本記事はnoteからの転載となります。
2021年に入社し、愚直に目の前のことに向き合い多様なデザインに携わってきたデザイナーの福邉。なぜ彼女がスタジオディテイルズに入社したのか。デザイナーとして3年目に入るまで、どのような苦悩を乗り越え、見えてきたものはなにか。これまでのストーリーを聞きました。
聞き手: 田代麻依
福邉 美波 / デザイナー
2021年3月に多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業後、4月に新卒としてスタジオディテイルズへ入社
WEBやグラフィックの企画・制作、社内ツールのデザイン、自社のSNS運営などを担当
-まずは自己紹介をお願いします
多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業後、新卒でスタジオディテイルズ(以下ディテイルズ)に入社しました。現在はWEBサイト、グラフィック制作、自社のSNS運営を担当しています。
-ディテイルズに応募した経緯はどんなことがきっかけでしたか?
ディテイルズのことは就職活動中に採用媒体のマイナビで知りました。
色々と会社のことを調べた時、直クライアント案件が8割以上であることから制作において領域を広く携われそうだなと思い興味がより沸きました。
元々ブランディング領域に興味があり、ブランディングにおいて制作の幅=アウトプット・クリエイティブの幅を狭めないことも重要視していたのでディテイルズでデザイナーとして働いてみたいという想いが大きくなり、デザインはもちろん、演出にも魅了され「細部にこだわる」というものづくりに対する向き合い方に共感して応募しました。
-他にはどんな会社を受けていましたか?
ブランディングやエディトリアルのデザイン制作をしている会社をいくつか受けていました。でも選考が進んでいく中で、「なぜ入社したいか?」が明確で心から入社したい!と思えたのはディテイルズだけでした。
デザイナーとして築きあげていく覚悟を持てた
-最終的にディテイルズに入社することを決めたポイントはどこだったのでしょうか?
「制作物がかっこいい」ことが一番大きいです。クリエイティブがかっこよくないと入りたいなと思えなかったので。つくりたい雰囲気は人によりもちろん好みはあると思うのですが、自分がこれからつくりたい方向性とも近しいことと、「尖っていてイカしてる」という観点でワークスをみればみるほどディテイルズに魅了されました。
当時面談の機会をいただき、その中で会社の説明を丁寧にしていただいたことはもちろん、ポートフォリオもその場で見ていただけて。しっかり自分のアウトプットに対しても率直にフィードバックいただけたこともうれしかったですし、デザインに対しての愛情というかデザインとひとに向き合う誠実さ、まっすぐな想いもシンプルに刺さりました。
それまではグラフィックをメインにデザインをしていたのですが「絶対広告がいい!」「紙がいい!」という意向ではなく、色々なアウトプットをつくりたい意向が強くて。ディテイルズなら領域を絞り込むことなく、デザイナーとしてのキャリアを構築できることがイメージできたのも大きいです。
デザインが好きだから。目の前のコトに向き合い続ける
-入社してから実際のところはどうでしたか?
ギャップはあまりなかったです。一年目はいまだからこそ簡単だと言えるのですが、簡単な画像の書き出しやテキストを一部修正することからスタートしました。ここはとにかく指示されたことをしっかりこなすことが大切だと思い、自分なりに向き合い続けました。
-どうやったらいいかわからないことも入社してからすぐの時はたくさんあったと思うのですが、先輩からのサポートはありましたか?
質問したら答えてくれるのはもちろんのこと、作業の進め方やつまづきそうな点を事前にインストールしていただいていました。私は積極的に質問できるタイプではなかったので、本当にありがたかったです。
一日の終わりには振り返りとして先輩とコミュニケーションをとる機会があり、悩みごとの相談をしたり新卒内で進めてるプロジェクトのフィードバックをいただいていました。その時間は雑談もさせていただき、リラックスできる時間でもありました。
-入社してから辛いことはありましたか?
降りてくるタスクにひたすら向き合い、とにかくしっかり的確にこなしていくというフェイズから、内定書のプロジェクトで一から企画を考えなくてはいけなくなった時はかなり大変でした。
10のうちの0.5ずつを少しづつバトンをもらい、走り続けることからの脱皮。何がいいかもうわからない。考えても進まない
プロセス自体はすでにある中で、タスクベースに向き合い走ることから、自分で考えて、実際に届ける、自分が主体になりアウトプットを作り上げる中で全然案が出てこなくて。。「内定者向けで」「ディテイルズらしく」「今まで見たことがない内定書」をどんなコンセプトで作るのか?とかなり苦戦しました。
壁打ちさせてもらう機会はもちろんあったので、考えてはみるものの、何がいいのかもわからなくて。自分でもいいと思えない、正解を求めることも違うので「あれ?これどうしたらいいの??これでいいんだっけ??」という無限のループにハマってしまいました。
-ここを乗り越えられるかどうかは、この先ディテイルズのデザイナーとして成長できるかどうか?にも影響していきそうですね
いま思うとこの経験はかなり大きな成長につながったと思います。
-乗り越えられたきっかけがどこかにあったと思うのですが、どんなことがきっかけだったのでしょうか?
