セールスマンにとってセールストークは生命線であり、ロープレやフィードバックを積み重ね、磨き上げることに時間と労力を惜しまないことでしょう。
しかし、これだけ試行錯誤して改善しているのに全く結果がでないと悩む人も多いのではないでしょうか。もしかしたらそれは、YESを言わせるためのスキルばかりを鍛えようとしているからかもしれません。押し売り感が出ているからかもしれません。
そんな課題を解決するため、我々EPLGAではセールスではなくエンロールメントを実施しています。
今回はその「エンロールメント」について扱いたいと思います。
エンロールメントとは
そもそもエンロールメントという言葉にあまり耳馴染みがないかと思います。
英語で書くと「Enrollment」となります。
登録や入会という意味になり、内側に巻き込んでいくというニュアンスがあります。
これを営業の場面で捉えると、見込み顧客がトークやサービスの魅力に引き込まれ、自ら購入の意思決定を自然と行う状況を指します。
皆さんも経験があるのではないでしょうか。いつもなら、長所と短所を詳細に把握し、その上で類似サービスとの比較を行い、十分に検討する時間を置いてから冷静に購入するか否かを判断しているのに、何故かこのサービスに関してはすぐに購入してしまったという経験が。
まさにそれが、エンロールメントです。
理性よりも感性が上回り、ただただ欲しいという感情があなたの脳内を満たしているのです。
エンロールメントではないもの
これだけ聞くと、マインドコントロールのような人を操る方法なのか!と勘違いされる方もいるかもしれませんが決してそのようなものではありません。
より、エンロールメントの理解を深める上で、そうではないものを少しご紹介いたします。
Manipulating (誘導する)
Dominating (支配する)
Using force (強制する)
Convincing (説得する)
Seducing (魅了する)
Bargaining (交渉する)
これらはエンロールメントではありません。
一番、やりがちなのは「Manipulating (誘導する)」 と「Convincing (説得する) 」かと思います。見込み顧客がYESを言う流れに話の流れを誘導し、断れぬように懸念事項を事前に潰して、説得する。もしかしたら成約に繋がるかもしれませんが、顧客視点に立つとあまり気持ちのいいものではありませんし、クレームに繋がる可能性もあります。
エンロールメントのやり方
ではどのようにすればエンロールメントができるのか。
改めてエンロールメントを定義すると、「人を動かす」のではなく「人が自ら動いてしまう」です。
そしてその手法について結論から言うと「ストーリーを語る」ことです。
ストーリーは人を楽しませたり、興味を引かせるドラマであり、聞く人を引き込むように作られています。
まさにAppleのスティーブ・ジョブズは偉大なストーリーテラーです。
彼は、商品発表の際に取扱説明書のような話もしなければ、誘導したり説得するような話し方もしません。全て、なぜその商品が作られたのか、どんな想いと経緯で作られたのかなど、ストーリーを語っています。そして私たちはそのストーリーに影響を受け、iPhoneを買ってしまうのです。
ではどのようにしてストーリーを作るのか。
それはまた別の記事にてお伝えさせていただこうと思います。