メディア業界で14年ものキャリアを誇る團野智典さん。さらに新しいことにチャレンジしていきたいと2021年末にキュービックに入社しました。ただ、転職当初は苦労もされたようで……。異分野からの転職の難しさ、楽しさを語っていただきました。
團野智典(だんの・とものり)
地域の広告・出版社へ編集ライターとして入社。26歳時に住宅情報メディアの編集長に就任し、事業開発の責任者として事業グロースに携わる。その後、28歳でマネージャー、33歳でクリエイティブ部門の部長へ、それぞれ当時社内最年少で就任。2021年12月にキュービック入社。翌月、マネージャーに就任し、同年4月より事業部長として、総合比較メディア『your SELECT.』のメディア力強化に従事。
チャレンジしたいという気持ちを許容してくれる環境を求めてキュービックに入社
——團野さんは14年以上にわたってメディア業界で働かれてきました。昨年の12月にキュービックに入社されましたが、キュービックのことはどうやって知ったのでしょう?
團野:転職エージェントからの紹介がきっかけです。具体的に何をやりたいという希望はありませんでしたが、自分の中で新しい挑戦をしたいと思っていて。いろいろなことに挑戦させてくれて、それを許容してくれる。そんな環境が欲しいということを伝えていたところ、キュービックが候補に挙がってきたのです。
——前職では團野さんは編集職の枠に留まらず、事業責任者も務められていますよね。
團野:もともとは編集ライターとしてキャリアをスタートさせました。雑誌や広告の企画、編集などですね。ジャンルは住宅、ブライダル、飲食とさまざまです。しばらく編集長を務めたあと、事業全体も見ないといけないよねということで事業責任者の任に着きました。メディア全体の事業をどうやって拡大させていくのか、戦略設計を練るポジションです。
紙媒体やWeb媒体の制作だけでなく、イベントの運営や結婚相談所の立ち上げなども経験しました。前職でもある意味かなり好き勝手にというか(笑)、大きな裁量をいただきながら仕事を遂行できたと思っています。その点に満足は感じていたものの、なにぶん地方の会社でしたから「井の中の蛙になってしまうんじゃないか」という思いが心の底にありました。もっと大きな市場でやってみたい。場所を変えてもう一度自己変革していきたい。少しずつ、そう考えるようになったんです。30代後半、年齢的にもこれがラストチャンスなのかもしれない、と……。
それで転職に踏み切りました。
前職でのさまざまな経験を棚卸しし、それをキュービックにインストールする日々
——実際に入社してみて、キュービックの印象はいかがでしたか?
團野:「人に期待している」という思いはすごく感じましたし、入社前後での印象もほぼ想像どおりでした。キュービックを選んだ理由の一つに、会社が変革を求めているフェーズであるということがありました。私はある程度整った環境よりもカオス的なものが好きなので、そういう意味でも会社自体がいろいろ変わっていくことは非常におもしろいなと感じました。
——入社から数カ月が経ちました。現在はどのようなお仕事をされていらっしゃいますか?
團野:事業部長として、主に『your SELECT.』の運営に関わっています。よりユーザーの方に使っていただけるようメディアを成長させていくことが私のミッションですね。
——新しいチャレンジとなるわけですが、その思いは実現できていますか?
