幼いころから医療が⾝近な存在にあったという⼩⽻⽥は、CureApp のビジョンに深く共感し⼊社しました。
⼊社後は、2020年12⽉に保険適⽤となった「ニコチン依存症治療アプリ」など、治療⽤アプリの処⽅プラットフォーム(APS)を企画開発。現在は事業責任者として新しい治療アプリ®︎の⽴ち上げに奮闘中。
世の中にないものを⽣み出す難しさを感じつつも、幼いころから持ち続けた「患者さんの⼒になりたい」という想いを⼤切に、⽇々仕事に向き合っています。
そんな⼩⽻⽥にCureApp での仕事のやりがいや難しさについて聞いてみました。
⼩⽻⽥諭孝(こはだ ゆたか)
同志社⼤学⽣命医科学部卒業
在学中は医⽤機械⼯学を専攻する傍ら独学でプログラミングを学ぶ。医療関係企業でのフルスタックエンジニアを経てCureApp⼊社。エンジニアとして「ascure卒煙プログラム」の開発を担当後、治療⽤アプリ処⽅プラットフォーム「APS」を企画開発。現在は事業責任者として新規事業の⽴ち上げも⾏う。
趣味は、最新ガジェットのチェック。睡眠や⼼拍数など⼀⽇の活動を計測できるガジェットOURA RINGも愛⽤中。
医療の世界がいつも身近にあった幼少期
――学生時代は、医用工学を学ばれたという事ですが、医療に興味をもったきっかけは?
僕は生まれつき斜視で、物心ついたときから定期検査で病院によく通う生活でした。小学生の頃に2 度手術を受け、今はもう良くなっているのですが、実家が医療関係の仕事をしていたこともあり、医療が身近にある環境で育ちました。
また小学生の頃に、車いすの友人が身近にいたこともあり、事故や病気などで日常生活が難しい方の力になりたいという想いが元々ありました。
高校生の頃には、パソコンが好きでパーツ買いして組み立てていたりしたこともあって、医療と機械やIT を組み合わせたような分野に興味があったんです。
なので、大学では、まだできてまもない医用機械工学に進んだのも、自然の流れでした。機械系のロボットを組み立てる実験もする一方で、生物学系の細胞の培養などの実験もしたり。医師や看護士、作業療法士さんの話を聞く授業もあって、多様な勉強ができました。
学生時代には、プログラミングも独学で勉強し、大学卒業後は医療系の人材紹介をメインとする企業に新卒で入社し、エンジニアとして働いていました。
やりたいと思っていた事にピッタリの会社だった
――CureApp との出会いは?
就活していた時から、「医療×IT」を手がける会社に入りたいと思っていて、しかも直接、患者さんに向けたプロダクトを提供する会社に行きたいと思っていたんです。
でも、就活時には、そのような会社には出会えず、医療従事者向けのサービスを提供する会社が多かったので、その中の一つの会社に入社しました。
CureApp のことは、社会人になって2 年目ぐらいの頃、ネット記事で知りました。まさに、「治療アプリ®」という患者さん向けのプロダクトを作っていて、しかもヘルスケアではなく医療という枠組みの中でやろうとしているところが、昔から僕がぼんやりとやりたいと思っていたことにぴったりだと感じました。
さらに偶然、学生時代の知り合いが、CureApp でエンジニアをしている事が分かり、話をきかせてもらううちに本格的にCureApp で働きたいという気持ちがめばえ、社会人4年目の時に転職しました。
2018年9月頃で、まだCureApp のメンバーも30 人くらいだったと思います。
治療アプリの処方プラットフォームを企画・開発
―― CureApp ではどのようなお仕事をされてきたのでしょうか?
