おはようございます!
三井滉平です。
今日はサービス設計において最近考えていることを発散として書いていきます。
空白があるサービス
今日、この動画を見てとても勉強になりました。
特に「解釈の余地を残すサービス設計の話(20:00~くらい)」が一番面白いなと思いました。
ざっくり要約すると、使用用途を細かく制限しすぎない設計にすることで、個々人に解釈の余地が残る。解釈の余地が残ると個人が勝手に学習して解釈してくれるから、パーソナライズされた製品になっていく、みたいな事を言っていました。
服とかで考えるとわかりやすくて、シンプルであればあるほど個人のコーディネートの幅が広がり、個性的であればあるほど使える場面は限られます。もちろん、これはどちらがいい悪いではなく双方にメリットデメリットがあります。
例えば、解釈の余地(空白)があると、解釈しなきゃなので学習コストが上がります。一方で、自分なりに使いこなすことができる幅はでかいので使いこなせたら楽しいわけです。
こんな感じでの「空白」の概念って面白いなーと思い、webサービスにも当てはめることができるなって思ったんです。
空白がある(シンプルで解釈が多めにできる)サービスは学習コストは高いかもしれませんが、いろんな使われ方をされます。最近の代表例はNotionな気がしていて、Notionって機能としてはシンプルですが、今は社内用だけじゃなく、外部向けのHPやpdfの代わりとして使うところ、QAサイトとして使うところも出てきてます。これが空白のあるサービスで、どんどん学習して個々人にパーソナライズされていきます。
空白があるは果たしていいのか
こう書くと、できる限り空白を残したサービスの方がいろんな人に使ってもらえるし、いろんな使われ方をしていいのではないかと思いますよね。僕も最初はそう思ってましたが、世の中のサービスのほとんどが使用用途やターゲットを限りなく限定しているということは、空白を残したサービス設計には何か大きな欠点がありそうです。
その一つが「ターゲット問題」かと思います。
誰向けのサービスなのかがはっきりしないと、プロダクト改善の方向性も見えてこないし、マーケティング施策も打てないし、なんでもできるけど誰にも届かず、誰にも刺さらないサービスとして終わってしまう可能性が高いです。
やっぱり用途(や状況)を制限すればするほど、顧客や課題の解像度が上がっていくので、そこの課題解決としてのプロダクトの価値も上がっていくわけです。空白を残すことで、あらゆる人のあらゆる状況に対応できると言えるかもしれませんが、尖った価値あるプロダクトにならないですね。
おー、凄そうだった空白の概念が一瞬にして否定されましたね。
ただ僕は、このインターネット全盛期&課題がなくなってきている現代においては、空白の余地を残してパーソナライズした使い方をしていけるサービスに勝機はあるんじゃないかと思ってもいます。特にC向けでプラットフォームをやろうとしている人が今から参入して勝つには、この道はありなのかもとか思います。
Notionはやっぱり凄くて、自分流にアレンジすればするほど便利になるし、愛着も湧くし、誰かに教えたくなります。結果、口コミで良さも使い方もどんどんと広がっていきます。
こういった戦略をベンチマークしつつ、自分たちのプロダクトも進めていきたいなって思いますね。
knowerはどう?
もちろん誰にも刺さらないプロダクトにならないように、メインのターゲット像やカスタマージャーニーは定めて、そこを想定しながら改善はしつつ、解釈の余地が残るような(いろんな使い方ができるような)シンプルさを作っていきたいです。
knowerというサービスはシンプルな機能故に、それが出来る気がしていて、実際にリリースしてから想定外の使われ方が多くされました。それを全て参考に改善をするわけではありませんが、空白を残すという概念は考えていきたいなと思いました。
(もちろんサービス文化に沿った形で)想定外の使われ方もしだして、巨大なプラットフォームとなっていけたら最高です。
そんな事を考えてました。
空白によるサービス設計はまだまだ奥が深そうです。
今日はそんな感じです。
おわり。
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