ドリコムに2018年2月から元ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの伊藤周氏がフェローとして参画しました。その取り組みについてお伝えします。
時間ではなく、知見を提供いただく
【内藤】
世の中の流れとして働き方自体が変わってきていて、時間をコミットする働き方ではない方が増えてきており、特に独立を志向されるような方にその傾向が強いと感じていました。そこで「時間ではなく、知見を提供いただく」という考えで、より多くの卓越した知見を持った方が働きやすい環境を整える目的でフェロー制度を作りました。
この制度のもと、フェローとなった伊藤さんとの出会いは、あるアイデアの実現可能性を検証した時に伊藤さんのブログたどり着いたことがきっかけでした。我々だけでは乗り越えられない困難があると感じていた時で、「この人面白い研究をしているな」と読み進めていくうち、自分のアイデアを実現するには伊藤さんが必要と確信し、すぐにコンタクトをとったわけです。
【伊藤】
当時ブログはサバティカル(一定期間休職し知見をためて、復職後会社にその知見を活かす制度)を利用して個人的に書いていました。
それを内藤さんがみつけてお声がけいただいたという感じなのですが、ちょっとびっくりもしましたが、ブログをきっかけに私に興味をもっていただいたのは、本当にうれしく感じました。
ドリコムに参画してみて
【伊藤】
参画を打診された時に「どういう関わり方が良いか?」という話からはじまったのですが、「時間よりも知見を」というコンサル的な立ち位置ではどうかと提案をしたところ、これを快く受け入れていただきました。まさにそういう働き方をしたいと思っていたので、ドリコムのフェロー制度は、自分にとって制度そのものも、そのタイミングもバッチリでした。制度のもと、立場、関わり方がはっきりした参画ですので、エンジニアチームとのコミュニケーションもスムーズにスタートし、提案のときに意図していた、より成果に近づける関わり方を実現できているように感じています。
【内藤】
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの時や、それ以外のゲーム会社や個人での経験を背景に「このアプローチならできる」、「この方向にはここに地雷がある」など、少し先を見通した意見をもらえているので、エンジニアチームは非常に助かっています。
当初想定した「時間を」ではなく「知見を」というところは、制度を介して、うまく噛み合っているなと感じています。
これからのこと
【内藤】
伊藤さんの非常に稀有なところは、前々職でゲーム開発を、前職でUnityのエバンジェリストを経験したうえ、さらに個人で研究経験を併せ持っているところだと思っています。この掛け算を持っている人はなかなかいらっしゃらない。
今は技術研究領域で伊藤さんに活躍してもらっていますが、そもそもドリコムにはUnityを使ったゲームも多いので、今後は既存のゲームにもどんどん関わってもらえたらと思っています。
【伊藤】
自分が持っている知見が活かせるのであればうれしいですし、また新しい挑戦もたくさんあるので、わくわくしています。
プロフィール
伊藤 周(いとう まこと)
株式会社セガにて、プログラマとしてアーケードゲームやモバイルゲームの開発に従事。その後、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社に立ち上げメンバーとして参画して以来、Unityの日本国内での拡大に貢献している。2018年1月に、Unityに関するコンサルティングサービスの提供およびVRゲームの開発を主要事業とする、株式会社オーナカ(おなかソフト)を設立