中国は徹底した成果主義。仕事ができない人はそのまま放置される一方、年齢に関係なく若くしてどんどん出世の階段を駆け上がっていく人もいます。
日本では新人や中途入社の人材に対して入社後に丁寧な研修やトレーニングを行いますが、中国でそれらを行う企業は非常に少ないよう。
そのため、中国企業で勤務後に来日、日本企業に就職した中国人は「日本の企業は社員に親切で優しい」との印象を持つといいます。
では中国人は仕事に対していったいどのような考え方を持っているのでしょうか。
株式会社フェローシップに在籍する中国人スタッフに、中国人の仕事に対する考え方を訊いてみました。
「中国では午前9時スタートの会社ならば、9時ちょうどに着席する人が大半なんです。ですから、日本では遅くとも始業の10分前には着席することが常識であることを、中国人社員には事前に教えてあげた方がいいかなと思います。特に来日したばかりで初めて日本で働く人は、中国での仕事の仕方しか知らないので。中国人が就業時間ちょうどに来るのは決して悪気があってのことではないんですよ(笑)。それ以外にも異なるルールは多いと思うので、まずは日本の就業ルールを教えてもらえれば嬉しいです。
あと、日本はとてもチームワークを重んじる国ですよね?同じ部署や同じチームの人から仕事のヘルプをお願いされたら、見返りがなくても引き受けるところはホントに素晴らしいと思っています。
でも、中国人の考え方は少し違うかもしれません。たとえば、誰かから仕事のヘルプをお願いされて引き受けたら、中国では相手に<貸し>をひとつ作ったということ。お願いしたほうは<借り>をひとつ作ったことになり、借りっぱなしはダメなんです。必ずいつか返さないといけなくって。そのあたりは、日本人よりとてもシビアかもしれないですね。もちろんすべての中国人に当てはまるわけではありませんけれど。
それから、回りくどい言い方も中国人には理解が難しいかもしれません。丁寧で長い説明を聞かされるよりも、まずゴールや目標を先にはっきりと話してほしい――そう考える中国人が多いようです。明確な指示を必要としているんですね。気を使ってこまごまと話してもらうよりも、はっきりと結論を先に話してもらえたほうがわかりやすいです。
キャリア展開の考え方についても、中国と日本で大きく異なります。
たとえば日本でキャリアアップを目指す場合は、まずこの仕事で成果を出し、その次はまたこの仕事で成果を出し……。給料が変わらなくてもキャリアアップのためには黙々と仕事をこなしていくのが当たり前だと思うんですね。でもそのスタイル、中国人には少しわかりにくいところがあって。というのも、中国人はお金にシビアな人が多いんですね。だからキャリアの発展途中で退職することなく長く勤務して欲しい、と中国人社員に対して思うならば、先にお金の話をしっかりと話しておくほうがベターかもしれません。
たとえば『あなたには●年後に●●のポジションに到達するまで、頑張って欲しい。それを見込んで今年のボーナスには少し多めにしていますよ。期待料も含めてますよ』という感じでしょうか。ちゃんとお金の面に配慮していますよ、ということをしっかりと言葉に出してもらったほうが安心して仕事に励めます」
もちろんこれらは個人の主観であって、すべての中国人に共通するわけではありません。日本人の性格を十把一からげに扱うことには無理がある。そしてそれは中国人の場合も同じことなのです。
中国語を活かせる仕事を探すなら、https://tenjee.com/に
フェローシップで働くなら、https://www.f-ship.jp/company/recruit/に
記事掲載元:株式会社フェローシップHPコラム
https://www.f-ship.jp/column/chineseworking