最初はエンジニアとして入社し、民間法人向けモバイルヘルスプログラムである「ascure卒煙プログラム」を担当しました。
その後、ニコチン依存症治療アプリが、薬事承認の時期にあわせて、医師が治療用アプリを処方するための 治療用アプリの処方プラットフォーム(APS)を企画し、2020年10月にリリースしました。
昨年の春頃から、企画メンバーで合宿して始動。ニコチン依存症治療アプリ販売タイミングに合わせての本格リリースを目指して、1年以上かけて作っていきました。
―― 治療用アプリの処方プラットフォーム(APS)というのは、今まで世の中にはなかったものだと思うのですが、大変だったことは?
そうですね。
APS は医療機関のパソコンでアクセスしてもらい、契約手続きや、アプリの認証コードを出したりするためのブラウザ上のウェブサービスなので、機能はシンプルなんです。 操作が直感的に分かりやすいよう画面のクリエイティブにはこだわって作りました。
ただ、治療用アプリ自体を医療機関で処方するのは全く初めての事なので、医療機関の方々がどのように治療用アプリを患者さんに提供するかの動きについては、想像しながらの作業になり難しかったですね。
セキュリティー面にも配慮しなければならないところも難しい所でした。
8月頃には、いくつかのクリニックでデモテストをさせてもらい、APS を導入してから、ニコチン依存症治療アプリを処方するまでの流れの確認を2 カ月くらいかけて行いました。
――⼩⽻⽥さんはもともとはエンジニアでしたが、その後プロダクトマネージャーとなり、今は事業責任者として新規事業の⽴ち上げもされているんですよね。
もともとはエンジニアでしたが、キャリア的には企画してモノを作る⽅向に進みたいと思っていました。
今は、新しい治療アプリ®︎の企画をしていて、今期になってから本格的に事業責任者として始動しています。今は役員と⼀緒に企画を詰めている段階です。
保険の知識も必要だったり、もちろん対象となる疾患への知識も必要ですし、知らなければならない知識も多く悩みはつきないですね。笑
でも、その疾患の専⾨医や社内の医師に常に相談できる環境もありますし、医療系の新規事業の⽴ち上げについてレクチャーされている「BIODESIGN(バイオデザイン)」という本なども読みながら、⽇々奮闘中です。
やりがいは、患者さんの⽣活が豊かになること
――仕事のやりがいや⼊社してよかったなと思うことは?
僕はCureApp という会社⾃体が⼤きくなっていき、治療アプリ®︎の種類も増えて、⾊んな患者さんにいきわたり、患者さんの⽣活が豊かになっていくのであれば、会社で僕⾃⾝が何をするかにはこだわりはないんです。
昔からやりたいと思っていたことができているので、CureApp のビジョンに関する事であれば、何をやっていてもやりがいを感じますね!
CureApp にいる⼈は、医師やエンジニアやデザイナーや薬事に関する⽅々だったり、プロフェッショナルな⼈が多くて、お互いの専⾨性を尊敬し合えているのもいいなと思います。
働き⽅では、制度的にも整っているのもそうですが、仕事とプライベートを両⽴できるチームワークがあるのはいいなと思います。プライベートな事情で稼働できない時に、お互いにサポートし合う雰囲気があるのはすごくいいなぁと。
スタートアップだけど、仕事ばかりじゃなくて、オンとオフがちゃんとあって、プライベートも⼤切にできる環境は、僕も気に⼊っている所です。
―― 今後、CureAppでやっていきたいことは?
まずは、今まかせされている新規事業であるがん患者さんに使っていただく治療アプリを成功させたいなと思います。
今までの「治療アプリ®︎」とは対象がちがい、より患者さんの治療の深い所にはいっていける分野だなと思っていますし、幼いころからずっと漠然と思っていた病気や怪我で苦しむ患者さんの⼒になれる事業だと感じています。
⼤学で医療を学んでいた時にも、不可抗⼒というか、避けられずになる病気や怪我に対してのソリューションを提供したいという想いはずっと僕の中にあったので、今すごくやりがいを感じています。
治療アプリの世界観を詳しく知りたい⽅はこちら
https://cureapp.com/
(取材ライティング/柳澤聖⼦)