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道のないところにレールを引くことが喜びに。スタートアップの経理で磨かれた仕事術とは?

監査法人から、スタートアップの経理に転職した森谷。仕事の内容は大きく変わりましたが、幅広い経理業務を経験したことで、仕事の奥深さに気がつくことになりました。

会社が拡大し、必要な会計処理や経理システムも目まぐるしく変わる中で、新しい業務フローを構築する事に喜びを感じているという森谷。スタートアップの最大の魅力は部署間の距離が近いこと。これまで接したことのなかった様々な業種のメンバーと積極的にコミュニケーションしたことが気づきに繋がり、仕事の大きな喜びになっているといいます。

スタートアップの経理担当者として、得られたことはどんなことなのか。詳しく聞いてみました。

森谷瑞希(もりや みずき)/経理部
公認会計士。大学では商学部にて会計学を専攻。その後、有限責任あずさ監査法人に入所。7年間監査法人に在籍した後、2021年8月にCureApp入社。現在は経理業務、予算実績管理、内部統制監査対応などを幅広く担当し、2022年10月より経理部長に就任。趣味は海外旅行で遺跡をめぐること。おすすめは、イランのイスファハーンのイマーム広場。

IT×ヘルスケア。CureAppは理想の会社

――CureAppに入社するまでの経歴や転職のきっかけについて教えてください。

大学では会計学を専攻し、卒業後は監査法人に入所しました。最初の4年間は監査業務を担当し、その後の3年間は海運業の事業会社に出向して連結決算業務を行っていました。

監査法人では財務諸表監査や内部統制監査、出向した先では連結決算業務を担当していました。その中で、徐々に、会計や監査だけでなくビジネスサイドで自分事として物事を考える事も経験してキャリアを強化していきたいと思うようになっていきました。

――CureAppに入社しようと思った理由について教えてください。

今後成長していく業種で働きたいと考えて、IT関連の会社を中心に転職活動をしていました。また、私は山形県出身なのですが、地方と都会での医療格差を感じることがあり、ヘルスケアにも興味があったんです。2年ほど前に父が癌になりまして、インターネットで調べればたくさんの治療法があるのに、提示された治療法は一般的なもの一つだけだったということもありました。

そんな中、ITとヘルスケアに興味があるならと、エージェントさんにCureAppを紹介してもらいました。まさにぴったりの会社だなと思い転職をすることに決めました。

――規模の大きい監査法人からスタートアップ企業への転職に、不安はありませんでしたか?

たしかに思い返してみると当初、不安はありましたね。連結決算業務で数字を作る経験はしていたものの、幅広い経理業務はほぼ未経験でしたし、果たしてCureAppでの仕事を上手くまわせるだろうか…と。

また、それまではクライアント企業の経理担当者とのコミュニケーションが主でしたが、CureAppでは、様々な業種の方とのコミュニケーションが必要になるので、その点でも不安がありました。

でも、上司も私と同じく監査法人出身で、ご本人から「監査法人で全体を俯瞰してきた経験があれば、あとは細かく見ていくだけなのできっと大丈夫ですよ」と太鼓判を押してもらったことは、大きな安心材料になりました。

実際に入社してみて、環境を変えて新しい視点を得られたことは、とても良い経験になったと感じています。

少しずつ線路を引き、フローを作り上げていく

――現在のお仕事について教えていただけますか。仕事のやりがいを感じるときはどんなときですか?

現在のメインの業務は月次の会計処理を中心とした経理業務全般。新規取引が発生した際の会計処理の検討、予算実績比較や内部統制監査対応なども行います。

よくも悪くもスタートアップは決まっていることが少ないので、必要な業務フローを1から作り上げることもしますし、今ある業務フローを効率的なものに改善していく業務もあります。

例えば、昨年、請求処理の業務効率化のためにあるシステムを入れたんです。でも冬頃に、さらに良いサービスを見つけたので、そのシステムに乗り換えて、請求書をもらって支払うまでを効率化するために動いています。そのサービスは稟議でも利用できるので、ゆくゆくは契約稟議をあげるところから一気通貫して流れるようにしたいと考えています。

何もないところに、少しずつ線路を引いて業務フローを作り上げていくという仕事は意外と性に合っていて、おもしろいなと感じています。

スタートアップなので、短期間で会社の規模が大きくなり、新しいプロジェクトも増えていきます。その状態に合わせて、仮説を立て適切な業務フローを構築することが必要になるのですが、会社の状況によって、適切な業務フローもどんどん変化します。

その都度、また仮説を作り、業務フローを取り壊したり修正したりしながら、業務フローを再構築してというのを繰り返していますね。

こういうことは、スタートアップの経理だからこそ経験できたことだと思います。現状を疑い、どうすれば現状に最も合った業務フローを構築できるかということを自分の頭で考える力が鍛えられました。

――お仕事をされる上で苦労されている点はありますか。

会計用語が基本的に使えないことでしょうか。それまでの監査法人とは違って、様々な部署の方とお話しする環境なので、会計用語を使わずに内容を説明することの難しさを感じています。

