今回は身近な事例に学ぶ ダイバーシティ についてです。
弊社では「世界に幸せな社員を増やす」ことを軸に、サービスをご提供して参ります。
現在、弊社の社員は、日本、アメリカ、ドイツ、スウェーデンと多国籍なメンバーで構成されており、真のダイバーシティを体現し、コラムや研修・セミナーを通して、ダイバーシティ推進のコツをお伝えしていきたいと思います。
ところで皆さん、アメリカの大手玩具メーカー/マテル社の「バービー」はご存知でしょうか。
「バービー」は世界中の女の子が一度は手にすると言っても過言ではない着せ替え人形として知られており、皆様にも馴染みが深いのではないでしょうか。
バービー人形は何十年も前から、姿かたちも国際色豊かな多国籍バージョンが揃っており、さまざまな職業に就く「働くバービーシリーズ」も数多くあります。
そのバービーの恋人「ケン」も、数年前から多様性を反映した15種類のシリーズが発売されているのをご存知でしょうか。
体系もさまざま、肌の色7種類、髪型9種類、スポーツウエアからビジネススーツまで揃っているのです。
子供たちはこうした遊びの社会の中で、自分は誰なのかというアイデンティティを知り、自分とは違う姿かたちや考えを持つ人たちの存在に出会います。
個性、多様性、国際性、ダイバーシティは、難しい知識よりも先に、小さな頃から心身で触れて身についていくのものです。
アメリカでは幼児教育番組でも、当たり前に国籍の違う子供たち(日本のハーフタレントとは違う)が出演し、それぞれの人種のルーツや生活の違いに関わるエピソードも紹介されています。
障がいのある子どもも平等にキャスティングされる為、当たり前の様にダイバーシティと触れながら育っていくのです。
一方、日本の一般企業のビジネスマン2000人を対象にした「ダイバーシティに 関する潜在意識調査」では、「自分の勤務先には何かしらダイバーシティ促進の制度や施策があると認識している(65.8%)」と答えた人の過半数が「取り組みは遅れている、企業文化として根付いていない、理解されていない」と答えています。
また、データによると「ダイバーシティを推進するために重要なこと」に対しては、55.3%が「管理職の理解・努力」(55.3%)とし、「社内ダイバーシティ 支援制度の充実」(52.5%)や、「経営者の理解・努力」(49.8%)を上回っています。
ダイバーシティ推進のカギは、制度の充実 だけでなく、管理職に求められる役割の大きさが明らかであることはこのデータからもわかります。
ダイバーシティ推進は、社内の風土づくり、促進のキーパーソンとなる管理職が、多様化する社会を個人的にどう受容できているかにも関わっていると言えるのです。
社会全体はもちろん、職場でのダイバーシティは、情報、知識、理解、行動によって定着していくものですが、その根底には、個人の感覚と感情レベルでの受容があります。
人が自分自身の素晴らしさを自他ともに認められ、活かされ、支えあえることで、会社全体も、社会全体も豊かになっていくのです。
そういったダイバーシティの最終ゴールを数値的にも想像でき、働き方改革として実践できる取り組みが、会社という組織の中に求められる時代に来ていると言えるでしょう。