その時はとにかく案を出して、当時サポートいただいていた先輩アートディレクター(以下AD)との壁打ちの機会があったのでフィードバックをもらいそこからブラッシュアップを重ねていきました。そこからやっと、コンセプトが定まりました。
-内定書プロジェクトを振り返り、ここでどんな成長ができたと思いますか?
泥臭いかもしれませんが「粘る」ということはとても大切だと学びました。自分のものを作る、自分で考えてなにか一つのものを作り上げる経験がここでやり切れたなと。実際に内定書の箱も自分の手で作りましたし。
「自分で0から考え、最後まで自分の手でつくり届ける」というプロセスはディテイルズでやりたかったことに繋がっていたので、体験としてやり切る・成し遂げられたという観点でもとても大きな経験で成長につながる機会になりました。
-社内プロジェクトとはいえ、スペシャリストとともに仕事をすることになるのである種クライアントワークに近いですよね
自分がいいと思う芯をぶらさず、どうプロセスを進めてものづくりに向き合い、アウトプットを届けるという観点では緊張感がありますし、貴重な経験です。
泥臭く徹底的にやり切るひとの背中を押し続ける。だから成長できる
-一流のプロフェッショナルたちと仕事をすることに緊張感はありませんか?
改修*1ひとつでも、自分のデザインの確認をしてもらう時は特に緊張します。改修イコール作業にならないよう、緊張感を持ち取り組むようにしています。
*1改修:過去に制作したWebサイトを、既存デザインを踏襲して改良・修正すること。
でもベースとしてディテイルズのメンバーはとても親切で、たとえ先輩達にとっては「小さな改修」だったとしても真剣にフィードバックをくれるので案件を重ねる内に恐れのようなものは無くなりました。何事も徹底的に向き合うカルチャーの中で、ひとに向き合ってくれるのはディテイルズの魅力のひとつです。
-ディテイルズのメンバーのみなさんとコミュニケーションを取るときいつも思うこととして、私もそれは常々感じています。泥臭く徹底的にやり切るひとを心からリスペクトして、それがハートの部分だけでなくアクションもしてくれるのでがんばれますよね。
はい。ADも突然ADになれたわけではなくて、これまでたくさんの経験をしてきていまがあり、困難を乗り越えてこそのいまがあるわけで。だからこそ、いま私たちに向き合ってくれているかなと思います。感謝しかないです。ディテイルズのデザイナーとして大切な要素として、目の前のことを一つ一つ着実にしっかりと向き合うことが大切だということも人に対する向き合い方から学べました。
根底にあるカルチャーがどんなシーンにも出る
ディテイルズのカルチャーでもある「粘る」「最後までいいものをつくるために、クオリティを突き詰める」ことにも繋がると思うんです。時間の使い方を工夫しなくてはいけない改善点もありますが、根底にあるカルチャーは大切にしてものづくりに向き合っていきたいです。入社3年目になり、クライアントとのコミュニケーションも増え、以前より視野も広がったように思います。その結果、自社内で戦略からクラフトまで一貫してコミットでき、一流のメンバーやパートナーと協力して「いいものをつくる」環境に身を置いていることを改めて感じました。この環境を当たり前だと思わず、社会的意義のあるデザインに向き合い続けるためにも、攻めの姿勢で自分自身をアップデートしていきたいと考えています。
-3年目に入り、福邉さんがメインとして担当した案件について教えてください
3年目からは新規案件も増え、クライアントとのMTGにも参加するようになりました。ADがどのように提案するのかや、プロジェクトの全体感をみながらコミュニケーションのノウハウをインプットしています。とはいえただ同席するだけではなく、実際に提案を行ったり、自分がファシリテーターとなる案件をもらえたりと少しづつできることの領域も拡大してきています。
主な実績
ファーメンステーション様 「リンゴだったサニタイザー」
パンフレットデザインなどを担当
愛知ドビー株式会社様 バーミキュラECサイト
下層ページの制作を担当
DAC様 新卒採用サイト
INTERNSHIPページの制作を担当
株式会社ACSL様「PF2-AE」
ロゴ
最近はADだけでなく、ストラテジストの方やディレクターの方ともコミュニケーションが増えてきて、案件の理解を深めながら仕事を進めています。プロジェクトに入る前に、誰よりもクライアントを理解しているストラテジストやディレクターが情報をインストールしてくれる機会もあり、とてもありがたいです。
-直接クライアントとAD・ディレクター・ストラテジストがコミュニケーションしていることを直近で見れることにより、全体感がみえるチャンスでもありますよね。そこから意識や考え方の変化はありましたか?
