみに「ドラえもんの便利道具を作ろう」は、去年の開発コンセプトでした。人類が数千年間脈々と受け継いできた仕事や生活のあり方を、自分達の作ったプロダクトで変化させ、より良い仕事や生活を生み出す仕事はファームノートだからこそできることだと思います。私が阿部さんに「牛と対話する」と話したように、27日のMeetUpでお話したいです。ぜひざっくばらんにお話しましょう。
いかがでしたでしょうか。1月27日にミートアップを開催しますので奮ってご参加ください。ご参加お待ちしています。