Diverseでは、エンジニア・マーケター・デザイナーといったクリエイターたちがミッション/ビジョンに基づき、日々プロダクトを制作しています。その中でも特に「UIUXデザインをさらに魅力あるものにしたい!」という想いから、デザイン力の強化をはかっています。その取り組みの一環として、外部からリードデザイナーを招聘いたしました。
今回お話を伺うのは、Diverseのリードデザイナーに着任した、株式会社hicard代表小磯 雄大(こいそ たけひろ)さんです。小磯さんとDiverseとの出会いから、現在Diverseで進めているデザインイノベーションについて、さらに今後の展望に至るまで、聞きました!
デザイン「チーム」という文化をつくり、循環させていく
――まず、小磯さんがリードデザイナーになった経緯を教えてください!
小磯:2019年の6月にデザインマネジメントの話をもらったことがそもそものきっかけです。その後、僕のキャリアとスキルがマッチしたのか、「Diverseのデザインもみてほしい」という話になり、2020年10月からDiverseのリードデザイナーとして活動することになりました。
――着任して、はじめに感じたことって何ですか?
小磯:真っ先に「あれ?」と感じたのは、Diverse内にデザインチームがない、ということでした。「このデザインでいいのかな?」とか「自分のデザインがどう思われているんだろう」という疑問がそのままになってしまっていて、デザイナーがアウトプットをフィードバックする機会がなかったんですね。ここが一番の課題だと感じました。いくら良いデザインであっても、それをジャッジする機会がないのは、非常にもったいないことです。
――自身のデザインを振り返る環境があると、自然と次のアクションに結びつきそうですね。
小磯:はい、そうなんです。デザイナーの仕事って、(どんな仕事もそうだと思うんですが)課題を発見して、どう解決するかをデザインとしてアウトプットする。そしてその後、デザインがどう受け入れられているのか「追い続ける」。これがとても大事なんですよね。
デザインを最後まで追っかけていくことで、はじめてそのデザインの「成否」がわかる。ユーザーの反応をチェックしたうえで、数字・評価を軸にデザインを客観視する。そこで生まれた課題に対して、検討を重ねる。このサイクルを”チームで”回していくことが大切なんです。
そして何より大切なのは、Diverseのデザイナー達みんなが、これらの取り組みの重要性を把握しておくこと。僕はこれが、いいプロダクトを生み出す秘訣だと考えています。そのためには、チームの存在は絶対に不可欠です。だからまず、僕はデザインチームをつくるところから始めました。
目指すのは、デザイナーが楽しく、HAPPYに仕事ができるチーム体制
――デザインチームでは目下どんなことをしていく予定ですか?
小磯:具体的なことで言えば、作ったデザインに対してデザイナー同士でレビューをするデザインレビュー会を開催したり、新しい技術をキャッチアップしたりといった、みんなでスキルを共有する機会をつくっていきたいですね。デザイナーが抱えていた疑問や不安を取り除くため、質問や相談する時間も十分にとっていくつもりです。僕が入ったからには、デザイナーとして必要なことはすべてお伝えしていきたいなと。
――Diverseにおける「リードデザイナー」という役割をどう捉えていますか?
小磯:僕が考えるリードデザイナーの役割は大きく言うと2つあります。
1つは、「何でも聞ける相談相手」の役割。そしてもう1つは、「PMやマネージャーとの架け橋」としての役割です。わからないところはすぐ聞ける、という体制が整えば今よりもスピードアップしてアウトプットができるはず。決断→アクションまでのスピードをもっと上げていきたいですね。
それからもうひとつ、デザイナーが発言しやすい環境づくりにも貢献したいと考えています。
今のDiverse社内だとPMから言われたことを、そのままデザインに落として終わり、というようなフローが多いと思いますが、企画段階からデザイナーがPMと一緒に議論する、それだってあっていい。そういうサイクルを回せるよう徐々に展開していきたいですね。
もちろんそのためには、僕から先陣を切ってPMとコミュニケーションを取り「あ、言っても大丈夫なんだ」とチーム内外に示すことが必要です。ともあれ、デザイナーのみんながあらゆる場面で、もっと積極的になれる仕掛けをたくさんつくっていきたいです。結局のところ、「良いプロダクトは良いチームからしか生まれない」と思っているので…!
――デザイナーの仕事は、デザインすることだけじゃないんですね…!
最後に、今後チームで達成していきたい事を教えてください!
小磯:僕たちが目にするすべてのプロダクトデザインには必ず「意味」がある。だからこそデザイナーには、「なぜそのデザインになったのか?」という理由を考えて、自分の引き出しとして活用していってほしいと思います。今後、デザイナーチームの展望としては「ユーザーに本当に受け入れてもらえるプロダクトを生み出す」最強のチームをつくっていきたいですね。
そのためには2つの条件があります。
1つはユーザーのためにデザインしよう!という気持ちが自然に生まれること。もう1つはチームのためにデザインしよう!という熱意が生まれること。そのやる気を引き出すのって、やっぱり日々の業務で「楽しい!」「嬉しい!」という感情だと思うんですよ。すっごくシンプルなんですけど(笑)。デザイナーたちが仕事をしていて楽しいな、と思えれば絶対にクオリティは上がると確信しています。
今後の展望について、もっと全体的なことを言わせてもらえば、デザインチームのみならず社内の人たちにもデザイン思考を身につけてもらうことが大事だと真剣に思っています。デザイン思考とは、すごく簡単に言ってしまえば「ユーザーの目線に立ってアイディアを創出すること」。使い手側に立った思考がもっともっと浸透することで、これまでの枠にとらわれない考え方ができ、結果的に面白いが起こるんじゃないかなって。
絶えず社内にインパクトを与える存在でありたいですね。