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カジュアルゲーム開発におけるプランナーの役割

エウレカスタジオでプランナーとして働いています、Nです。

今回は、カジュアルゲーム開発において重要な舵取りを担う「プランナー」について紹介します。

僕自身がエウレカスタジオのプランナーとしてアプリ開発に携わった立場から、どんなことを考えて、どんなプロセスを踏んだのかについてまとめました。

そもそもプランナーは何をする人?

一般的にプランナーと言うと「企画を作り出す人」のことを指しますが、エウレカスタジオのプランナーは「企画」と「ディレクション」の2つの役割を持っています。

現在は1つの案件につきプランナー1名が参画する形なので、いわゆる一般的なプランナー業務とディレクター業務を1人で兼業するような役割なのです。

僕自身も、企画を一から考えて形にしながら、イラストレーターさんにお渡しする仕様書の作成なども行っています。

さらに、開発中のアプリをチェックして改善点を提案したり、改善を含めたスケジュール管理も必要です。

企画を考える役割とはいえ、監督のような広い視野で全体を見て動くのがエウレカスタジオのプランナーです。

そんな中で、僕が大事にしているのは下記の2つ。

・売れるものを作ること

・こだわりすぎないこと

この2つについて詳しくお伝えします。

作りたいものより「売れるもの」を

「売れるもの」とは多くのユーザーに遊んでもらえる、おもしろいゲームのこと。

企画もディレクションも、どちらも僕の仕事ですが、やはり第一におもしろい企画を作ることが大事です。

おもしろい企画を作るために、まずは徹底的にリサーチ・企画立てをして、そこから仕様書に落とし込んで実際に開発、ディレクションへと入っていきます。

作業工程を前後半で分けると、前半は企画、後半はディレクションとなり、案件の進捗度合いによって考え方も変わります。

【1】ランキングやYouTubeでリサーチ

売れるゲームを企画するために、まずは情報収集から始まります。

入社したての頃は、「自分の好きなゲームを作ってみたい」という考えもありましたが、今は僕の好き嫌いは切り離しています。大事なことは、あくまでもゲームが売れそうか、ユーザーがおもしろいと思うかどうかです。

世間では今どんなことが流行っているのか、流行りそうなのか、実際にどんなアプリゲームが売れているかを、YouTubeやアプリランキングで必ず確認します。

さらに、YouTuberさんがどんな商品を紹介をしているのかや、少し前に流行ったアイスバケツチャレンジのような動画の流行りなどをチェックするようにしています。

急上昇に載る動画を見ていると、YouTuberさんがどういうものを取り上げているかがわかりますし、YouTubeでは弊社のゲームを取り上げてくれる人も多いので、どんな要素があると取り上げたくなるのかヒントを得られるのです。

それから、アプリランキングではどんなゲームが伸びているか、ランキングの変化を追っています。

アプリを作ってからリリースするまでには一定の期間が必要なので、リアルタイムで流行っているものよりも、徐々にランキングが上がってきているものが狙い目だと考えていますね。

【2】企画→仕様書→ディレクション

そうしたリサーチで得た情報をもとに、「どういう人をターゲットに」「どんなゲームを作るか」を考えて企画を練ります。

時には、友人や家族に「こんなのどうかな?」と意見を聞いてみて、その視点を参考に企画を形にすることも。

誰かに話すことで、自分では気づけなかった発見もあります。そこから気づきを得て、「これをゲームにするならどうしよう?」と落とし込んでいくのが私の企画の考え方です。

ある程度アプリの仕様が出来上がってきたら、ディレクション業務へと移ります。スケジュールファーストで、イラストレーターさんにお願いしたイラストをチェック。アプリに改善を加えながら、完成に向けて動いていきます。

こだわりすぎず、過信せず

「企画」の部分をもう少し掘り下げてみます。

企画を固めていく上での欠かせないのが、「おもしろさ」「わかりやすさ」「気持ちよさ」「達成感」の4つです。

コンテンツとしての「おもしろさ」だけに偏ってしまうと、ゲームとしてのおもしろさがなくなってしまうので、このバランスが非常に大切です。

この基本4原則を追求する上で、重要なのは「こだわりすぎないこと」です。

こだわりを出しすぎると、この4原則は簡単に崩れます。

僕はゲーム好きで幅広くいろいろなゲームで遊ぶのですが、自分の好みでギミックを入れ込むのを避けるようにしています。

たとえば『学校サボる!』のメインユーザーは、空いた時間にライトにゲームを楽しみたい人が多いです。だから、ゲーマーとしての僕のこだわりをアプリで表現したところで、一般のユーザーからすると複雑で理解できず「?」となってしまうのです。

ですから、自分の感覚を過信して変なカロリーを入れ込まないこと、一般の人が「単純にこう解くのか」「これおもしろい!」と思う感覚を忘れないように心がけています。

ちなみに、僕が『学校サボる!』で追加ステージを企画した際には、4原則に加えて雰囲気を崩さないことも意識しました。

当時のミッションは、すでにリリースされたアプリに追加ステージを加える企画だったので、既存のステージとユーザーを置いてけぼりにしないことを念頭に考えました。

とにかく大切なのは、自分の感覚を過信せずに、一般的なユーザーがカジュアルゲームを遊ぶ感覚にチューニングしていくことなのです。

本当にユーザーから受け入れられるゲームを

「売れるゲーム」を作ることが企画のゴールですが、果たして本当にユーザーに受け入れられるのか、実際にインストールされておもしろいと思ってもらえるのかは、やはり自分だけではわかりません。

その感覚がわからなくなった時は、周りに意見を聞いたり、再度リサーチに戻って再考することが大事だと思います。

僕は、社内の人間だけではなく、友達や家族の意見も参考にします。

ゲームにおいて「わかりやすさ」を意識すると、親世代の年齢層が理解できることも大事なので、親の意見はとてもありがたいです。

社内の人を頼る時にも、会議のような場を設けるのではなく、都度「ちょっとこれ聞いていいですか?」とカジュアルに相談しています。


社内では単純に企画が他の人から見ておもしろいのかを聞いたりもしますし、エンジニアに技術的な面を尋ねたりもします。「自分が構想しているものは実現できるのか」「どのくらいの期間で作れるか」などと質問したりしますね。

僕自身も1年弱プランナーを務めてきて、だんだんと思いついたことを形にできる段階にきています。

周囲の人の意見も受け取りながら、さらにおもしろいゲームにチャレンジし続けていこうと思います。

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