こんにちは!デザミス株式会社の採用担当です。
本日は、代表の清家に“イマ”デザミスで働く魅力についてインタビューをしてまいりました。
・現在の畜産業界が抱える課題
・デザミスでしかできないサポート体制
・今のフェーズのデザミスで働く魅力
についてお話しして参りますので、「畜産業界の新たなステージに貢献したい方」や「経営コンサルティングに興味のある方」はぜひ最後までご覧ください。
ー現在の畜産業界が抱える課題を教えてください。
|業界全体の経営力を底上げしていく必要がある
現在の畜産業界の大きな課題の一つは、「各牧場がしっかりと経営力を身につけること」だと感じています。この数年で私が強く実感しているのは、畜産業界自体は事業として非常に高いポテンシャルを持っているのに、利益を上げている農家とそうでない農家が存在しているということ。その理由を考えると、やはり経営力の違いに行き着くのです。
たとえば、ニュースで「飼料の価格が上昇して農家が苦しい状況にある」「牛乳が余りすぎて廃棄せざるを得ない」といった問題が取り上げられることはよくあります。しかし、それらのスポット的な問題以上に、農家が起業家として経営力を向上させることが重要だと考えていて。それが実現できると、業界全体のポテンシャルを引き上げる大きなきっかけになると思うのです。
|属人化を解消する必要がある
もう一つ大きな課題として挙げられるのが、業務の属人化です。どんなに大きな牧場であっても、作業オペレーションがしっかりと標準化されていないのが現状です。
例えば、朝、スタッフが出勤して牛舎A、B、C、それぞれに担当者が割り当てられます。朝一番で餌やりを行い、その後に牛の様子を確認するのですが、この「様子を見る」という作業が感覚的な判断に頼っているのが問題です。同じ状態の牛でも、Aの担当者は「大丈夫だ」と感じ、Bの担当者は「この牛の調子は悪そうだ」と思い、Cの担当者は「これは命に関わる」と判断する、というように、担当者ごとに判断が異なってしまうこともあるのです。
最悪の場合、朝の見回りでAの担当者が「大丈夫だ」と思っていた牛が実際には危険な状態で、次の日には死んでしまうということもあります。それだけでも、 牛1頭で約100万円の損失が発生し、この100万円も
の損害が担当者の個人的な判断に委ねられているのが、現在の業界の実態です。
ー上記の課題に対してデザミスはどのような解決策を提供していますか?
現在、デザミスは「センサーを販売する会社」から、「畜産農家の経営コンサルティングを行う会社」へとシフトしている最中です。 今年から営業部の名称を「セールスコンサルティング本部」に変更しました。
牧場の経営課題をしっかりと解決できる唯一無二のオペレーションシステムを構築し、それをお客様にきちんと提案していくことが必要だと考えています。
ー会社としての取り組みについて具体的に教えてください。
|まずは、U-motionで見える化し、組織オペレーションを確定させる
私たちがすぐにできることは何か考えた時に、まずは、U-motionを活用して牧場内の可視化を進め、アプリケーションを使って組織のオペレーションを確立することからはじめました。
というのも、畜産業界では、属人化や人的ミスが損失の大きな要因となっています。U-motionを導入することで、従業員の動き方を確認したり、牛の状態を可視化し、危険な状況の牛を早期に見つけ、責任者が判断を下せる環境を整えることができます。これにより、属人的な判断ではなく組織的なルールとオペレーションに基づいて動けるようになります。
例えば、アプリケーションを使って毎日の作業をオペレーション化することで、朝のルーティーンが確実に行われるようになります。具体的には、出勤後にアラートが出ていればまずチェックし、状況に応じて上長に報告。その指示に従い、次のアクションに移します。そうすることで、「朝確認した牛が原因不明で死んでいた」というような状況を防ぐことができます。
|ロスコストを削減し、経常利益を拡大させる
組織オペレーションが確立されても、さまざまな課題が出てきます。
例えば、牛を細かく管理する際に何が起こるかというと、病気になった牛はその期間中に餌の摂取量が減少します。これを見逃してしまうと、風邪をひいた牛が5日間餌を十分に食べられず、その分が肉にならなくなるという問題が発生してしまいます。
牛の飼育計画は、「毎日10キロの餌を食べて、1ヶ月で5キロを肉にする」というような設計をします。これを20ヶ月間継続し、最終的に体重500キロに達した時点で売却し、単価を掛けて売上を算出するのが基本的な流れです。
しかし、現状では何千頭もの牛を人の力だけで管理するのは難しく、風邪などで餌を食べなかった期間が発生した場合、その成長曲線が急落してしまいます。その結果、20ヶ月で500キロになるはずだった牛が、出荷の際に測ってみたら400キロしかなく、赤字になってしまうことがあります。
一方で、U-motionを導入することで、牛の状態をリアルタイムで可視化でき、病気を早期に発見し、迅速な対応をすることができます。
その結果、餌を食べない日数を最小限に抑えることが可能になります。これを何千頭もの牛で適応できれば、全体としての生産性を大幅に向上させることができます。
こうしたオペレーションを改善することで、牛の状態が全体的に向上し、最終的にはトップラインが増加します。死んでしまう牛が減ることで、直接的な売上増につながるだけでなく、病気の期間が短縮され、牛が十分な栄養を摂取できるため、肉や牛乳としての価値へと繋がります。
また、従業員のオペレーションを標準化することで、無駄な作業や不要な残業時間が削減され、コストも削減できます。その結果、売上は上がり、経費が圧縮され、最終的には経常利益の拡大につながる。これが全体のイメージです。
ーデザミスにしかできない(他社の参入障壁が高い)理由を教えてください。
大きく2つの理由があります。
1つ目は、これまでに各牧場のU-motionから得られたビッグデータが蓄積されている点です。このデータには、どのような運営スタイルを採用すれば利益が出るのか、その成功モデルがすでに 蓄積されています。現時点で、ここまでの情報を持っているのはデザミスだけで、このデータを基に、儲かるモデルをお客様にしっかりと提案できるのが強みだと感じています。
2つ目に、商流に関しては、農協・商社系の企業と連携し日本全国に代理店を作りながら、専任のスタッフを全国各地に配置してお客様をサポートする体制を整えてきました。
他社が同様の取り組みを0から始めるには、膨大なリスクを伴う投資が必要となります。その点で、先行してここまでの体制を築いていることが、参入障壁が高い理由になっていると思います。
ー“イマ”デザミスに入社する魅力を教えてください。
「食」というものは、日本にとって重要な産業だと思います。その中でも畜産業は本当にすごい魅力を持っていると、私は以前から考えています。食の安全保障の観点からも、この産業は決して失ってはいけないものです。しかし、このままでは業界全体が疲弊していく兆しも見えています。
創業から約9年間、ITやIoTを普及させることで、業界の効率化を大きく進めてきました。その結果、業務の改善も着実に進んでいると実感しています。
このような状況の中で、畜産業界を次のステージへと引き上げる役割を担えるのが、デザミスだと思っていますし、今まさにその役割を担うステージに立っていると感じます。また、この技術やノウハウを今後は海外にも幅広く展開していきたいという想いもあります。
この想いに共感し、私たちとともに挑戦していただける方に参画していただけたら嬉しいです。
ー清家さん、ありがとうございました!