團野:できています! 日々、驚きや戸惑いの連続で、刺激的すぎるくらいです(笑)。前職は、その地域ではかなりの認知度がある雑誌やWebメディアを担当していました。ビジネスモデルとしても、広告掲載料をいただくのが主で、キュービックの成果報酬型は主流ではなかったんです。入社して、そのビジネスモデルの違いによるメディアの作り方の違いには驚かされました。ただ、今でこそ、成果報酬モデルが主ではありますが、、いずれはyour SELECT.というメディアをもっと有名にして、新たなビジネスモデルをつくれたら…と。その実現のために、前職で得た知見を棚卸ししながら、キュービックにインストールしていきたいです。
キュービックには、「これがキュービックだ」と多くの生活者に認知されているメディア・サービスがまだまだ少ないようです。グルメ情報、住宅、ブライダル、イベント企画など様々なプロモーションを担当してきた経験を、活かすことができれば、と思いワクワクしています。いま担当している『your SELECT.』は、記事品質に並々ならぬこだわりをもっているメディアです。情報があふれ、選択肢が増えたことによって、モノやコト選びの選択ストレスはますます大きくなっていくはず。その不に対して、your SELECT.の記事を通し、ちょっとでも納得して、買ってよかったと思える選択体験をつくっていきたいです。。そして願わくば、キュービックの社員のみなさんの誇りや自信になるメディアへ育っていければ…。キュービックでならそれが実現できると思いますし、大きな市場でおもしろがりながら挑戦していきたいです。
「会社自体が、変化を求めている」というメッセージも、キュービックに惹かれた理由の一つだったので、自分の存在がそのうねりの一つのきっかけになれていたらうれしいです。
ユーザーに向き合って現場で仕事をした経験がキュービックで活きている
——團野さんはお仕事でさまざまな経験をされてきましたが、CVメディア、SEOといったところは初めてですよね。そのあたりは難しくなかったですか?
團野:マネジメントをしながらの葛藤でもあるのですが……。キュービックはSEO、デジタルマーケティングで確立された会社なので、私自身がそういった知識のキャッチアップをしていかないといけないですし、そこがわからないとマネジメントもできないのではと思っていました。ですが、今となっては、顧客やユーザーに向き合って現場で仕事をしてきた経験が活きるシーンもあるなと思っています。そういった経験をお持ちの方こそ、今のキュービックに必要な人材なのかもしれませんね。
ただ、苦労もたくさんあります。、例えば、最初は社員の方々が話していることの3割もわからなくて。日本語をしゃべってほしい〜なんて思っていました(笑)。SEO用語なのか、社内用語なのか、それすら見極められなくて…。
——たとえばどのような?
團野:よく社内で使われていた言葉は「網羅性」です。CVメディアを作る過程で多くの社員の方が「網羅性」という言葉を口にされていたのですが、サイト全体の網羅性なのか、一つの記事に対する網羅性なのか、そもそも網羅とはなんなのか、と混乱していました。どうやら、どちらの意味でも使われるようなのですが、できればもう少しわかりやすく、とお願いしたこともありました(笑)とりあえず心がけたのは、わからなければ「わからない」。「それってどういうことですか?」って聞きまくることですもしかしたらそれが本質にさわる問いになるかもしれないですし、それが異分野から来た自分がまず最初にできることなのかなと。もちろん、シンプルに勉強したいという気持ちもありますが(笑)
——異分野から来られて、そのような思いに至るまでは大変だったと思います。
團野:不安がないわけではないのですが、いろいろなビジネスに携わってきたことで血肉となった経験を少しでも還元したいですし、、自分のやり方で期待に応えるしかない、という覚悟の問題なのかなと思うようになってきました。キュービックの経営陣や社員の方々は、本当に人としていい人が多く、、まずは私のやりたいことを聞いてみたいという空気感があるので、思いきれるというのもあるのだと思います。
——では最後に、團野さんの思うキュービックの強みや課題について教えていただけますでしょうか。
團野:どの社員も素直で仕事への向き合い方が素晴らしいと思います。めちゃくちゃ成長したがってるなって(笑)。人に期待する組織風土は、キュービックの強みですよね。
もっとこうあれば、と思ったことでいうと、顧客やユーザーについて、より深く、よりリアリティをもって理解できる機会が増えるといいなと思います。私たちは顧客企業の集客支援をしているのだと思いますが、その企業がどういうビジネスモデルで、どういうユニークさがあり、ビジネスの課題は何なのかを。ユーザーサイドであれば、好奇心をもってまずは自分自身がいろんな体験をもっとしていくことで、ユーザーの感情をより想像できるようになるといいなと。内に閉じずに、一次情報を取りに行く。そんなことを、私自身これからも大切に仕事をしていきたいと思います。