クラフト、アウトプットだけでなく戦略・ディレクションの側面でも細部までこだわるカルチャーが根付いているからこそ、デザイナーはよりいいものを作れます。それがとてもありがたくて、そもそものデザインに向き合う姿勢も変わりました。改修を担当するにおいても、以前は「これをやりましょう」と指示をもらい「はい!できました!」というリズムで作業をとにかくやる意識だったのですが、いまは「こうした方がいいのではないか?」と自分の考え・意思を持ち伝えています。
ディレクター・ストラテジストからも「もっと攻めていいよ!」とも言っていただけるので、「もっと攻めること」がいまの私のテーマのひとつでもあります。どれだけロジックを持ち、デザインできるか?という観点はデザイナーにとって重要な要素のひとつでもあるのでここももっと極めていきたいです。
-ブレない軸で「いいものづくり」をするために。あえて空気を読まず、攻め続ける。そんな姿勢も重要なポイントかもしれませんね
-ディテイルズで活躍できるのはどのようなタイプの人ですか?
デザインに対して、前向きであることは大前提として必要です。
ディテイルズは年齢や階層は関係なく、意思を持てば「いいこと」は「いい」とシンプルに認めてくれる環境です。なので、やりたいことや、どうしたいかが明確で、突き進んでいきたい人にはピッタリの環境だと思います。
コツコツ向き合う中でも、「こうしたい」を自分の中で芯を持ち続けられることも大事です。一流のクリエイターの先輩と仕事をする中で、ストレートなコミュニケーションが多い中でもそれでも自分の意思を持ち「こうした方がいいのではないか?」「こうした方がいいと思う」を「なぜなのか?」をセットで伝える必要がありますし、表現だけのデザインではなく意図・意味のあるデザインを元にクオリティを突き詰めていくのがディテイルズのデザインの強さです。
-後輩のメンバーとのコミュニケーションで気をつけていることはありますか?
仕事からプライベートのことまで何でも気軽に話せるような関係性であることは意識しています。小さなことでも悩んでることがあれば声をかけるように言ったり。ときには夜な夜な一緒にお酒を飲んだり。笑
何か気になることがあれば自分からフィードバックをしたりもしています。
正直なところ、ディテイルズの先輩の働きぶりに圧倒されて自信を失ってしまうこともあると思うんです。もっと頑張らなくては、、と意気込んで疲れてしまうこともありますし。そんな時は、仕事を気にせず気軽に感情を吐き出してもらい、共にタフになることを積み重ねて、一緒にいいクリエイティブを作りたいです。
-今後、福邉さんはどのようなデザイナーになりたいですか?
クオリティの高いアウトプットを出すことはもちろん、「お客さまにとって、本当にいいこと」を常に考えて提案できるデザイナーになりたいです。そして、ディテイルズと一緒に仕事をすること自体が最高の体験となっていただけると嬉しいです。
制作物に関しては、元々紙物のデザインが好きだったこともあり、今後はパッケージやポスターなど紙物のデザインにもっと挑戦してみたいです。またノベルティのデザインなども含んだイベントの計画などにも挑戦してみたいです。例えばブランディングプロジェクトの中で、採用ページを作成した後に採用企画をやる戦略があったとして、その企画から入り、なぜ作るのか?誰に向けてのイベントにするのかを前提としてグッズを作るなど。自分の意思を持ち徹底的にクオリティにこだわったアウトプットを作りたいです。
-最後に学生のみなさんへメッセージをお願いします
ディテイルズは領域に縛られず幅広くチャレンジしてみたい方にとって、とてもいい環境が揃っています。徹底的にクオリティに向き合うことは決して楽ではありませんし、もちろん大変です。
でもデザインが好きで、ロジックを持ち「こうしたい!」という意思をもてば必ずチャンスがあります。やりたいことが多ければ多いほど楽しいです。
共により良いクリエイティブを作りましょう!
撮影 / 豊田 メル 企画,編集 / 田代 麻依
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