「どうして、それをする必要があるのか」という意図まで丁寧に伝えていくことで、はじめて「何故この資料が必要なのか」を理解していただけるので、そこは少し大変だなと思う点です。

でも自分とは違う業種の方とお話する中で、視野が広がることも多いです。すごく学びがありますし業務フローを構築するにあたって、とても参考になります。

他部署との距離が近いのが、スタートアップの魅力

――違う業種の方と話して新たな視点を得ることもあるんですね。くわしく教えていただけますか。

例えば、新しく取引を開始した会社の会計処理を考える必要があったときのことです。最初は、参考に出来る資料が契約書だけだったので、契約に至った背景が全く分からない状態でした。そのため適切な会計処理を検討するのが難しかったのです。

でも、すぐにメインで契約締結交渉をした他部署のプロジェクトメンバーの方に話を伺うことができて、その契約の項目一つ一つに意味があることや、どんな未来像を描いているかまで知ることができました。その結果、適切な会計処理を検討する事ができたんです。

大きい会社ですと、こういったコミュニケーションが簡単にはいかないこともあります。経理部と他部署の関係が遠かったり、時間の制約があったりして、契約の背景や意図を充分に知ることが出来ないまま会計処理を考えなければならないこともあるんです。

でも、スタートアップでは、どの部署とも距離が近いのはよい点だと思います。契約の前後の文脈によって、必要とされる会計処理も変わってくるので。他部署の方とお話ししながら、取引の最初から最後まで全体像を見た上で、適切な会計処理を検討出来るのはおもしろいと感じるところです。

――CureAppで働いてみて、驚いたことはありますか?

入ってみて特に驚いたのは、代表取締役の佐竹さんや役員の方と圧倒的に距離が近いことです。基本的に業務はリモートでSlackというツールを用いて行いますが、社員がそれぞれ自由につぶやけるTimesという場所もあって、社員1人1人の人となりが分かりやすいことにも驚きました。

人柄的にも、あまりベンチャーっぽくないというか、柔らかい印象の方が多いのは意外でした。医療業界で長く働かれていた方も多く、志が高くて患者さんや人のために役立ちたいという意志を持っていらっしゃる方ばかり。良い刺激を受けています。

また、幼いお子さんがいらっしゃる社員も、リモートやフレックス制度などを使いながらフルタイムで、やりがいをもちながら働かれているのは印象的でした。男女共に「子どものお迎えで抜けます」とか、「ちょっとトラブルがあったので2、3時間ぬけます」「ご飯作ってきます」「今日は子供も在宅なのでゆっくりペースで稼働します」などのコメントをされているのを見かけます。女性男性問わず、育児のような私生活も、仕事と同じく尊重されているのはとてもいいなと思います。

会社を支える経理の仕組みを作りたい

――CureAppの経理部について教えてください。

基本的に自分で手を挙げれば、何でもやれる環境ですね。

「改善できるところは、よくしていきましょう!」という考えが前提となっているので、課題があると気づいた所はシェアしあい、効率化できそうであれば優先順位をあげて対応していきます。

毎日30分程度のオンラインの朝会があり、そこで相談事項などを共有しあっています。バーチャル上の会社空間Spatial Chatも活用していて、困ったことがあったら、近くに行きお声がけして、その場でミーティングする、というような働き方をしています。

――今後の目標について教えてください。

私が入社してから、30名ほど正社員も増えていて会社の規模は、どんどん拡大しています。会社の規模が拡大している中でも、一定規模の人数で漏れなく業務を回していけるような体制の構築及び社内の方にとってわかりやすい業務フローをを作っていくことが当面の目標です。

会社の規模は拡大しても、少数精鋭で会社の成長をしっかりと支えられる効率的な仕組みや体制を作っていきたいですね。

――現在、経理部では一緒に働く仲間を募集中だと聞きました。入社を希望される方にメッセージはありますか。

常に目の前にあることに疑問をもち、自分で考えられる方に入っていただけると嬉しいなと思います。会社の規模もサービスも早いスピードで変わっていく中で、最適な業務フローも刻々と変わっていきます。「今までやってきたから大丈夫」という思考ではなく、今はこの業務フローでやっているけども、本当にこのままで大丈夫かな?という視点をもちながら考え、動いていただける方ですと大歓迎です。

また、他部署の方とのコミュニケーション機会も多いので、どうしたら相手に的確に伝わるかという視点や、相手のことを正確に理解しようとする姿勢をお持ちのかたも歓迎です。

CureAppに入社することがなければ、お話する機会のなかった方々とコミュニケーションできるのが喜びで、私の世界も大きく広がった気がしています。また自分のキャリアにおいても、自分の頭で考えてフローを構築していくという、仕事においてとても大切なスキルが鍛えられていると感じています。

ぜひ、キャリアを躍進させたいと思っている方に、挑戦して頂きたいなと思います。お待ちしております!


(取材ライティング/柳澤聖子)

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