クラフトの営業・デザイン・施工、全てを総括しているの代表・久村に、
長年家づくりに携わってきた立場から、リノベーションの難しさについて聞いてみました。
現場にもセンスを。
「これまでと違って、現場の職人さんのセンスが重要になってくる。たとえば、タイルをわざと大まかに貼ったり、色ムラに塗装したり、整然さよりもラフさを表現しなければならないことが多くなってきた。だけど、こういうのって図面で指示が出せないから、お客様やデザイナーのビジョンを現場がしっかりと把握することが重要になってくるんだよ」
お客様の理想がどんどん多様化しているからこそ、家づくりに関わる人がしっかりとコミュニケーションを取り合い、微妙なニュアンスを理解して、現場で確実に再現することが大切。施工前の地道な下準備が、クオリティの高いリノベーションを実現するのです。
リノベーションは、つくり手も楽しい。
「私たちと一緒にやっている職人さんはすごく頼りになる。『これはちょっと技術的に無理かな』なんて設計図を見せると『うーん。これは無理だけど、こういった方法ならできるんじゃない』って、違う提案をしてくれる。本当に驚くべき技術をたくさん持っているんだ。それをひけらかさないところが、またカッコいいよね」
職人さんたちの優れた技術をはじめ、営業やデザイナーなど、クラフトのスタッフ全員の能力を引き出すために、楽しみながらリノベーションに携わってもらえるよう努力しているのだとか。子供の頃プラモデルに夢中になったような、ただ「いい家をつくりたい」という単純かつ純粋な気持ちが、アイデアとモチベーションの源泉となっているのです。
そういう意味で、クラフトにはピュアなスタッフばかり集まっているのは、ほとんど奇跡と言えるかもしれません。
自分のためだけに、自由な発想でつくる。
最近では、住まいに対する人々の意識が変わりつつある、と久村は言います。
「今までは誰でも『素敵な家をみんなに見せたい』っていうのがあったと思うよ。でも最近は、純粋に自分が暮らすための空間っていう気がする。自分の好みをとことん追求して、好きな世界にどっぷり浸って楽しく暮らしたいっていうのがあるみたいだね」
そんな中、クラフトに求められているのは流行ではなく、お客様の趣味や個性を表現すること。
「そのおかげで、自由な発想で素材を使えるようになった。たとえば、『セメント成形板(外壁用)でテーブルをつくったら、カッコいいかも』とかね。アイデア次第でどんなテイストでも表現できるから、これはデザイナーも現場もやりがいがあるんじゃないかな」
たくさんの魅力的な素材の中から一人ひとりに合ったものを選び出して、お客様のイメージをカタチにしています。
憧れの暮らしが実現できる。
お客様のご要望のなかには、“NYの倉庫のような”とか“カフェ風に”などがありますが、これらはもともと住まいではないため、そのままの空間を真似るだけでは暮らしにくいかもしれません。
「イメージばかり先立って、そこに『暮らしやすさ』がなければ住まいとは言えないよね。やっぱり建築的な視点から、住まいとしての機能や心地よさをきちんと確保して、お客様の持つイメージを表現するのがプロの仕事だと思う」
どのようなテイストであっても、暮らしたときの心地よさを感じさせるのがクラフトのリノベーションです。
「いい時代になったと思うよ。僕なんか、雑誌に載ってるNYのロフトアパートメントを眺めては仲間と『こんなと部屋で暮らしたいよな』なんてため息ついてた。それが今は実現できるんだから、本当ににうらやましい」
ずっと抱いていた憧れの暮らしを、リノベーションが叶えてくれます。
出典:コミュニケーションが生み出す家①、② リノベーションcraft